祐徳稲荷神社の御朱印~日本三大稲荷の1社~(佐賀県鹿島市)

所在地佐賀県鹿島市古枝乙1855
祭 神倉稲魂大神・大宮売大神・猿田彦大神
由 緒1687年、鹿島藩主・鍋島直朝の夫人・萬子媛が、朝廷の勅願所であった稲荷大神の御分霊を勧請したのがこの神社の始まりといいます。1705年、萬子媛は石壁山窟の寿蔵で、断食をして入定。以降、萬子媛の諡(神道版の戒名)から祐徳院と呼ばれるようになり、祭神の稲荷神とともに信仰を集めたそうです。明治時代の神仏分離の際、祐徳稲荷神社に改称し、萬子媛が入定した寿蔵は境内社の石壁神社となりました。
HP祐徳稲荷神社
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鳥居

●境内図

京都・伏見稲荷大社、茨城・笠間稲荷神社とともに日本三大稲荷の1つであります祐徳稲荷神社に到着。

祐徳稲荷神社と書いてゆうとくいなり神社と読みます。

この神社は佐賀県でナンバーワンの人気を誇っているらしく、年間の参拝者はなんと約300万人!
九州では太宰府天満宮に次いで参拝者の多い神社なんだって。


境内はとても広く、楼門や本殿や奥の院や日本庭園、さらには東山つつじ苑や祐徳博物館などで構成されています。

豪華で鮮やかな外観から鎮西日光九州の日光東照宮という別名を持つ神社で、地元では祐徳さんという愛称で親しまれているそうですよ。


そんなこんなで、参拝開始。

参道にはいくつかの鳥居が建っていたのですが、台輪鳥居をチラホラと確認することができました。


台輪は稲荷系神社のトレードマークの1つ。

伏見稲荷大社など稲荷系神社で見られることが多いので、別名・稲荷鳥居と呼ばれています。


こちらは台輪鳥居と明神鳥居のコラボ。

境内には台輪鳥居だけではなく明神鳥居の姿も確認することができました。
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狛狐と手水舎

●狛狐

そんなこんなで、鳥居を抜けると狛狐ちゃんが登場。

向かって左側はをくわえた子取り型。
右側は憤怒の形相でをくわえていました。

稲荷神社でよくお見かけする狛狐ちゃんは、巻物宝珠をくわえていて容姿が様々。

●稲穂
・五穀豊穣

●鍵
・大切なものを収蔵する蔵の鍵

●巻物
・仏教の経典、すなわち知恵

●宝珠
・災難を防いだり、願いを叶える玉

●玉
・神の霊力、稲の霊魂

こんな感じで、くわえているアイテムにはそれぞれ意味があるみたいですよ。


ちなみに花火が上がったときの掛け声

たまや〜

かぎや〜

は狛狐ちゃんがくわえているが起源といわれています。

花火師の屋号であります玉屋鍵屋は、狛狐がくわえている玉と鍵からとったんだって。
花火師がお稲荷さんにあやかった理由として考えられるのは商売繁盛と火除・火防の御利益。

おそらく火事が起きませんようにとあやかって、玉屋と鍵屋という屋号にしたのでしょうね。(多分)

絶対ないけど、もし億が一、花火師に転職することになったなら屋号は稲屋にしよ。


そんなことより、お花の上に座っている狛狐ちゃんって珍しいですね!


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 切妻造

続いて、手水舎でお清め。

極彩色で彩られたカラフルな手水舎でした。

龍の天井画も素敵でしたよ。
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楼門

●楼門

●楼門
・1957年再建
・銅板葺 入母屋造
・三間一戸 楼門

手水舎を過ぎると鮮やかな楼門が登場。
これまたカラフル!

この楼門は日光東照宮陽明門を模したものなんだって。

なんと日光東照宮の修復職人の手によって再建されたんだと。

別名・鎮西日光と呼ばれるだけのことはあります。


総漆塗で眩いばかりの極彩色。
なかなか刺激的な門でした。

ちなみに扁額は、能書家で知られる秩父宮妃の筆なんだって。


そんなこんなで
はいドン!

なんと随身像が有田焼!

スゴっ!

陶器製の随身像って初めて拝見しましたよ!


この随身像は岩尾對山窯というところで作られたみたいですよ。
調べてみると、岩尾對山窯は江戸時代から続く窯元なんだって。

いやはや、本日も珍しいものが拝見できて有り難き幸せ。

そんなこんなで、楼門をくぐると・・・
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本殿

●本殿

ドーーーン!

巨大な本殿が登場!

高さはなんと18メートル!

ガンダムと同じ高さだという!


ということで、ガンダムと比較してみました。

ガンダムでか!

いやいや本殿デカっ!

もはや、ガンダムがデカいのか、本殿がデカいのかわかんなくなっちゃいます。

そんなこんなで、脳内で本殿 vs ガンダムのバトルを開始。

スッカスカの懸造ボディーのため、ガンダムのビームライフルが当たらない!

そんなことを想像していたひと時・・・大人になんなきゃ。


●本殿
・1957年再建
・鉄筋コンクリート造 懸造
・高さ 約18m

以前、広島県福山市の草戸稲荷神社でもこのようなロボ型懸造本殿を拝見しましたが、それよりも遥かに巨大!

おそらく、ロボ型懸造本殿では日本一の大きさだと思われます。


●祭神
・倉稲魂大神
・大宮売大神
・猿田彦大神

倉稲魂と書いてうかのみたまと読みます。

古事記では宇迦之御魂神
日本書紀では倉稲魂命と記載されています。

宇迦 → 穀物・植物
→ 神秘・神聖
→ 霊

ということで、稲に宿る神秘な霊という意味になります。
要するに食物の神、いわゆる稲荷神です。

そんなこんなで、もともと稲荷神は五穀豊穣を司る神様でしたが、時代が下るにつれて商売繁昌・産業興隆・家内安全・交通安全・芸能上達の守護神・火伏せとしても信仰されるようになりました。

ちなみに、稲荷神社の総本社・伏見稲荷大社が鎮座したのが2月の初午の日だったことから、毎年2月の初午の日には、全国の稲荷神社で五穀豊穣を祈願する初午祭が行われています。


本殿へのお詣りは

上り参道 → 本殿 → 下り参道

というルートでの参拝となります。

ちなみに、私が参拝したときにはありませんでしたが、現在は有料のエレベーターがあるそうですよ。

エレベーターの料金は1日乗り放題300円
なんと、おみくじと天然石のパワーストーンが付いてくるという!


〜画像はフリー素材より〜

ちなみにこちらが新設されたエレベーターです。

ビル感がすごい!

かなり割り切ったデザインですね。
景観とか気にしないぜ的な。


そんなこんなで、上り参道へ。

117段の階段を上りきると本殿に到着。

入母屋造の本殿前には唐破風向拝。
なんと、3方向に唐破風があるというかなり珍しい向拝になっていました。



本殿もカラフル&ゴージャス。
そして日光感。

楼門同様、こちらも総漆塗で仕上がっているそうですよ。
格天井に描かれた鳳凰も素敵でした。


本殿前は舞台になっていて、境内の景色が一望できました。

懸造・舞台造といえば京都・清水寺が有名ですが、清水寺の舞台は高さ12m。

ということで、清水寺より遥かに高い舞台となっております。


そんなこんなで、本殿での参拝を終えて下り参道へ。

下り参道からはこんな風景が見れました。

吸い込まれそう~。
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石壁神社

●鳥居参道

続いて鳥居参道へ。


●石壁神社

●石壁神社
・建立年不明
・銅板葺 唐破風付き流造
・萬媛命を祀る

鳥居参道の途中には石壁神社という境内社がありました。

どうやらこちらの境内社には、祐徳稲荷神社を創建した鹿島藩主・鍋島直朝さんの嫁・萬子媛が祀られているようです。

ちなみに萬子媛と書いてまんこひめと読みます。

口に出しては言えない!

いろいろと書きたいことがありますが、あえてスルーします!


●萬子媛とは?
萬子媛は後陽成天皇の曾孫。
そして左大臣・花山院定好の娘です。

1662年、鹿島藩主・鍋島直朝さんと結婚しました。
その際、父から稲荷大神の神鏡を授けられました。 そして1687年、石壁山に社殿建立したという。

それが祐徳稲荷神社の始まりといわれています。

鍋島直朝さんと萬子媛の間には2人の子供がいましたが、不幸にも2人とも早世。。

それを機にこの地に祐徳院を創立し、自ら神仏に仕えたといいます。
以来、熱心にご奉仕を続けられたそうです。

1705年、80歳になった萬子媛は、この地に寿蔵(墓)を築いて入定

入定後も、その徳を慕って参拝する人が絶えなかったといいます。

諡(神道版の戒名)は祐徳院殿瑞顔実麟大姉。

その後、神仏分離令により萬媛命という神号になり現在に至ります。


●水鏡

ちなみに石壁神社の横には水鏡がありました。

この水鏡は萬子媛が自分の姿を映して吉凶を占っていた場所なんだって。

命婦社

●命婦社

●命婦社
・1804年建立
・銅板葺 唐破風・千鳥破風付き流造
・命婦大神を祀る
・佐賀県指定重要文化財

さらに鳥居参道の途中には命婦社という境内社がありました。
ちなみに命婦社と書いてみょうぶ社と読むそうです。

なんとこちらの本殿は、江戸時代から1933年まで祐徳稲荷神社の本殿として使用していた社なんだって。

現在のロボ型本殿の前はこの本殿だったのか!
まったくもって移築前の祐徳稲荷神社の景観が想像できません。


なんとこの本殿は、縁の下に三手先の組物があるという!
まるで塔のようです。

過去に何度かこのタイプの本殿に出会いましたが、何度見てもなかなかのレア感。

いやはや、本日も珍しいものが拝見できて有難き幸せ。


破風の彫刻も凄かったです。
まるで刺青のようだね。

上は麒麟。
下は龍の彫刻になります。


木鼻は獏と獅子。

手挟みは牡丹でしょうか?


面白いなぁ~と思ったのがこの狛狐ちゃん。

玉取り型ならぬ宝珠取り型になっているという!

このタイプの狛狐ちゃんは初めて拝見しました。


こちらはマッスルポーズをキメた狛狐ちゃん。


こんな感じのイメージを脳に描きつつ・・・。

鳥居参道と奥の院(命婦社)

●鳥居参道

そんなこんなで、再び鳥居参道へ。


この鳥居参道は奥の院まで続いてるんだって。

奥の院まで登り坂を約300m。
だいたい20~30分くらいで到着できるみたいです。

ということで、奥の院に向けてGO!


鳥居の数は200基以上。

鳥居を奉納する習慣は江戸時代から広まったそうで、願いが通る(通った)という意味で、崇敬者が稲荷大神様へのお礼として奉納したのが始まりなんだって。


気になるのはやはり鳥居のお値段!

調べてみると、鳥居の奉納は制作費込みで約10万円からとのことです。

10万円からかぁ・・・手が出ないなぁ。


そうこうしていると、賑やかなエリアに突入。

ゴールの奥の院が近づいてきてることを実感!


そんなこんなで
はいドン!

奥の院に到着!

こちらには稲荷大神のお使いであります白狐の霊が祀られてるんだって。

てっきり祐徳稲荷神社の奥の院だと思っていたら、なんとこちらは先ほど参拝した命婦社の奥の院のようです!


●命婦社の由来
1788年、京都御所で火災が発生。
その火が花山院邸に燃え移ったという。

一大事の最中、突然白衣の一団が出現!
そして白衣の一団は素早く屋根に登り、消火活動を行ったという!

そんなこんなで、無事鎮火。

このことに大喜びした花山院は、お礼を述べた後、白衣の一団に『どこの者か?』と尋ねました。

すると白衣の一団は『肥前国・鹿島の祐徳稲荷神社にご奉仕する者でございます。花山院邸の災難を知り、 急いで駆けつけました。』と答えました。

さらに花山院は尋ねました。

『どうして御所を消火せずに、私の屋敷を消火したのだい?』

すると白衣の一団は『私達の身分では宮中に上がることは出来ません・・・』と言い残し、跡形もなく消え去ったという。

この不思議な出来事を光格天皇に伝えると、天皇は命婦の官位を授け、石壁山の山中に命婦大神を祀る社殿を造営したという。

それが命婦社の始まりといわれています。

完。

その他の見どころ

●御神楽殿

●御神楽殿
・1966年再建
・銅板葺 唐破風向拝付き妻入り入母屋造
・鉄筋コンクリート造


●左馬

本殿前には、逆さに書かれたの絵馬と、石造の馬がおられました。

なんだこりゃ?

どうやらこれは左馬という縁起のよいなんだって!

うまを逆から読むとまうと読めます。

まう(舞う)は、めでたい席で踊られる舞いを連想させることから、左馬は福を招く縁起のよい馬とされてるんだって。


●クスノキ

●クスノキ
・樹齢 約250年


●イヌマキ

●イヌマキ
・樹齢 約150年


●キンモクセイ

●キンモクセイ
・樹齢 約100年


●オリジナル絵馬

絵馬掛けには、草履型の絵馬と相合傘がデザインされた絵馬がありました。


●表参道 門前商店街

表参道の門前商店街には、お土産屋さんやお食事処など約30店舗が軒を連ねていました。


祐徳稲荷神社の名物・稲荷ようかんもありますよ。

御朱印情報

●御朱印の種類
・祐徳稲荷神社の御朱印

●御朱印の受付場所
・授与所

●御朱印の受付時間
・8:00~16:00

●御朱印の料金
・500円

●期間限定・特別御朱印
・なし


●オリジナル御朱印帳

●オリジナル御朱印帳

 紺・ピンク

サイズ
 16cm × 11cm

初穂料
 2000円


ちなみに、御朱印を頂くとあぶらとり紙がついてきます。

・2015年8月14日 参拝
・2021年6月 更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・境内自由

●拝観料
・無料

●祐徳博物館
・大人 300円
・大学生・高校生 200円
・中学生・小学生 100円

●最寄りの駅
・JR肥前浜駅から徒歩35分
 JR肥前浜駅から車で6分

・JR肥前鹿島駅から徒歩1時間
 JR肥前鹿島駅から車で8分

●最寄りのバス停
・祐徳神社前

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(3000台)

祐徳稲荷神社の地図

 

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