国造神社の御朱印~手野の大杉や鯰宮など~(熊本県阿蘇市)

所在地熊本県阿蘇市一の宮町手野2110
祭 神速瓶玉命・雨宮媛命・高橋神・火宮神
社 格式内社(小)・旧県社
由 緒主祭神・速瓶玉命は父・健磐龍命とともに、阿蘇の開拓や農業開発などの国土開発の大業を成し遂げ、さらに庶民に農耕や植林などを指導した神様といわれています。その功績により、崇神天皇から阿蘇初代国造に任命されたといわれています。そして、581年に阿蘇国造の神として現在地に祀られたそうです。
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国造神社とは?

●国造神社とは?

式内社・國造神社に比定される国造神社に到着。

国造神社と書いてこくぞう神社と読みます。


肥後国誌に『崇神天皇の代に速瓶玉命を肥後国造に任命し、西暦88年に国造神社を修造し祭典を整えた』と記されているそうです。

ということで、少なくとも西暦88年には存在していた超古社。

そのため、熊本県内で最も古い神社の1つといわれています。

ちなみに阿蘇神社の北に鎮座しているため、通称・北宮と呼ばれているそうですよ。


境内には社殿の他に、手野の大杉鯰宮などの見どころがあるらしい!

一体全体、どんな神社なんでしょ?
ドキドキワクワク。

そんなこんなで、参拝開始。
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鳥居と参道と手水舎

●鳥居

●鳥居
・2003年建立
・明神鳥居

国造神社は、阿蘇外輪山の麓の手野という集落に鎮座しています。

外輪山とは、複合火山の外側の火口縁
簡単にいうとカルデラの縁にあたる山です。

阿蘇の外輪山は、南北約25km、東西約18km、周囲約128kmもある世界最大級の巨大カルデラだという!

阿蘇の大人気スポット大観峰がある山として知られています。


扁額には国造神社

国造には、くにづくり・くにのみやつこ・こくぞう・こくそうなどの読み方がありますが、こちらの神社はこくぞう神社と読むそうですよ。

主祭神の速瓶玉命が阿蘇初代国造ということが社名の由来なんだって。


●参道

そんなこんなで、鳥居をくぐり参道へ。

厳かな空気が大充満した参道でした!

木々の間から神の視線を感じるような神々しさでしたよ。
これは森林浴ならぬ神林浴。


●宮の橋

参道途中には宮園川に架かる宮の橋がありました。

橋の先には鳥居②。
鳥居②の先に社殿が建っています。

帰宅後に気付いたのですが、鳥居②の先に2つの光が!

こ、これは一体・・・

人か・・・?

まさか神様か!!!!!

これはスピリチュアル的なやつですか?


●手水舎と水神社

そんなことより、宮園川を渡ると左手に手水舎
手水舎の奥に水神社が鎮座していました。

ちなみに手水鉢は1811年奉納でした。
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拝殿と本殿

●拝殿

●拝殿
・1672年建立
・銅板葺 妻入入母屋造
・細川綱利が造営

そんなこんなで、拝殿に到着。

現在の社殿は、1672年に肥後熊本藩3代藩主・細川綱利さんが造営したもののようです。

ということで、2016年の熊本地震に耐えた貴重な古建築です!


古来より朝廷からの崇敬が篤く、また国司や藩主からも尊崇されていたそうです。

とくに肥後熊本藩主・細川氏は阿蘇神社とともに造営や祭典に藩費を費やすなど、篤く崇敬していたみたいですよ。


拝殿の向拝部分には、龍と虎の彫刻。

神紋は阿蘇神社と同じ違い鷹の羽でした。

ついでに注連縄も阿蘇神社と同じ鼓胴注連縄でした。


拝殿内には3つの神額が掲げられていました。

・左 → 速瓶玉命 高橋神
・中 → 北宮
・右 → 火宮神 雨宮媛命

中央の額には通称の北宮。
その両サイドには祭神が書かれておりました。


●本殿

●本殿
・1672年建立
・銅板葺 平入入母造
・細川綱利が造営

●祭神
・速瓶玉命
・雨宮媛命
・高橋神
・火宮神

どうやらこの神社は、阿蘇十二神のうちの4神が祀られているようです。

●速瓶玉命(ハヤミカタマ)
速瓶玉命とは、阿蘇神社の主祭神・健磐龍命の子

父・健磐龍命とともに阿蘇の地を開拓し、農耕・植林などを指導したお方とされています。
その功績により、崇神天皇から阿蘇初代国造に任命されたといわれています。

ちなみに阿蘇神社では十一宮に祀られています。


●雨宮媛命(アメミヤヒメ)
雨宮媛命とは、速瓶玉命の嫁はんです。

肥後国三宮と伝わる郡浦神社の主祭神です。


●高橋神(タカハシ)
高橋神とは、速瓶玉命の第2子です。


●火宮神(ヒノミヤ)
火宮神とは、速瓶玉命の第3子です。

ちなみに国造神社の近くには、速瓶玉命のお墓とされる上御倉古墳と、雨宮媛命のお墓とされる下御倉古墳があるそうですよ。

見事に見逃して帰りましたが!
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手野の大杉と水神木と白蛇の桧

●手野の大杉

そんなこんなで
はいドン!

主祭神・速瓶玉命お手植えの杉!

切断されてるのに巨大!


もともとここには、2本の杉がそびえ立っていて、それぞれ男杉・女杉と呼ばれていたそうです。

しかし1818~1830年に男杉は雷火により枯死。。。
ということで、女杉だけが残ったという。

残った女杉国の天然記念物に指定され、手野のシンボルとして親しまれてきましたが、1991年に台風19号の被害に遭い、地上11mの部分から折れてしまったという。。。

そして天然記念物の指定は解除されました。

そんなこんなで2002年、折れ残った地上2.5m〜7mの部分を切断し、上屋をかけて保存されることになったんだって。
それが現在の姿です。


ちなみに生前の女杉の姿はこちら。

●手野の大杉(生前)
・樹齢 約2000年
・樹高 約48m
・目通り幹囲 約11m
・根周り 約15m


切断された1部分だけなのに圧巻のデカさっ!

生前はこれの10倍以上の高さがあったというから驚きです!


ちなみに手野の大杉の斜め前には切り株も保存されていました。

当然、こちらも巨大です!


●水神木

授与所には樹齢800年といわれる水神木の切り株が保存されていました。

国造神社第2位の神木だったそうですが、こちらも1991年の台風19号で倒木しちゃったみたいです。。。


●白蛇の桧

社殿の斜め前には白蛇の桧と呼ばれる切り株もありました。

こちらも台風19号の被害に遭ったのでしょうか?

言い伝えによると、この桧には白蛇が宿っているらしく、ときどき姿を現すのだとか!

ちなみに白蛇を見た人は運が開けるそうですよ〜。


●朴の木(ほおのき)

●朴の木(ほおのき)
・樹齢 約350年
・樹高 約34m
・幹囲 約4.7m
・阿蘇市指定天然記念物

その他、手野の大杉の横には阿蘇市の天然記念物に指定されている朴の木(ほおのき)がありました。
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鯰宮

●鯰宮

●鯰宮
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造
・大鯰の霊を祀る

なんとこちらにはナマズの霊が祀られているという!

ナマズで思い浮かべるのは、やはり地震
地震で思い浮かべるのは、記憶に新しい熊本地震

しかしナマズを祀っているからか、この国造神社は熊本地震での被害がほとんどなかったといいます。

ちなみに、なまず肌などの皮膚病に霊験があるそうで、病気が全快するとナマズの絵を書いて奉納するという風習が残ってるんだって。

●国造神社の鯰伝説
大昔の話し。
阿蘇のカルデラはだったといいます。

そんなある日、建磐龍命は農地をつくるためにカルデラ湖の水をぬくことにしました。
そんなこんなで、建磐龍命はカルデラ湖の立野火口瀬蹴破ったという!
しかし湖の水は流れ出ていきませんでした。

よく見ると湖の主である巨大なナマズが水の流れを堰き止めていたという!

そして建磐龍命は『阿蘇の地にたくさんの人が住めるように頑張っているのに、お前がそこにいると仕事が出来ん!』とナマズを説得しました。

すると、ナマズは深く頭を垂れて去っていったという。

その後、建磐龍命は阿蘇の地を開拓し、農業を始めたといわれています。

そして、ナマズの霊を祀ると同時に、ナマズを捕獲して食べることを固く禁じたといいます。

ちなみに阿蘇ぺディアさんの情報によると、カルデラ湖は『西外輪山の長陽村立野付近が決壊して湖水が流出し消滅しました』と書いてありました。

ということで、カルデラ湖が立野付近の決壊で消滅したというのは、地学上でも事実みたいです。

さらに阿蘇ぺディアさんにはこう書いてありました。

『決壊の原因と時期は今一つはっきりしません』と。

ということで、浪漫派の私は建磐龍命が蹴破った説を信じています!

阿蘇の農耕祭事

●阿蘇の農耕祭事(御田祭)

~画像は境内説明板より~

主祭神の速瓶玉命は、父・建磐龍命とともに阿蘇を開拓して農業の発展に尽くした神様ということで、阿蘇神社同様、年間を通じて農業の無事を祈るお祭りが営まれているそうです。

毎年7月26日に行われる御田祭は、阿蘇十二神を4基の御神輿に乗せ、稲の育ち具合を見てまわる神事なんだって。

神幸行列は、道案内の神様・猿田彦命を先頭に、神様の食事(神饌)を運ぶ白装束の宇奈利(うなり)、早乙女、田楽(小太鼓・白拍子)、牛頭・田男・田女、その後に4基の神輿などが続き、田園の中を総勢約200人の行列がゆっくりと進むそうですよ。

藩政時代は、藩主・細川氏の名代が参向する唯一のお祭りだったんだって。

ちなみに御田祭は阿蘇の農耕祭事の1つとして国の重要無形民俗文化財に指定されています。


祭りの当日は、阿蘇の風物詩として日本中からカメラマンが集まるんだとか!

是非とも1度拝見してみたいものです!


●オリジナル絵馬

絵馬には、社殿と御田祭がデザインされていました。

大観峰(外輪山)と杵島岳

●大観峰(外輪山)

そんなこんなで、建磐龍命が蹴破った外輪山を登ってきました。

外輪山といえば大観峰

言わずと知れた阿蘇観光の人気スポットです。


大観峰から雄大なカルデラ壁を望む。

●外輪山(カルデラ壁)
・南北 約25km
・東西 約18km
・周囲 約128km

規格外の規模を誇る世界最大級の巨大カルデラです!

こんな巨大な壁を蹴破ってしまう建磐龍命さん・・・

開拓に対する並々ならぬ思いが伝わってきました!


大観峰から阿蘇五岳を望む。

太古の昔は湖だったというから驚き!
この地形を見ると、湖だった時代がなんとなく想像できます。


ちなみに大観峰は、標高935.9mの阿蘇北外輪山の最高峰です。

ということで、お決まりの三つ指で三角点タッチ!

実は、密かに三角点ハンターを趣味にしております。



阿蘇サイコー。


●杵島岳(阿蘇五岳)

●杵島岳
・標高 1321m
・阿蘇五岳の1つ

ついでに杵島岳を登ってきました。

杵島岳は阿蘇五岳の中で1番若い山らしいです。
それでも年齢は約3500歳!

スケールが違います!


ちなみに、往復2時間程度のお手軽登山です。

山頂までは運動靴で十分ですが、火口1周コースはゴツゴツ溶岩で足元悪し。

ということで、それなりの装備をした方がよさそうです。


山頂からは中岳火口を望むことができましたよ。

ちなみにこの火口は阿蘇神社の御神体です。


そんなこんなで、建磐龍命さんが蹴破った外輪山(カルデラ壁)を望む。

大観峰よりも、こちらから見た方が湖だった姿をバッチリと想像できました!



火口をグルリと1周。

ジオっぷりがハンパなかったです!


残念ながら三角点はありませんでした。

ということで多角点で勘弁してやろう。

御朱印情報


国造神社は神職さんが常駐していないため、授与所に書置きの御朱印が用意されています。

直書きの御朱印を希望の方は、阿蘇神社の授与所で頂けるそうですよ。



書置きの御朱印とともに、マジックペンが用意されていますので、その場で日付を書くことが可能です。

●御朱印の種類
・国造神社の御朱印

●御朱印の受付場所
・国造神社の授与所(書置き)
・阿蘇神社の授与所(直書き)

●御朱印の受付時間
・国造神社の授与所(不明)
・阿蘇神社(9:00~17:00)

●御朱印の料金
・300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2021年5月2日 参拝
・2021年5月 更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・境内自由

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・JR宮地駅から徒歩1時間15分
・JR宮地駅から車で15分
・JR宮地駅からバスで25分

●最寄りのIC
・九州自動車道
 熊本ICから車で60分


●駐車場
・無料の専用駐車場あり

国造神社の地図

 

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