熊谷寺の御朱印|四国霊場 第8番|最大かつ最古の仁王門。最古の多宝塔。セミ最古の大師像。最古サイコー|四国八十八ヶ所 車遍路の旅 (徳島県阿波市)

所在地徳島県阿波市土成町土成前田185
宗 派高野山真言宗
札 所 ・四国八十八ヶ所霊場 第8番
・阿波西国三十三観音霊場 27番
前後札所 ・前 → 第7番札所・十楽寺
・後 → 第9番札所・法輪寺
本 尊千手観世音菩薩
真 言おん ばざらたらま きりく
由 緒815年、空海(弘法大師)がこの地で修行中、熊野権現が現れたという。そして金の観世音菩薩像を授けて立ち去ったそうです。そして空海は等身大の千手観音像を刻み、胎内に金の観音菩薩像と仏舎利120粒を納めて安置し、堂宇を建立して四国八十八ヶ所の第8番札所に定めたという。江戸時代、徳島藩主・蜂須賀氏の保護を受けて繁栄しますが、1927年の火災で本尊と本堂が焼失。 その後、本堂を再建し現在に至ります。
HP普明山 真光院 熊谷寺 – 四国八十八ヶ所霊場会

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熊谷寺とは?


四国八十八ヶ所の第8番札所であります熊谷寺に到着。

第7番札所・十楽寺から4.2km。
徒歩50分。
車で6分のところに位置しています。

熊谷寺と書いてくまだにじと読みます。

●熊谷寺とは?

815年、弘法大師がこの地で修行をしていた際、紀州・熊野那智大社の飛瀧権現が現れたという。

そして『永く衆生済度の礎とせよ』と告げ、像高5.5cmの金の観音菩薩像を授けて飛び去っていったそうです。

そんなこんなで、弘法大師は霊木に一刀三礼をして等身大の千手観世音菩薩像を刻み、胎内に金の観音菩薩像と仏舎利120粒を納めたそうです。

そしてその場に堂宇を建立して四国八十八ヶ所の第8番札所に定めたという。


しかし、1927年に火災に遭い本堂が焼失。
そして弘法大師作の千手観世音菩薩像も焼失してしまったという。。

その後、1940年代に歴代住職の尽力により本堂の再建が行われますが、第二次世界大戦で工事が中断。

そして、1971年に完成したのが現在の本堂なんだって。
その際、御本尊も新しく造られたそうですよ。

そんなこんなで、参拝開始。
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仁王門

●仁王門

●仁王門
・1687年建立
・瓦葺 入母屋造
・三間一戸 二重門
・高さ 13.2m
・間口 9m
・徳島県指定有形文化財

まず最初に登場するのは熊谷寺のシンボルであります仁王門

なんとこちらは四国八十八ヶ所霊場の中で最大かつ最古の仁王門だという!


上層下層とも出組詰組で二軒繁垂木。
高欄を巡らした上層には火灯窓。
尾垂木には力士像が踏ん張っていました。

それ以外は目立った装飾はなく、全体的にシンプルな造りになっていました。


一般公開はされていませんが、上層には極彩色で描かれた天女の天井画や柱があるそうですよ。


●石碑(長意和尚行録碑)
・徳島県指定有形文化財

ちなみにこの仁王門は長意和尚が建立したものなんだって。


続いて、仁王さんにご挨拶。

こちらの仁王さんは、足が長くて細マッチョ。
スタイルは抜群です。

軽やかにひるがえる天衣が印象的で、破損箇所もなく完璧な状態で現存していました。

彩色は剥落していますが、かつては極彩色で彩られていたことがわかります。

と、わかった風なことを言いつつ。


そんなことより、この仁王さんにはこんな面白エピソードがあります。

●仁王像のお引越し伝説

その昔、この仁王さんを第7番札所の十楽寺へ移動することになった際、1日がかりで運び出されたという。

しかし、夜が明けると元の仁王門の中に戻っていたんだって!

その後も村人たちは何度も運び出しますが、そのたびに熊谷寺へ帰ってきたという!

そんなこんなで、十楽寺へ運ぶことを諦め、従来どおり熊谷寺を守り続けることになったそうです。


ちなみに、この仁王門は境内から約130m離れた畑の中にポツンと建っています。

そのため、直で熊谷寺駐車場に向かわれると見逃しちゃうかもです。

余計なお世話かも知れませんが、仁王門の近くに駐車スペースがあるので、ご参拝の際は是非。
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多宝塔

●多宝塔

そんなこんなで、熊谷寺のメインエリアへ。

駐車場に到着すると、いきなり多宝塔がお出迎えしてくれました。


●多宝塔
・1744年建立
・高さ 約18m
・徳島県指定有形文化財

なんと、こちらは四国最古の多宝塔だという!


そして、なぜか上層部だけカラフルな極彩色が施されているという!


ちなみに、こちらが下層部です。

そんなこんなで、上層と下層が違った顔を見せてくれる面白い多宝塔でした。


あと亀腹銅板葺なのも面白いなぁと思いました。

第1番札所・霊山寺の多宝塔も亀腹が銅板葺でしたし、もしかしたらこれは徳島特有の様式なのかもしれませんね!


ちなみに、塔内には五智如来さんが安置されているそうです。

・中心 → 大日如来像
・東 → 東阿閦如来像
・南 → 宝生如来像
・西 → 無量寿如来像
・北 → 不空成就如来像
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中門と手水舎と鐘楼

●中門(二天門)

●中門(二天門)
・1649年建立
・瓦葺 切妻造
・三間一戸 八脚門
・徳島県指定有形文化財

続いて、中門が登場。

中門の両サイドには多聞天さんと持国天さんがおられましたので、こちらは二天門となります。

四国八十八ヶ所では、第5番札所の地蔵寺以来、2度目の二天門。

お寺の顔である仁王門は境外にあるため、何となくこの二天門の方が熊谷寺の山門っぽい雰囲気がありました。


●二天像
・1687年作
・左 → 多聞天像
・右 → 持国天像

そんなこんなで、多聞天さんと持国天さんにご挨拶。

1687年作とのことですが、後世の補修で色を塗り直しているため、新品感がすごいです。

アニメちっくな目もなかなか!


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 入母屋造

そんなこんなで、二天門をくぐり33段の女厄除け石段を上ると手水舎に到着。


●鐘楼

●鐘楼
・江戸時代中期建立
・瓦葺 入母屋造 袴腰
・徳島県指定有形文化財

続いて、立派な袴腰鐘楼が登場。

建立年は定かではありませんが、木鼻や肘木などに刻まれた模様の細部が仁王門と似ているため、仁王門と同時期に建立されたものといわれています。


そんなこんなで、鐘を撞いて御本尊さまとお大師さまにご挨拶・・・

と言いたいところですが、一般の参拝者は鐘を撞くことができないという・・・残念。

ということで、エアー鐘撞きをする。

ゴーン・・・♪(虚しい)
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本堂と大師堂

●本堂

●本堂
・1971年再建
・瓦葺 唐破風向拝付き入母屋造

●本尊
・千手観世音菩薩

●真言
・おん ばざらたらま きりく

ここまで江戸時代建立の堂宇が続きましたが、この本堂は1927年の火災で焼失してしまっているため、新しめのお堂となっておりました。

ちなみに1927年の火災で弘法大師作の本尊・千手観世音菩薩像が焼失してしまったという。。

そんなこんなで、現在は本堂再建時に造立された千手観音さんが安置されています。


御本尊は秘仏ですが、正月三が日毎月18日御開帳されるそうです。

四国八十八ヶ所の御本尊は秘仏になっていることが多いのですが、こちらの御本尊は毎月観音さんの縁日に公開されますので、他の札所と違って比較的拝顔の機会が多いみたいですよ。


どうでもいい話しですが、火灯窓に戸がないのが面白いなぁと思いました。

ちなみに堂内は撮影禁止でした。


●大師堂

続いて、大師堂を参拝。

大師堂は本堂左にある42段の男厄除け石段を上ったところにあります。

そのため1927年の火災の被害には遭ってないみたいです!


●大師堂
・1707年建立
・瓦葺 宝形造
・本尊 弘法大師
・徳島県指定有形文化財

なんと堂内に安置されている弘法大師像は1431年作!

徳島県内で2番目に古い弘法大師像なんだって!

お大師さまが安置されている厨子も徳島県の有形文化財に指定されています。

ちなみに徳島県最古の弘法大師像は第12番札所の焼山寺におられるそうですよ。


徳島のお寺さんは、四国制覇を目指すイケイケの長宗我部元親さんにことごとく焼き尽くされていますが、この熊谷寺は山内にあるため焼失を免れたみたいですね!

蜂須賀桜と熊野権現

●蜂須賀桜

~画像はWikipedia 熊谷寺より~

熊谷寺は桜の名所として有名なんだって。

熊谷寺の桜は蜂須賀桜と呼ばれているらしく、シーズン中は人気の撮影スポットになるそうですよ。

ちなみに、蜂須賀桜とは寒緋桜の1種で、もともとは徳島城の表御殿に咲いていたものなんだって。

明治時代まではお殿様しか見られない門外不出の桜だったそうですが、現在は株分けされて徳島県内の各地で見ることができるそうです。

京都や東京などにもあるそうですよ。


●熊野権現
2019年の発掘調査の際、江戸時代の地図に描かれていた鎮守社跡地が発見されたんだって。

ということで、境内には鎮守社跡遥拝所があるそうですよ。

あと、駐車場の近くに熊野権現を祀る祠があるみたいです。


いやはや、素敵なお寺さんでした。


そんなこんなで、参拝終了。

第9番札所・法輪寺へ続く。

御朱印情報

●御朱印の種類
・四国八十八ヶ所の御朱印
・阿波西国三十三観音霊場の御朱印

●御朱印の受付場所
・納経所

●御朱印の受付時間
・7:00~17:00

●御朱印の料金
・四国八十八ヶ所 500円
・阿波西国三十三観音霊場 300円

●期間限定・特別御朱印
・熊野権現の御朱印
・空海十大弟子の御朱印
・桜の御朱印(春限定)

※期間限定・特別御朱印の初穂料は各1000円。

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2009年10月10日 参拝
・2024年3月 最終更新

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参拝情報とアクセス

●拝観料
・無料

●宿坊
・なし

●前後札所
・第7番札所・十楽寺へ4.2km
 徒歩50分
 車で6分

・第9番札所・法輪寺へ2.5km
 徒歩30分
 車で5分

●最寄りの駅
・JR鴨島駅から徒歩1時間25分
・JR鴨島駅から車で15分

●最寄りのバス停
・徳島バス
 二条・鴨島線に乗車
 阿波高前 バス停で下車 徒歩10分

●最寄りのIC
・徳島自動車道
 土成ICから車で5分

●駐車場
・専用駐車場あり(20台)

料金は志納制になっていました。
ということで、駐車料金は納経所に設置されている料金箱にお気持ちで納めてください。

ちなみに私は100円を納めました。

熊谷寺の地図

 

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