聖母宮の御朱印|神功皇后・加藤清正ゆかりの神社|長崎県内最古級の本殿を拝観(長崎県壱岐市)

所在地長崎県壱岐市勝本町勝本浦554−2
祭 神 ・息長帯姫尊・足仲帯彦尊・誉田別尊
・上筒男命・仲筒男命・低筒男尊
・天照大神・玉垂神・烏賊津連・真根子連
社 格式内大社(名神大)・壱岐国二宮・旧郷社
由 緒 神功皇后が三韓征伐へ向かう際、行宮を建てて風待ちをしていたという。その際、順風が吹いたことから、神功皇后はこの地を風本と命名。その後、三韓征伐を成し遂げた神功皇后は再びこの地を訪れ、三韓征伐の勝利を記念して風本から勝本に改めたといわれています。その後、行宮は放置されていましたが、海中から光るものがあがってくるという出来事が続いたため、里人は行宮に鏡を納め、神功皇后を神として祀ったそうです。それがこの神社の始まりといわれています。しかし聖母宮では、国家鎮護を祈願して社殿を建立した717年を神社の創建としています。古来より平戸藩主からの崇敬が厚く、壱岐七社の1社として、また壱岐国二宮として崇められた由緒正しき古社です。
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鳥居と石垣

●社号標

壱岐国の二宮であります聖母宮に到着。

聖母宮と書いてしょうもぐうと読みます。

聖母といえばな〜んとなく聖母・マリア様を思い浮かべてしまいますが、神社界の聖母といえば神功皇后のことを指します!

所在地が長崎県
そして聖母ということでキリスト関係の宗教施設と誤解する方がいるそうですが、キリスト教とは全く無関係の生粋の神社となっております。

そんなこんなで、参拝開始。


●鳥居

●鳥居
・1676年建立
・鎮信鳥居

まず最初に登場するのは壱岐名物であります鎮信鳥居

今回の壱岐旅では様々な鎮信鳥居に出会うことができたのですが、私的にはこの鳥居が1番好みかもです。

広い横幅と太い柱。
低く重心を構え、どことなく短足。

丁度いいぼってり加減が私の中ではカッコいい鎮信鳥居となるのです。


そんなこんなで、マジマジと鳥居を観察していたら宮司さんに話しかけられました。

そして境内を案内して頂けることになりました!

これはありがたい!

宮司さんのお話によるとこの神社の初代宮司は天児屋命

現在の宮司さんは、初代宮司・天児屋さんから数えて81代目なんだとか!(82代目だったかな?)

スゲぇぇ〜!

と思いつつも、由緒と話が合わないなぁ・・・(笑)

もしかして聞き間違えたのかなぁ・・・(-“-;) ??


●石垣

●石垣
・1592〜1598年築造

そんなことより、鳥居をくぐってまず最初に目に飛び込んできたのは無骨な石垣!

なんとこの石垣は、築城の名手・加藤清正さんが築いたものだという!


1592〜1598年、壱岐島は豊臣秀吉による朝鮮出兵前線基地でした。

そんなこんなで、この地には風待ちのためにたくさんの兵士たちが滞在していたそうです。

風が吹かないと朝鮮に出発できない。
滞在が長くなると次第に兵士たちはをもてあまし、住民に対して略奪行為乱暴行為を行うようになりました。

そこで熊本城主・加藤清正さんは兵士たちの暇を埋めるため、石垣を造らせることにしました!

それが聖母宮周辺に築かれた石垣といわれています。

清正さん、ナイスアイデアですね!


●元寇上陸地

ちなみに昔は石垣のすぐそばまでだったんだって。

そんなこんなで、聖母宮の近くには元寇の上陸地があったりしましたよ。

日本は朝鮮出兵でここから出兵し、元寇ではここからモンゴル軍が攻めてきた・・・何とも言えない玄関口だね。
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西門と南門

●西門

●西門
・1592年建立
・1768年改築
・瓦葺 切妻造 四脚門
・長崎県指定有形文化財

続いて、西門へ。

なんと、この門も加藤清正さんが寄進したものなんだって!

もしかして、清正さんも暇をもてあましてたのかな?


宮司さんいわく、壱岐島で神門があるのはこの神社だけなんだと!

思わず確かにーっ!

と声を出してしまいましたよ!

確かに確かに!
壱岐で神門がある神社はなかった・・・と、旅の最後の最後で気付く私なのでありました。


そんなことより、簡素な四脚門でした。

おそらく建立当時は木鼻や蟇股に彫刻が施されていたのでしょうが、風化が激しいため彫刻の紋様を確認することができませんでした。

海が近いから風化が激しいんだね。


●南門

●南門
・1592年建立
・瓦葺 切妻造 四脚門
・長崎県指定有形文化財

ちなみに南門鍋島直茂さんが寄進したものなんだって。

西門よりひと回りほど小さな門でしたが、西門に負けず劣らずの風格を持つ素敵な門でしたよ。 


ちなみに朝鮮出兵の際、鍋島直茂さんは加藤清正さんを主将とする日本軍2番隊の武将として参加しています。

朝鮮出兵では、勝茂さんと交代するまで1度も帰国することなく戦っていたそうですよ。
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手水舎と石灯籠と狛犬

●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 切妻造

続いて、手水舎でお清め。


●手水鉢
・1939年寄進
・パラオ産シャコ貝

手水鉢はまさかの貝!

なんとこれは1940年にパラオ共和国から寄進されたものなんだって。

宮司さんいわく、当時は世界最大のシャコ貝だったそうです!

いや、アジア最大だったかな!?
まて、日本最大だったかな!?

記憶があやふやですみません!


ちなみに、この貝は2枚貝のうちの1つです。

もう1つの貝は南洋ポナペ大神宮の手水鉢として使用されているそうですよ。


●石灯籠

●石灯籠
・1848年建立

そんなこんなで拝殿に向かおうとしたら、宮司さんに『ちょっと待って』と呼び止められ、西門脇にある石灯籠に案内されました。


そして宮司さんから

『この灯籠の文字はが書いたかわかりますか?』

と質問されました。

基本、何にしても質問をされると頭が真っ白になってしまう私・・・

・・・(真っ白)

・・・・・(カラッポ)

・・・・・(何も出てこない)

と思ったら、ババーン!


これだ!

私『とと豊坂さん!

宮司さん、失笑!

『豊坂さんは願主です』と言われました 笑笑笑笑笑


実はこの文字!

7歳の子供が書いた文字だという!

宮司さんいわく、灯籠以外にもこの子供が書いた字が残されているらしく、その文字は達筆すぎて何が書いてあるのかわからないという!

天才かよ!


●狛犬

●狛犬
・1809年奉納
・浪速型狛犬

続いて、狛犬ちゃんにご挨拶。

狛犬ちゃんは関西でよくお見かけする浪速型の狛犬でした。

そんなことより、これは壱岐で最初に奉献された狛犬なんだって!

ちなみに壱岐島最古の狛犬ちゃんは箱崎八幡神社の本殿裏におられます。
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拝殿

●拝殿

●拝殿
・建立年不明
・銅板葺 入母屋造

続いて、拝殿で参拝。

この聖母宮は壱岐国二宮
また勝本の総鎮守として地元の方々から信仰される神社です。

約1300年の歴史を持ち、江戸時代には壱岐七社の1社として肥前国平戸藩主・松浦氏が厚く崇敬していたそうです。


1676年、肥前国平戸藩の命を受けて壱岐島の式内社を調査した国学者・橘三喜さんは、壱岐島に鎮座する数々の神社を式内社に比定しています。

その際、橘三喜さんは現・中津神社を式内社・中津神社に比定しました。

しかし近年の研究では、この聖母宮式内社・中津神社論社として有力視されています。

橘三喜の壱岐・式内社調査とは?
橘三喜の壱岐・式内社調査とは?1676年、平戸藩主・松浦鎮信さんは、壱岐国にある式内社24社を調査し、各社の御祭神の名を記録し、後世に残し伝えようと思い立ちました。その際、国学者・橘三喜さんに壱岐国24社の調査...



拝殿内には神功皇后の絵が掲げられていました。

聖母宮が鎮座する勝本の地は、神功皇后ゆかりの地として知られています。

●神功皇后と聖母宮

神功皇后が三韓征伐へ向かう際、3270隻もの大船団で壱岐島にやって来ました。

そして、行宮を建てて風待ちをしていたという。

その際、順風が吹いたことから、神功皇后はこの地を風本と命名。

その後、三韓征伐を成し遂げた神功皇后は再びこの地を訪れ、三韓征伐の勝利を記念して風本から勝本に改めたといわれています。

その後、行宮は放置されていましたが、海中から光るものがあがってくるという出来事が続いたため、里人は行宮に鏡を納め、神功皇后を神として祀ったそうです。

それが聖母宮の始まりといわれています。

ちなみに神功皇后は凱旋時に、敵の首101500を持ち帰っており、その首を浜に埋めたといわれています。

一説によると、首を埋めた浜の上に聖母宮が建っているのだとか((((;゚Д゚)))))))


●馬蹄石

あと、境内から数十メートル離れたところには馬蹄石と呼ばれる大きな石がありました。

この馬蹄石には神功皇后が乗った馬のヒヅメの跡があります。

[37]神功皇后の朝鮮出兵(三韓征伐)と出産
建内宿禰(タケウチノスクネ)は驚き怯えて仲哀天皇の遺体を、モガリの宮殿に移したんだ。 この時代、天皇が死ぬと、「モガリ」を行ったんだけど、モガリとは遺体を安置しておき、腐って骨になるのを遺族が「見る」というものだよ。遺体
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本殿

●本殿

●本殿
・建立年不明
・銅板葺 流造

本殿は覆屋で保護されていました。

ですので、本殿を拝見することはできません・・・と言いたいところですがなんと!

宮司さんは『せっかくなので』と言い、覆屋内部にある本殿を見せてくれました!

それがこちら、はいドン!


◯×※?〜★(マジですかーっ!)

ほぼ超音波並みの『マジですかー』を発したひと時でした。

驚きのあまり声が出ませんでしたよ。

しかも撮影OKというサービスっぷり!


●本殿
・1752年建立
・柿葺 三間社流造
・長崎県指定有形文化財

この本殿は1752年に肥前国平戸藩8代藩主・松浦誠信さんが造営したものなんだって。

丁寧な彫刻と、いい味が出ている極彩色。

間近で拝見したため神の威力を存分に感じたひと時でした。


宮司さんいわく、この本殿は長崎県内で最古級の建造物なんだって。

壱岐には存在しないケヤキ材をふんだんに使っているらしく、床板だけでも数件の家が建ってしまうほど貴重な建造物なんだと!


●御祭神
・息長帯姫尊(神功皇后)
・足仲帯彦尊(仲哀天皇)
・誉田別尊(応神天皇)
・住吉三神
・天照大神

本殿は三間社流造で3つの扉がありました。

真ん中のお部屋には神功皇后・仲哀天皇・応神天皇・住吉大神。

のお部屋には天照大神。

そしてのお部屋は・・・お祭りのときでも開かれない秘密のお部屋なんだという!


実際、説明板にも御祭神の名がありませんでした。

宮司さんいわく、その密座の神は玉垂神烏賊津連真根子連なんだって。

●玉垂神
・筑後国一宮・高良大社の御祭神

●烏賊津連
・古墳時代の豪族・中臣連の祖

●真根子連
・古墳時代の豪族・壱岐直の祖


本殿前の神像狛犬ちゃんも素敵でした。

見るからに古そうな像ですね!


ありがたや~。

天満神社と八坂神社と厄神社と稲荷社

●天満神社・八坂神社・厄神社

続いて、境内社を参拝。

こちらには天満神社・八坂神社・厄神社が祀られていました。


●稲荷社①

その隣には稲荷社もありました。


●稲荷社②

さらに鳥居の近くにも稲荷社がありました。

力石と神牛と壱岐牛

●力石

南門の近くには力石がありました。


●神牛

●神牛
・江戸時代作

どことなくカエル顔の神牛ちゃんもおられました。

なんとこちら、壱岐の名工・山内利兵衛さんの作品なんだって。

ちなみに國津意加美神社にも山内利兵衛さんがつくった狛犬ちゃんがおられました。

國津意加美神社の御朱印|壱岐・犬狩り騒動の集結地|(長崎県壱岐市)
所在地長崎県壱岐市郷ノ浦町本村触133祭 神素戔嗚尊・大巳貴命・稲田姫命・闇淤加美神社 格式内社(小)由 緒創建年は不詳。社記によると、素戔嗚尊が朝鮮半島を巡って帰国した際、この地に到着して宮...



壱岐で牛といえば壱岐牛!

聖母宮から徒歩5分のところにある大久保本店では壱岐牛バーガーを食べることができましたよ。


月並みの言葉ですが、素材の味で勝負した肉肉しいバーガーでした!

めちゃくちゃ美味しかったです。


あと別のお店で壱岐牛を食べてきました。

当然、ウーマでした。

壱岐牛は松坂牛や神戸牛の元牛です。

ということで、壱岐牛を食べると松坂牛や神戸牛を食べたことになるのですよ。


そんなこんなで、参拝終了。

宮司さんの親切なガイドで濃い時間を過ごすことができました。

宮司さん、その説はどうもありがとうございました!

御朱印情報

●御朱印の種類
・聖母宮の御朱印(通常)
・聖母宮の御朱印(見開き)
・神明神社の御朱印

●期間限定・特別御朱印
・新春奉拝の御朱印
・天皇陛下即位記念の御朱印
・夏詣の御朱印


●御朱印の受付場所
・社務所(授与所)

●御朱印の料金
・通常  300円
・見開き 800円

●不在の場合


●不在の場合
・拝殿前に書置きが用意されています。

※直書きを希望される方は事前に電話予約することをオススメします。

●聖母宮の連絡先
・0920-42-0914

※宮司さんのご都合により対応できない場合があります。

●御朱印の受付時間
・不明

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2022年8月29日 参拝
・2022年9月 更新

壱岐島の御朱印情報まとめ(28種)|受付場所・受付時間・初穂料・オリジナル御朱印帳など
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・境内自由

●拝観料
・無料

●最寄りの港
・芦辺港から車で15分
・郷ノ浦港から車で25分
・印通寺港から車で30分

●最寄りの空港
・壱岐空港から車で25分

●最寄りのバス停
・壱岐交通
 仲折 バス停から徒歩2分

・壱岐交通
 正村公民館前 バス停から徒歩3分

・壱岐交通
 勝本入口 バス停から徒歩10分

※バスの路線図・時刻表はこちら

●最寄りのIC
・なし

●駐車場
・無料の専用駐車場あり

聖母宮の地図

 

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