延光寺の御朱印|四国霊場 第39番|修行の道場 最後の札所は通称・カメ寺|四国八十八ヶ所 車遍路の旅(高知県宿毛市)

所在地高知県宿毛市平田町中山390
宗 派真言宗智山派
札 所四国八十八ヶ所 第39番
前後札所 ・前 → 第38番札所・金剛福寺
・後 → 第40番札所・観自在寺
本 尊薬師如来
真 言おん ころころ せんだりまとうぎ そわか
由 緒724年、聖武天皇の勅願により、行基が薬師如来を刻んで堂宇を建立したのが始まり。その後、795年に空海(弘法大師)がこの地を訪れ、日光・月光菩薩を刻んで七堂伽藍を整備したそうです。戦国時代、長宗我部氏の庇護により繁栄。しかし、江戸時代に衰退。明治時代、廃仏毀釈のあおりを受け一時期廃寺になりますが、ほどなく再興され現在に至るそうです。
HP赤亀山 寺山院 延光寺 – 四国八十八ヶ所霊場会

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延光寺とは?


四国八十八ヶ所の第39番札所であります延光寺に到着。

第38番札所・金剛福寺から54km。
徒歩10時間52分。
車で1時間15分のところに位置しています。

延光寺と書いてえんこうじと読みます。

とうとう四国霊場・高知編も最後の札所となりました!

ドンドンパフパフ♪

それにしても高知は広かったです。
というか、横に長かった!
思えば、山だらけだったような気がします。


そして四国霊場・高知編の後半は、札所間の距離が異常に長かったです。

私は車遍路なのでノンキなドライブで楽しめましたが、歩き遍路さんにとっては命がけの過酷な道のり!

車で歩き遍路さんを追い抜くときは、毎度毎度心苦しさを感じておりました。

と同時に心の中でエールを送りつつ。

●延光寺とは?

724年、聖武天皇の勅願により、行基が薬師如来像を刻んで堂宇を建立したのが始まりという。

行基は本坊の他に12坊を建立し、さらに本尊の胎内に仏舎利を納めたといわれています。

ちなみに、創建当初は亀鶴山 施薬院 宝光寺と称していたそうです。


795年、弘法大師がこの地を訪れた際、桓武天皇の勅願所として再興。

その際、日光・月光菩薩像を刻んで七堂伽藍を整備し、第39番札所に定めたそうです。

そして、本堂脇に眼病に霊験のある目洗い井戸を掘ったといわれています。


~画像はWikipedia 延光寺より~

911年、境内の池から赤い亀がいなくなったという。

しかし後日、その亀が梵鐘を背負って竜宮城から戻ってきたんだと!

そんなこんなで、山号を赤亀山と改称したそうです。


戦国時代、長宗我部氏の庇護により繁栄したそうですが、江戸時代に衰退してしまうことに。。

さらに、明治時代の廃仏毀釈で一時期廃寺になってしまったそうです。

しかし、その後ほどなくして再興され現在に至るそうです。

そんなこんなで、参拝開始。
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仁王門と手水舎と鐘楼

●仁王門

●仁王門
・建立年不明
・瓦葺 切妻造
・三間一戸 八脚門

まず最初に登場するのは仁王門

建立年は確認できませんでしたが、見た感じそれなりに古そうな門でした。

明治期の廃仏毀釈後に再建された建物でしょうか?(謎)


仁王門ということで、門の両サイドには仁王さんが安置されておりました。

そんなこんなで、仁王さんにご挨拶。

迫力のあるお顔でカッと睨まれたので、思わず謝ってしまいましたよ。



木鼻は龍と獅子。

尾垂木風の龍と反り上がった尾垂木が素敵な門でしたよ。


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 切妻造

そんなこんなで、仁王門をくぐって手水舎でお清め。


ちなみに魚のシッポを回すと水が出てきます。

ナイスデザインです!


●鐘楼

●鐘楼
・建立年不明
・瓦葺 切妻造

続いて、鐘楼で鐘をひと撞き。

御本尊さまとお大師さまにご挨拶。
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本堂と大師堂

●本堂

●本堂
・建立年不明
・瓦葺 軒唐破風付き入母屋造

●本尊
・薬師如来

●真言
・おん ころころ せんだりまとうぎ そわか

そして、本堂で参拝。

このお寺の正式名称は赤亀山 寺山院 延光寺

・赤亀山 → しゃっきざん
・寺山院 → じさんいん
・延光寺 → えんこうじ

と読むそうです。

寺山院と延光寺はわかるけど、赤亀山をしゃっきざんと読むとはね!

これはなかなかの難問でした。


御本尊の薬師さんは平安時代作。
脇侍の日光・月光さんは江戸時代初期作。

ともに宿毛市の保護有形文化財に指定される古仏でした。

●薬師如来立像
・平安時代作
・像高 126cm
・宿毛市指定保護有形文化財

●日光・月光菩薩立像
・江戸時代初期作
・像高 87cm
・宿毛市指定保護有形文化財


●笑不動

~こちらはイメージ画像です~

●笑不動の掛軸
・平安時代初期作
・縦 95cm
・横 33cm
・巨勢金岡 筆
・宿毛市指定保護有形文化財

その他、このお寺の寺宝に笑不動という掛軸があるそうですよ。

●笑不動とは?

875年、京都御所のが枯れそうになったそうな。

これを心配した清和天皇は、各地から名僧たちを呼び寄せ、木を蘇らすように命じたそうです。

しかし、祈祷の効果はなく。。。

そこで、第38番・金剛福寺と第39番・延光寺住職にもお呼びがかかったそうです。

そんなこんなで、2人は京都御所に到着。

そして、宮廷の宝庫から不動明王の掛軸を出してもらい、それに向かって祈願したそうです。

すると7日後の満願の日の明け方、蘇ったという!

さらに、橘と桜が蘇ったことにより険しい顔の不動明王がニッコリと笑ったという!

橘と桜が復活したことを喜んだ清和天皇は、2人に『褒美として何か欲しいものはないか?』とたずねたそうです。

そんなこんなで、金剛福寺の住職は赤白不動の画を。

延光寺の住職はニッコリと笑った不動明王の画を願い出たんだって。

それが、延光寺の寺宝・笑不動の由来といいます。

ちなみに江戸時代まで、笑不動は土佐の宝として藩から保護されていたそうですが、明治時代の廃仏毀釈行方不明となってしまったそうです。

しかし、その後発見され、延光寺に保存されることになったんだって。


●大師堂

●大師堂
・建立年不明
・瓦葺 宝形造
・本尊 弘法大師

続いて、大師堂で参拝。

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
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眼洗いの井戸(宝医水)

●眼洗いの井戸(宝医水)

本堂の横には眼洗いの井戸がありました。

●眼洗いの井戸とは?

795年、弘法大師がこの地を訪れたときのこと。

水不足に苦しんでいる村民に出会ったという。

そこで弘法大師は錫杖で地面を突きました。

すると、なんと!

こんこんと清水が湧き出てきたという!

そんなこんなで、弘法大師はこの水を宝医水と名付けたそうです。

ちなみに現在、この井戸は眼洗いの井戸と呼ばれており、眼病治癒の御利益があるとして信仰されてるんだって。

またもきましたよ〜、お大師さまの井戸掘り伝説!

井戸掘りはお大師さまの得意技
ことあるごとに井戸掘りスキルを発動させちゃっています!

四国霊場には、このような井戸掘り伝説がたくさん残っています。

今回で何ヶ所目なのか・・・まだ39番ですが、もう思い出せないくらい井戸掘り伝説に遭遇しております。

そんなこんなで、井戸掘り伝説との出会いは四国遍路の楽しみの1つとなっております(笑)


こちらはお大師さまでしょうか?

お地蔵さまでしょうか?

インディアン風にコーディネートさられていて、とってもお洒落だと思いました。
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赤亀と梵鐘像

●赤亀と梵鐘像

そんなこんなで
はいドン!

なんと、境内には梵鐘を背負った亀さんがおられるという!

一瞬、亀跌!?贔屓!?

と思いましたが、こちらは山号の由来となったとのことです!

って・・・どういうこと???

●延光寺の赤亀伝説

911年、境内の池に住んでいた赤い亀が突然いなくなってしまったという。

しかし!

ある日、梵鐘を背負って帰ってきたという!

どこから帰ってきたのかというと、なんと竜宮城!

そんなこんなで、僧たちはこれをお寺に奉納し、これまでの山号を亀鶴山から赤亀山に改めたそうです。

ということで、この赤亀と梵鐘の像は、竜宮城から帰ってきたときの姿を再現したもののようです。

ちなみに、本物の梵鐘は高知県最古の梵鐘として国重文に指定されております!

なんと、日本に現存する梵鐘の中で7番目に古い梵鐘なんだって!

さらに、明治維新後の廃藩置県で高知県が発足した際、議会の開始と終了の合図として使用された鐘だという。


ちなみに、亀に乗ってる梵鐘は実物大とのことです。

意外と小ぶりな鐘だったのですね!

銘文には鋳弥勒寺鐘と書かれておりました。

というか・・・弥勒寺て!

延光寺じゃないんかーい!

と、ツッコミつつ・・・(笑)

もしかして、亀さん・・・

弥勒寺からパクってきた?

ちなみに弥勒寺がどこにあったお寺なのかは不明とのことです・・・

がっ!

由緒に書いてあるじゃない、弥勒寺の場所が!

どこかって?

それはもぅ竜宮城よぅ!

●銅鐘
・911年鋳造
・総高 33cm
・口径 23.5cm
・国指定重要文化財


●庭園

境内には素敵な庭園もありました。

帰宅後に知ったのですが、噂によると境内にはの形をした植木7つ置かれているそうですよ。

そのことから、このお寺は通称・カメ寺と呼ばれてるんだって。

し、知らなかった〜。


しかし、写真をよく見てみると、写ってるじゃない、亀の石がっ!

これはラッキーです。


しかも、亀の石の上に本物の亀さんもいたという。

何だか縁起が良さそうですねぇ!

ちなみに延光寺のお池には、春になると近くの山から2匹の亀がおりて来るんだって。

野生の亀ということで性別不明とのことですが、カメ吉・カメ子と命名されてるんだとか。

ということで、この亀がカメ吉 or カメ子?

カメ吉とカメ子がこのお寺に来るようになったのは1998年頃で、冬眠までの間をこのお寺で過ごし、秋になると山に帰っていくんだそうな!

来年の春、梵鐘を背負って帰ってきたら面白いのになぁ〜!


とか思いつつ、参拝終了。

無事、四国八十八ヶ所・高知編を終えることができました。

次回からは愛媛編がスタート。

まだまだ先は長いですが、亀の歩み的にコツコツと進んでいきましょう。

第40番札所・観自在寺へ続く。

御朱印情報

●御朱印の種類
・四国八十八ヶ所の御朱印
・鶴亀の亀印(白衣限定)

御朱印は四国八十八ヶ所の御朱印の他に、白衣の背中に押してもらえる鶴亀の亀印があります。

●御朱印の受付場所
・納経所

●御朱印の受付時間
・7:00~17:00

●御朱印の料金
・四国八十八ヶ所の御朱印(500円)
・鶴亀の亀印(200円)

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2010年5月1日 参拝
・2024年3月 最終更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・7:00~17:00

●拝観料
・無料

●宿坊
・なし

●前後札所
・第38番札所・金剛福寺へ54km
 徒歩10時間52分
 車で1時間15分

・第40番札所・観自在寺へ29km
 徒歩5時間35分
 車で40分

●最寄りの駅
・土佐くろしお鉄道
 平田駅から徒歩35分

・土佐くろしお鉄道
 平田駅から車で5分

●最寄りのバス停
・高知西南交通バス
 寺山口 バス停で下車 徒歩20分

●最寄りのIC
・高知自動車道
 四万十町中央ICから車で1時間20分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(50台)

延光寺の地図

 

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