琴弾八幡宮の御朱印~源氏ゆかりの神社・銭形砂絵・源義経の奉納鳥居~(香川県観音寺市)

所在地香川県観音寺市八幡町1丁目1
祭 神・応神天皇・神功皇后・玉依姫命
札 所 ・新四国曼荼羅霊場 第23番
・さぬき十五社 第14番
由 緒703年、日証上人が琴弾山で修行をしていると、彼方の空が鳴動して琴を弾く翁を乗せた船が漂着したという。その翁は『我は八幡大菩薩なり、都の近くで朝家(朝廷と国)を守護しようと宇佐より来たが、この地の風光があまりにも素晴らしいので去りがたい』と言って消えたそうです。そんなこんなで、日証上人は里人とともにその船を神舟とし、琴とともに山頂に運んで祀ったのがこの神社の始まりといいます。
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鳥居と手水舎と神幸殿

●境内入口

新四国曼荼羅霊場ならびにさぬき十五社の札所であります琴弾八幡宮に到着。

琴弾八幡宮と書いてことひき八幡宮と読みます。

この神社の始まりは703年。
法相宗の僧・日証上人がこの山で修行をしていた際、近くに八幡大菩薩を乗せたが漂着するのを発見!

その時、船の中からの音がしていたので琴弾八幡宮という社名になったんだって。

かつては神仏習合の形態をとっていたそうで、四国八十八ヶ所の札所だった時代もあったそうですよ。

また源氏ゆかりの神社でもあるという!

一体全体、どんな神社なんでしょ。
ドキドキワクワク。

そんなこんなで、参拝開始。


●鳥居①

●鳥居①
・建立年不明
・青銅製 明神鳥居

まず最初に登場するのは味のある銅巻鳥居

建立年は確認できませんでしたが、古そうな味が出ていて、なおかつ大きな鳥居だったので、ファーストインパクトとしてはつかみはOK!


●手水舎

●手水鉢
・1796年奉納

そんなこんなで、鳥居をくぐって手水舎へ。

比較的、新しげに見える手水鉢ですが、実は1796年奉納されたものだという!

見た目以上に歳をとっていた手水鉢でした。
もしかしたら、この手水には若返りや美肌効果などの御利益があるかも知れません。

とか適当なことを言いつつ。


●神幸殿

●神幸殿
・建立年不明
・瓦葺 千鳥破風付き入母屋造

手水舎を過ぎると大きな建物がドーンと登場しました。

ということで参拝!
と思ったけど、何やら様子がおかしい・・・。

どうやら、こちらは結婚式などの儀礼を行う神幸殿のようです。

あまりにも立派な建物だったため、何の疑いもなく拝殿だと決めつけていました!

そんなこんなで、神幸殿の隣にある授与所でお話しを伺ったところ、拝殿・本殿は琴弾山の山頂にあるという。

ということで、琴弾山の山頂に向けてGO!
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鳥居と狛犬と随身門

●鳥居②

●鳥居②
・1653年建立
・台輪鳥居
・高さ 7.3m
・柱の太さ 2.9m
・丸亀藩主・山崎治頼が寄進

山頂に続く参道入口には転びがすごい台輪鳥居がありました。
笠木・島木の反りもすごかったです!

ちなみに転びとは鳥居の柱の傾斜のことです。


一見、明神鳥居のように見えますが島木と柱の間に台輪がありますので、こちらは台輪鳥居となります。

江戸時代前期の建立というだけあって、古いオーラがビンビンに放出されていました。
なかなか見応えのある逸品でした。


●狛犬①②

●狛犬①②
・1885年奉納
・備前焼狛犬

鳥居①の前には備前焼狛犬ちゃんがおられました。

江戸時代、金刀比羅宮(香川)と由加神社(岡山)を参拝する両参りが盛んだったからか、香川では備前焼狛犬に遭遇することが多いです。


●狛犬③④

●狛犬③④
・1894年奉納
・玉乗り型

鳥居①をくぐると随身門前に再び狛犬ちゃんが登場。

一見、広島玉乗り型のように見えますが、耳と顔つきが違うので、広島型の影響を受けた玉乗り型なのかも知れません。


●随身門

●随身門
・建立年不明
・瓦葺 入母屋造 八脚門

続いて、随身門が登場。


●参道

そして随身門をくぐると石階段が登場!

どうやら、ここから山頂まで階段が続く模様。

段数は381段とのことですので、それほどキツくはなさそうです。(多分)


階段脇にはたくさんの玉垣が奉納されていました。

歴史の深さと信仰心の厚さが伺えます。


●狛犬⑤⑥

●狛犬⑤⑥
・1921年奉納
・出雲型丸尾タイプ

続いて、鳥居③の前にて出雲型丸尾タイプの狛犬ちゃんがお出迎えしてくれました。

香川では金刀比羅宮などで似たような狛犬ちゃんがおられます。
金刀比羅宮の狛犬ちゃんは1781年の奉納なので、香川では古くから出雲型丸尾タイプが流通していたことが推測できます。


●鳥居③

●鳥居③
・建立年不明
・明神鳥居

続いて、鳥居③が登場。

柱には国家安全・天下泰平というお決まりの定型文が刻まれていました。

そういえば随身門前の石柱にも同じ文字が刻まれていたなぁ。


●狛犬⑦⑧

●狛犬⑦⑧
・奉納年不明

そして再び、狛犬ちゃんが登場。

狛犬 → 鳥居 → 参道 → 狛犬 → 鳥居 → 参道の連続技に早くも疲れてきました!
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木乃鳥居(源義経奉納の鳥居)

●鳥居④ 木乃鳥居(源義経奉納の鳥居)

そんなこんなで
はいドン!

なんとこの鳥居は源義経奉納した鳥居だという!

ということで・・・

800年前の鳥居!?!?

しかも木製っ!!!


由緒によると

1185年、屋島の戦いのあと、源義経が平氏追討を祈願して鳥居と馬を奉納。

とありました。

ということで、この鳥居は1185年建立!


ちなみに日本最古木製鳥居は山梨県の窪八幡神社にある鳥居といわれています。

その鳥居は1535年建立・・・

この鳥居は1185年建立!

こっちの方が350年も古いという!
こっちの方が断トツで日本最古!

なのに文化財の指定は受けていない模様・・・(あっお察し)

しかし私は浪漫派なので信じたいと思います。

これは鎌倉時代の木製鳥居なのだ!


なんとこの神社は源義経さんだけではなく、頼義さん・頼朝さんなども崇拝していた神社だという。

1051〜1062年、源頼義さんが前九年の役の前に使者を送り願文を治めたという。
その後、源頼義の子・義家さんが社殿を造営。

1185年、源義経さんが屋島の戦いのあと、平氏追討を祈願して鳥居を奉納。

そして源頼朝さんは1千貫文の領地を奉納したそうです。

何気に琴弾八幡宮は源氏ゆかりの神社だったんですね!


それにしても、自然木の風合いを生かした笠木と、花形に加工した台輪が素敵な鳥居でした!


柱にはいくつもの節穴が開いていたり、柱の一部が補修されていたり。

これが鎌倉時代建立といわれれば、本当にそう見えてしまうくらい歴史を感じる鳥居でしたよ。
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冠木門と銅製鳥居と狛犬

●冠木門

●冠木門
・建立年不明
・冠木門

そんなこんなで、義経さんが奉納した鳥居をくぐると冠木門が登場。

一見、鳥居のように見えますが、こちらは冠木門という門の一種です。
厳密にいえば、こちらは鳥居ではないのです。

ちなみに冠木門と書いてかぶきもんと読みます。

参道はまだまだ続きます。

たかだか381段と高をくくっていましたが、暑さのせいもあって地味にこたえます!
キテます、足に(笑)

正直、しんどい。


●鳥居⑤

●鳥居⑤
・建立年不明
・青銅製 台輪鳥居

続いて、青銅製台輪鳥居が登場!

青銅製の明神鳥居はよくお見かけしますが、青銅製の台輪鳥居はなかなかの珍品です!

これは珍しいですね!


額束には社紋の丸に琴

よく見ると銅板をで打ちつけているところがカッコよかったです。


●参道

そんなこんなで、再び階段へ。

すると社殿らしきものが見えてきました!
ゴールまでもうすぐです!

社殿に近づくにつれ、スピーカーから琴の音色が聞こえてきました。

イキな演出だね!

って、この音色・・・私だけにしか聞こえてなかったらどうしよ!

とか思いつつ・・・階段を上ると


●狛犬⑨⑩

また狛犬ちゃんが登場!

もぅええってぇ~

ちなみに、この神社にはあと6体も狛犬ちゃんがおられます。

全て紹介したい気持ちはありますが、しんどいので割愛します(笑)

●狛犬⑨⑩
・奉納年不明
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拝殿と本殿

●拝殿

●拝殿
・建立年不明
・銅板葺 軒唐破風付き入母屋造

そんなこんなで、やっと拝殿に到着。

たった381段がやたらと長く感じる道のりでした。


ということで、参拝!

な〜んか視線を感じるなぁ〜と思ったら頭上には力士さんがおられました。

ちなみに大相撲の佐渡ヶ嶽部屋力士の四股名にがつくのは、この弾八幡宮が由来なんだって。


調べてみると、佐渡ヶ嶽部屋を創設した初代・琴錦観音寺市出身

という字は今に王になるという意味だと伝えられたのがきっかけで四股名に琴をつけるようになったんだって。

琴 = 王というのがイマイチ意味不明ですが、そこはツッコまないでおきます。


その他、拝殿にはエキゾチックな獅子(?)の彫刻もありました。

これは一体何なんでしょ?

魔除け的なものなのでしょうか?


●本殿

●本殿
・建立年不明
・銅板葺 入母屋造

●祭神
・応神天皇・神功皇后・玉依姫命


●琴弾八幡宮の由緒

703年、日証上人が琴弾山で修行をしていると、彼方の空が鳴動して琴を弾く翁を乗せた船が漂着したという。

その翁は『我は八幡大菩薩なり、都の近くで朝家(朝廷と国)を守護しようと宇佐からやって来たが、この地の風光があまりにも素晴らしいので去りがたい』と言って消えたそうです。

そんなこんなで、日証上人は里人とともにその船を神舟とし、とともに山頂に運んで祀ったのがこの神社の始まりといいます。


その際、神宮寺として宝光院(現・四国八十八ヶ所69番札所・観音寺)を建立。

その後、807年に唐から帰国した空海がこの地に立ち寄り、本地仏・阿弥陀如来を描いて本尊にし、神仏習合の形態をとるようになったそうです。

鎌倉時代~室町時代頃、琴弾八幡宮は四国八十八ヶ所第68番札所になりました。

しかし明治時代、神仏分離によって琴弾八幡宮と観音寺は分離


その後、琴弾八幡宮にあった阿弥陀如来像を観音寺西金堂に移して四国八十八ヶ所 第68番札所の神恵院としました。

そして社名を琴弾八幡神社に改称。

昭和時代、第二次大戦後に再び琴弾八幡宮に改称し現在に至るそうです。

そんなこんなで、琴を祀ることから技芸の神として信仰されてるんだって。

また源義経さんが平氏追討を祈願したことから、勝利の神としても信仰されているそうです。

ちなみに、滝沢馬琴さんの椿説弓張月やアニメ・結城友奈は勇者であるの舞台にもなっているそうです。

絵馬殿

●絵馬殿

そんなこんなで参拝後、境内をプラプラと散策しているとたくさんの絵馬が掛けられた絵馬殿を発見。

そんなこんなで、絵馬鑑賞。

絵馬は全て自作絵馬となっておりました。


どうやらこの神社は、1985年から全国奉納絵馬コンクール実行委員会を組織して『絵馬を通じて日本の伝統文化を保存すること』を目的に絵馬コンクールを開催しているんだって。

毎年全国から約700枚の応募があるそうですよ。

そして応募された絵馬はこの絵馬殿で1年間展示されるんだって。

コンクールというだけあって、どの絵馬も力作で気合いが入った作品になっていましたよ。


体育会系や文系や


バニーさんや露骨に金欲をアピールした絵馬など。


よく見てみると1000円というところがリアルでいいですね!

マジ感が伝わってきます。

銭形砂絵


さらに境内をプラプラしていると石を並べてつくった寛永通宝の絵馬がありました。

観音寺市といえば銭形砂絵が有名です。

なんと、琴弾八幡宮から徒歩すぐのところに銭形砂絵を鑑賞できる展望台があるという!

以前、観音寺から銭形砂絵を鑑賞したことがあるのですが、まさかこの神社でも鑑賞できるとはっ!


桃鉄の発生イベントで登場するアレですよ!


うざいくらい発生するアレですよ!


もぅええってぇ〜とボタンを連打してしまうアレですよ!


そんなこんなで
はいドン!

観音寺市のシンボル・銭形砂絵とご対面!

昔から銭形を見たものはお金に不自由しないといわれている有難い砂絵です!


有明浜の白砂に描かれたこの砂絵の大きさはなんと!

東西122m!
南北90m!
周囲345m!

琴弾山から見たときに丸く見えるように設計されていることから、銭形は真円ではなく楕円形になっているという!

そんなこんなで、昔の人の知恵と技術が結集した作品となっております。

それにしても、なんで銭形の砂絵が???

実は銭形砂絵の由来には諸説あるみたいです。

その中で1番有名なのが、1633年に丸亀藩主・生駒高俊が領内を視察することになった際、藩主を歓迎するために領民が一夜でつくったという説です。

さぞかし生駒さんは大喜びしたことでしょう。

さらに銭形砂絵にはこんな逸話もあります。

太平洋戦争中、砂絵を発見した米軍が『この砂絵には何らかの機密が隠されているに違いない』と偵察を繰り返したそうです。 しかし、調査するも何も分からなかったという。

そりゃそうだ!


なんと溝の深さは2m以上!
大人がすっぽり入るほど深いという。

それにしても、雨や風などで崩れないのはなぜなんだろう!

実は年に2回、春と秋に砂ざらえという砂絵を美しく整える行事があるんだって。

砂ざらえは市民数百人がボランティアで行うそうです。

砂ざらえは申し込み不要で、誰でも参加可能
当日、飛び込みで行ってもOKなんだって。

なんだか縁起が良さそうなんで参加してみたい!


ちなみに銭形砂絵は、毎日、日没から午後10時までライトアップされます。


境内から観音寺市内を望む。

その他、境内社として、武内神社・住吉神社・若宮・山之神神社・琴弾戎社・鹿嶋神社・船霊大神・須賀神社・稲荷神社・宮阪天神・高良神社・松童神社・産巣日神社・五所神社・風之神社・蔵谷神社・青丹神社・庚申神社があります。

あと、琴弾女神之像・早苗塚などの見どころがあります。

全て紹介したい気持ちはあります。

でも、しんどいので全て割愛させていただきますm(_ _)m・・・(笑)

御朱印情報

●御朱印の種類
・琴弾八幡宮の御朱印
・さぬき十五社の御朱印
・新四国曼荼羅霊場の御朱印(八幡大菩薩)

●御朱印の受付場所
・山頂の授与所(不在の場合あり)
・神幸殿横の授与所

●御朱印の受付時間
・不明

●御朱印の料金
・各300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2011年6月4日 参拝
・2021年7月 更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・不明

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・JR観音寺駅から徒歩25分
・JR観音寺駅から車で10分

●最寄りのIC
・高松自動車道
 大野原ICから車で12分
 さぬき豊中ICから車で15分

●のりあいバス
・のりあいバスは1日4便
・乗り場はJR観音寺駅
・のりあいバス五郷高室線に乗車
・のりあいバスにはバス停がないため、運転手さんに琴弾公園と告げる。

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(約30台)

琴弾八幡宮の地図

 

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