観自在寺の御朱印|四国霊場 第40番|菩提の道場 最初の札所は裏関所!?|四国八十八ヶ所 車遍路の旅(愛媛県南宇和郡愛南町)

所在地愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城2253−1
宗 派真言宗大覚寺派
札 所四国八十八ヶ所 第40番
前後札所 ・前 → 第39番札所・延光寺
・後 → 第41番札所・龍光寺
本 尊薬師如来
真 言おん ころころ せんだりまとうぎ そわか
由 緒807年、平城天皇の勅願により空海(弘法大師)が創建。最盛期には七堂伽藍と48の末寺を有する大寺院となりますが、火災により全焼。その後、1678年に宇和島藩主・伊達宗利が祈願所として再建しますが、1959年の火災で本堂を焼失。その後、再建されたのが現在の観自在寺といいます。
HP四国霊場四十番札所・観自在寺

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観自在寺とは?


四国八十八ヶ所の第40番札所であります観自在寺に到着。

第39番札所・延光寺から29km。
徒歩5時間35分。
車で40分のところに位置しています。

観自在寺と書いてかんじざいじと読みます。

●観自在寺とは?

807年、弘法大師平城天皇の勅命を受けてこの地を訪れたそうです。

その際、1本の霊木から本尊・薬師如来と脇侍の阿弥陀如来十一面観音菩薩を刻んで堂宇に安置したのがこのお寺の始まりといいます。

このとき、残った霊木南無阿弥陀仏と彫って舟形の宝判を造ったそうです。

そして庶民の病気を取り除く祈願をしたといわれています。


ちなみに現在、その版木でさらし木綿に押印をした宝印御守を購入することができます。


その後、平城天皇が平城山の勅額を下賜し、この地を訪れたそうです。

その際、一切経と大般若経を奉納し、毎年勅使を遣わして護摩供の秘法を修したといわれています。

こうしたことから、この地方を御荘と称し、また勅額の山号にちなんで平城と呼ぶようになったんだって。

1638年、京都・大覚寺の空性法親王が四国を巡拝した際、このお寺に宿泊し薬師院の院号を授けたそうです。

ということで、このお寺の正式名称は平城山 薬師院 観自在寺となっております。


その後、大いに栄え、最盛期には七堂伽藍と48の末寺、さらに二千数百石の寺領を有する大寺院に発展しますが、火災により全ての堂塔を焼失。。

1678年、宇和島藩主・伊達宗利が祈願所として再建しますが、1959年の火災で本堂を焼失。。

その後、再建されたのが現在の観自在寺といいます。
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四国霊場の裏関所

●四国霊場の裏関所

徳島(発心の道場)・高知(修行の道場)の巡礼を終えて愛媛県に突入!

そして40番台の札所に突入という、ダブル祝!

また1つ節目を迎えたことにより、気持ちが引き締まるこの頃です。

そんなこんなで、四国八十八ヶ所の愛媛編がスタート。

この観自在寺は、第1番札所の霊山寺から最も離れていることから四国霊場の裏関所と呼ばれているそうです。


ちなみに、四国八十八ヶ所には、各国ごとに1つずつ関所寺と呼ばれるお寺があります。

●関所寺とは?


●関所寺
①第19番札所 立江寺(徳島県)
②第27番札所 神峯寺(高知県)
③第60番札所 横峰寺(愛媛県)
④第66番札所 雲辺寺(香川県)


関所というと、国境で人や荷物の行き来を取り締まる場所的な検問施設を思い浮かべてしまいますが、関所寺の関所はちょっと意味合いが違うという。


関所寺で検問をしているのは、なんと弘法大師さん!

邪心がある者や罪人を、境内に入れないように取り締まっているという!

もし、それらの悪人が境内に入ると、弘法大師が仏罰を下すといわれています。

そんなこんなで、お大師さまの審判を受けて、邪悪なものは先に進めないといわれる関所寺。

これまで立江寺神峯寺の関所寺をクリアして、そして第40番まで来れたということは、まだお大師さまと一緒に旅ができているということですね!

これからも同行二人で旅ができますように。

同行一人にされないように気を引き締めていきます!

そんなこんなで、参拝開始。
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仁王門と手水舎と鐘楼

●山門(仁王門)

●山門(仁王門)
・江戸時代後期建立
・瓦葺 入母屋造
・三間一戸 八脚門
・総欅造
・愛南町指定有形文化財

まず最初に登場するのは山門
門の両サイドに仁王さんがおられるので、こちらは仁王門となります。

扁額には山号の平城山
こちらは高野山第401世座主・中井竜瑞さんの筆だそうです。

ちなみに、中井竜瑞さんは高野山金剛峰寺の座主であり、四国霊場の第84番・屋島寺、第85番 ・八栗寺の住職を勤めたお方のようです。


そんなこんなで、仁王さんにご挨拶。

これはこれは、なかなかの個性派ですね!
だらしないボディーですが、重そうな平手打ちに力強さを感じました。

そして、ポシェットのような衣もGOOD!

どうやら、こちらの仁王さんは下久家の大工さんが造ったものらしいです。

というか、下久家って初めて聞くお名前です。

調べてみると、下久家とは人の名前ではなく地名だったという(笑)

ということで、こちらの仁王さんは地元の大工さんの作品ということなんですね。


●手水舎

●手水舎
・昭和時代建立
・銅板葺 切妻造
・鉄筋コンクリート造

そんなこんなで、仁王門をくぐって手水舎でお清め。

それにしても、メルヘンちっくでファンシーな手水舎でした。

お菓子の国に来てしまったのかと思いましたよ。
甘〜い味がしそうだ~。


●鐘楼

●鐘楼
・建立年不明
・瓦葺 切妻造

続いて、鐘楼で鐘をひと撞き。

御本尊さまとお大師さまにご挨拶。

●鐘が撞ける時間
・6:00~19:00
・1人1つき
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本堂と大師堂

●本堂

●本堂
・1964年再建
・銅板葺 入母屋造
・鉄筋コンクリート造

●本尊
・薬師如来

●真言
・おん ころころ せんだりまとうぎ そわか

そして、本堂で参拝。

本堂はキャラメル色に仕上がったRC造。
お菓子の国に来てしまったのかと思いましたよ。(再び)

どうやら、もともとあった本堂は1959年に焼失してしまったみたいです。

その後、1964年に再建されたのが現在の本堂なんだって。

なんと、このお堂は創建当時の姿で再建されたものだという。

このお寺の創建は807年。
807年は平安時代初期です。

しかし、屋根の反りなどに鎌倉建築の特徴があります・・・むむむ。


本尊は薬師如来さん。

観自在寺ということで、てっきり観音さんが本尊かと思っていたら、御本尊さまは薬師さんだったという!

もしかして、もともとは観音さんが本尊で、途中で本尊が薬師さんにすり替わったのかぃ?

と思ってみたけど、創建当時から御本尊は薬師さんだったため、その説はなさそう。。

ということで調べてみると、観自在には全ての事柄を自由自在に見ることができることという意味があるそうです。

人は欲や固定概念というフィルターを通して物事を見て、そして判断してしまうため、この世を自由自在に見ることができません。

そんなこんなで、観自在とはこの世の真理を見極めて、そして様々な煩悩から解き放たれた状態で物事を正しく見定めるということなんだね。

観自在寺 → 本尊が薬師 → あれれ?

とか言っている私は全く観自在できてないということだ〜!(笑)

これはきっと『君は正しい目を持っているか?』という、観自在力を試すためのテストだったのでしょう!


そんなことより、本尊の薬師如来さんは弘法大師作

しかし、秘仏のため拝顔することはできませんでした。

ちなみに、本尊・薬師如来坐像は50年に1度御開帳されるみたいです。

次回の御開帳は2034年らしいので、あとワンチャン拝顔できる可能性がありそうです!


●大師堂

●大師堂
・1866年再建
・1954年改築
・銅板葺 宝形造
・本尊 弘法大師

続いて、大師堂で参拝。

こちらは、1866年に再建されたお堂を1954年に改築したものなんだって。

堂内には本尊の弘法大師像と、脇仏の不動明王像・愛染明王像が安置されていました。

ちなみに、弘法大師像は秘仏
毎年6月15日に御開帳されるそうですよ。

あと、お堂の周りは四国八十八ヶ所のお砂踏みになっていたので、参拝後お堂を1周してきました。

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
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心経宝塔と十二支守り本尊と寶聚殿八角堂

●心経宝塔

●心経宝塔
・1978年建立
・石造 多宝塔
・本尊 般若菩薩

境内には、石造の多宝塔がありました。

心経宝塔という名の通り般若心経の写経を納めるための宝塔です。


塔内には石造の般若菩薩を安置。

そして地下堂写経が奉納されてるんだって。


●八体仏十二支守り本尊

●八体仏十二支守り本尊
・1978年作

境内には八体仏十二支守り本尊という石仏もありました。

・千手観音菩薩(子年)
・虚空蔵菩薩(丑・寅年)
・文殊菩薩(卯年)
・普賢菩薩(辰・巳年)
・勢至菩薩(午年)
・大日如来(未・申年)
・不動明王(酉年)
・阿弥陀如来(戌・亥年)

自分の干支の守り本尊に水を掛けると願いが成就するそうですよ。


●寶聚殿八角堂(宝物展示室)

●寶聚殿八角堂(宝物展示室)
・1978年建立
・瓦葺 八角堂
・本尊 文殊菩薩

あと、寶聚殿八角堂という宝物館もありました。

外壁には七福神のレリーフ。
そして、堂内には宝物を収蔵するとともに、学業成就・受験祈願のために文殊菩薩さんが安置されているそうです。

ちなみに、心経宝塔八体仏十二支守り本尊寶聚殿八角堂は1978年の建立。

この3つは大師堂の改築に合わせて建立されたものなんだって。


その他、境内には平城天皇遺髪塔・観自在菩薩像・篠山大権現・稲荷社・龍神社がありました。

旬の生搾りジュース屋

●旬の生搾りジュース屋

四国霊場では、出店を構えているお寺さんがたまにあります。

これまではお饅頭屋やアイスクリン屋などでしたが、愛媛の突入した途端に柑橘系に変わりました。

さすがミカン王国です!


そんなこんなで、駐車場近くにある旬の生搾りジュース屋でひと休み。

お店に入ると気持ちの良い笑顔のおばちゃんがジュースを生搾ってくれました。

今はブンタンが旬とのことなので、たくさんのブンタンを生搾ってもらいました。
あんなにもたくさんのブンタンを生搾ったのに、値段は200円ぽっきり。

そんなこんなで、お店のカウンターに座りジュースを飲みながらおばちゃんと談笑をしていたひと時。

おばちゃんはブンタンについてたくさん語ってくれました。

あまりにも優しい笑顔だったので、私まで優しい気持ちになりました。

きっと今の私を生搾ると、優しい汁がたくさん出るに違いない。


とか思いつつ、参拝終了。

第41番札所・龍光寺へ続く。

御朱印情報

●御朱印の種類
・四国八十八ヶ所の御朱印

●御朱印の受付場所
・納経所

●御朱印の受付時間
・7:00~17:00

●御朱印の料金
・500円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2010年5月1日 参拝
・2024年3月 最終更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・7:00~17:00

●拝観料
・無料

●宿坊
・あり(40名) ※要予約

●前後札所
・第39番札所・延光寺へ29km
 徒歩5時間35分
 車で40分

・第41番札所・龍光寺へ51km
 徒歩10時間10分
 車で55分

●最寄りの駅
・土佐くろしお鉄道
 宿毛駅から徒歩4時間20分
 宿毛駅から車で30分

・JR四国 予讃線
 JR宇和島駅から徒歩8時間25分
 JR宇和島駅から車で50分

●最寄りのバス停
・土佐くろしお鉄道・宿毛駅から
 宇和島バスに乗車
 平城札所前 バス停で下車 徒歩5分

・JR宇和島から
 宇和島バス 宿毛行きに乗車
 平城札所前 バス停で下車 徒歩5分

●最寄りのIC
・高知自動車道
 四万十町中央ICから車で1時間50分

・松山自動車道
 西予宇和ICから車で1時間

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(20台)

①山門下 普通車15台
②小学校前 普通車5台

観自在寺の地図

 

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