駒形神社の御朱印|箱根宿の鎮守社|駒ヶ岳の地主神・駒形大神を祀る(神奈川県足柄下郡箱根町)

所在地神奈川県足柄下郡箱根町箱根290
祭 神駒形大神
由 緒創建年は不詳。1618年に江戸幕府が箱根宿を開く以前から芦川宿は存在していたそうで、中世以降、箱根宿の鎮守として崇敬されていたといわれています。1841年に編纂された新編相模風土記稿によると、荒湯駒形と号し本地仏は観音で、この地に住んでいた箱根派・修験比丘尼らが遥拝のために駒ケ岳の地主神・駒形権現を勧請したことなどが記されているそうです。
HP箱根 駒形神社
スポンサーリンク

鳥居と参道と狛犬

●境内入口

箱根町港の無料駐車場から徒歩5分。

箱根神社の社外末社ならびに箱根宿の鎮守であります駒形神社に到着。

駒形神社と書いてこまがたじんじゃと読みます。


駒形神社は箱根山・駒ヶ岳の地主神である駒形大神を祀る神社で、かつては駒形権現荒湯駒形権現と呼ばれていたそうです。

しかし、明治時代の神仏分離によって権現号は廃止され駒形神社と改称されました。

ちなみに、箱根山とは箱根町を中心に神奈川県と静岡県にまたがる火山の総称です。

その箱根山で3番目に高いのが駒ヶ岳。

駒ヶ岳の山頂には箱根元宮があり、かつては山岳信仰と密教などが習合した修験道の霊山だったそうです。

そんなこんなで、参拝開始。


●鳥居

●鳥居
・建立年不明
・コンクリート製
・明神鳥居

まず最初に登場するのは真っ赤な鳥居

江戸時代、この付近には東海道五十三次の10番目の宿場・箱根宿があったみたいです。

新編相模国風土記稿によると、箱根宿は箱根山にかかる箱根峠箱根関所の間の狭い地域に設置されていたと記されてるんだって。


ちなみに駒形神社から徒歩すぐのところに旧東海道の一部・箱根旧街道の石畳がありました。

この街道は箱根峠まで約400m続く急坂の入口で、順に向坂・赤石坂・釜石坂・風越坂と呼ばれる難所だったんだって。

かつては箱根関所を通過した多くの旅人たちが駒形神社の社前を通って旧東海道の石畳を登っていたんだろうなぁ。


そんなことより、鳥居の扁額には駒形神社と書かれておりました。

箱根山には3社の駒形神社があります。

①芦川の駒形神社
②畑宿の駒形神社
③須雲川の駒形神社

ちなみにこの神社は①芦川の駒形神社です。

地元住民からは駒形さんと呼ばれ親しまれているそうですよ。


●参道

そんなこんなで、鳥居をくぐって境内へ。


●狛犬

●狛犬
・1848年奉納

参道脇には1対の狛犬ちゃんがおられました。

阿形ちゃんの頭には
そして吽形ちゃんの頭には宝珠がついていました。

風化が激しく痛々しい状態だったためはっきりと判別できませんでしたが、おそらく江戸獅子の流れをくむ狛犬ちゃんと思われます。
スポンサーリンク

拝殿と本殿

●拝殿

●拝殿
・建立年不明
・2022年修築
・銅板葺 切妻造

続いて、拝殿で参拝。

建立年はわかりませんが、この神社は2012年から御社殿御修造境内整備事業を行っていたみたいです。

そして2022年に社殿の修造が終わったんだとか。

2012年から2022年・・・

なんと修造工事が終わるまで10年もかかってるという!


拝殿は妻入りの入母屋造・・・


と思ったら、なんと入母屋の向拝が付いた切妻造になってるという!

これは地味に珍しいお社ですね!


箱根といえば寄木細工。

社殿が寄木細工っぽいカラーに見えるのは私だけかぃ?


●本殿

●本殿
・建立年不明
・2022年修築
・銅板葺 神明造

本殿は切妻造・・・

と思ったら、棟持柱があったので、こちらは神明造となります。


御祭神は駒ヶ岳の地主神である駒形大神

駒形大神とは天御中主大神素戔鳴尊大山祇神の総称なんだとか。

素戔鳴尊と大山祇神は人気の神様なので、あえて説明を省くとして。

やはり気になるのは天御中主大神

天御中主大神は造化三神の1柱で、その名のとおり天の真ん中を支配する神様です。


・天の真ん中を支配する神様・天御中主大神

・宇宙の中心・北極星を神格化した妙見菩薩

そんなこんなで天御中主大神と妙見菩薩は同一視されることとなり、妙見さんとして信仰されています。

いわゆる妙見信仰です。

ちなみに造化三神は、人間にわかるような形で活動をしないため、造化三神を主祭神として祀る神社はあまり多くありません(多分)
スポンサーリンク

毘沙門天社

●毘沙門天社

●毘沙門天社
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

続いて、境内社の毘沙門天社を参拝。

どうやらこの毘沙門天社は箱根七福神の1社のようです。

●箱根七福神
①守源寺(大黒天)
②箱根神社(恵比寿神)
③興福院(布袋尊)
④本還寺(寿老人)
駒形神社(毘沙門天)
⑥阿字ヶ池弁財天(弁財天)
⑦山王神社(福禄寿)


各社にお祀りされている御神体は、近年、光雲彫刻研究所の伊藤光治郞さんが彫像したものなんだって(弁財天を除く)。

ネットの情報によると、その御神体はユニークで仏像彫刻家の間で話題になってるんだとか。
スポンサーリンク

簑笠明神社

●簑笠明神社

●簑笠明神社
・1992年建立
・銅板葺 一間社流造

続いて、境内社の簑笠明神社を参拝。

説明板によると、江戸時代初期に三島から移住してきた里人が勧請・創建したのが始まりなんだとか。

もともとは明神川が流れ込む芦ノ湖のほとりに鎮座していたそうです。

それを1928年に駒形神社に合祀

それが現在の簑笠明神社なんだって。


御祭神は事代主神

かつては箱根権現社(現・箱根神社)の末社だったらしく、本地仏として薬師如来がお祀りされていたんだとか。

その後、いつから事代主さんがお祀りされるようになったのか・・・調べてみたけどわかりませんでした。

事代主さんといえばエビスさん。

エビスさんといえば、釣り好きの神様。

そんなこんなで、簑笠明神社は芦ノ湖の豊漁を司る神として信仰されてるんだって。


芦ノ湖で釣りをされる方は是非ご参拝を!
スポンサーリンク

犬塚明神社

●犬塚明神社

●犬塚明神社
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

さらに境内には犬塚明神社という境内社もありました。

読んで字のごとく、犬塚(犬のお墓)に創建された神社のようです。

●犬塚明神社とは?

1618年、箱根宿を開設する際、付近にたくさんのがいたため、宿場が開けなかったという。

そこで人々は2匹の唐犬を手に入れ、狼を退治させました。

そんなこんなで無事、箱根宿が完成!

しかし2匹の唐犬も傷付いて死んでしまったという。

そこで人々は宿場を完成させてくれた唐犬をこの地に埋葬し、犬塚明神として崇め祀ったのだとか。

退治された狼ちゃんも葬ってあげればいいのに・・・

とか何とか思ってしまったひと時。

ちなみに唐犬とは近世初期に渡来した舶来犬の一種なんだとか。

非常に大形で力が強いため、狩猟に用いられることが多かったんだって。


本殿には犬の置物が置かれていました。


そして奉納年不明の引退狛犬ちゃんもおられました。

参詣者休憩所

●参詣者休憩所

境内には参詣者休憩所がありました。

そんなこんなで、立ち寄ることに。

参詣者休憩所では2人のお婆さまが楽しそうに世間話をしておられました。

きっとこのお婆さまは参拝者なんだろう・・・

と思ったら、神社の方だったという!

ということで、御朱印をお願いすることに。


すると、お茶を差し出してくれました。

お婆さま、その節はどうもありがとうございました!


そんなこんなで、参拝終了。

いやはや、素敵な神社でした。


その後、箱根駅伝ミュージアムにいったり、箱根関所に行ったり、遊覧船カフェなどなど、徒歩圏内にはたくさんの見どころがあったので1日中楽しむことができました。

楽しい1日だったなぁ~。

御朱印情報

●御朱印情報

●御朱印の種類
・駒形神社の御朱印
・毘沙門天の御朱印(箱根七福神)

●御朱印の料金
・各300円

●期間限定・特別御朱印
・なし


●御朱印の受付場所
・参詣者休憩所

●御朱印の受付時間
・9:00頃~16:00頃

御朱印を記帳してくれる方は近所にお住まいのお婆さまです。

基本的に土曜日〜月曜日はおられるそうですが、不在の場合もあるみたいです。

ちなみに、ネットの情報によると不在の場合は書置きが用意されているとのことです。


●オリジナル御朱印帳
・サイズ 16cm × 11cm
・初穂料 1500円

箱根神社の社外末社ということで、参詣者休憩所には箱根神社の御朱印帳が販売されておりました。

・2023年4月29日 参拝
・2023年6月 更新

スポンサーリンク

参拝情報とアクセス

●開門時間
・境内自由

●拝観料
・無料


●最寄りの駅

●最寄りの駅
・箱根登山鉄道
 箱根湯本駅から車で20分

・箱根登山鉄道
 箱根湯本駅から徒歩3時間


●最寄りのバス停

●最寄りのバス停
・箱根登山バス
 箱根町港 バス停から徒歩10分

●最寄りのIC
・箱根新道
 箱根ICから車で3分


●駐車場

●駐車場
・なし

駒形神社には駐車場はありません

駒形神社から徒歩5分のところに箱根町園地駐車場という無料駐車場がありますので、そちらに駐車して参拝することをオススメします。

駒形神社の地図

 

御朱印のじかん~週末ドロボー~ - にほんブログ村
神奈川県の御朱印足柄下郡箱根町
都道府県別の御朱印
御朱印のじかん|週末ドロボー
タイトルとURLをコピーしました