豊楽寺の御朱印~四国最古の国宝建造物~(高知県長岡郡大豊町)

所在地高知県長岡郡大豊町寺内314
宗 派真言宗智山派
由 緒724年、聖武天皇の勅願所として行基が開基。薬師経説の一節『資求豊足身心安楽』より、聖武天皇が豊楽寺と名付けたそうです。1572年の台風により杉が倒れて屋根が大破。しかし長宗我部元親が本願となり修復したそうです。戦国時代から江戸時代、長宗我部元親をはじめ、土佐藩主・山内一豊や山内忠義などからの尊崇を受けた古刹。本尊の薬師如来は別名・柴折薬師と呼ばれ、愛知県・鳳来寺の峰薬師、福島県・常福寺の獄薬師とともに日本三大薬師の1つに数えられています。
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豊楽寺とは?

●豊楽寺とは?

豊楽寺がある大豊町は四国のほぼ中央に位置し、険しい四国山地の中にある小さな町です。

四国の三大清流の1つ吉野川が町の中心を流れ、切り立った山々が雄大な景観をつくりだしていました。


車で約30分のところには、四国を代表する渓谷・大歩危があったりもします。


そんなこんなで、とてつもない山奥に位置する豊楽寺に到着。

豊楽寺と書いてぶらくじと読みます。

寺号の由来は、薬師経説の一節『資求足身心安』から。
聖武天皇が名付けたといわれています。


●日本三大薬師
なんとこのお寺は、愛知県・鳳来寺の峰薬師、福島県・常福寺の獄薬師とともに日本三大薬師の1つだという!

・・・って、あれ?

日本三大薬師のラインナップって、この3寺だったっけ???

調べてみると、どうやら日本三大薬師にはちゃんとした決まりがなく、ラインナップには様々なバリエーションがあるみたいです。

一畑薬師、山田薬師、日向薬師、米山薬師、永勝寺・・・調べてみるとどんどん出てくる!(笑)

そんなことより、この地は古くから四国山地越えの要衝だったそうです。

阿波国や讃岐国から土佐国へ繋がる街道が通っていたこともあり、山奥でありながら類まれな繁栄を見せていたという。

当時、山深く険しい参道を歩いて辿り着いた参拝者たちは、って地面に敷き、そこに座って休憩したといわれています。

そのことから、この豊楽寺は柴折薬師と呼ばれてるんだって。
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薬師堂

●参道

広々とした綺麗な駐車場に車を止めて境内に向かうと山道のような杉参道に突入。

参道のすぐ先にはお堂の姿を確認することができました・・・もしかしてアレがソレか!


●薬師堂

そんなこんなで
はいドン!

国宝の薬師堂!

なんとこの薬師堂は四国最古の建造物だという!

高知県唯一の国宝建造物です。

これこれこれ!
これを拝見したくてこのお寺に来たんだよ!
国宝好きにはたまんない瞬間です。



●豊楽寺薬師堂
・平安時代末期建立
・柿葺 入母屋造
・国宝

堂内に安置されている薬師如来像の胎内から1151年 五間四面薬堂造立という銘が発見されたことから、もしかしたら銘にある薬堂はこの薬師堂のことかも???
と考えられてるんだって。


素人目ですが、間隔の広い垂木や、シンプルな舟肘木など、平安建築の特徴が色濃く出ていました。

胎内から発見された銘のとおり1151年の建立かはわかりませんが、平安時代末期に建立された可能性が高そうです。
遅くても鎌倉時代初期には建立されていたのではないのでしょうか。

と偉そうなことを言ってみる。

・・・たまには言いたいじゃん、こういうの(笑)


ちなみに四国の国宝建造物は計件。

●高知県1件
①豊楽寺

●香川県2件
①神谷神社・本殿
②本山寺・本堂

●愛媛県3件
①石手寺・二王門
②太山寺・本堂
③大宝寺・本堂

となっております。


嬉しいことに、お堂の裏はちょっとした高台になっているので、上からお堂全体を望むことができました!

屋根は柿葺
柿葺とは薄い板を何枚も重ねて葺いた屋根のことです。

遠目で見ると檜皮葺とちょっと似ていますが、柿葺は板なのでちょっと光沢があります。

私は目が悪いので、檜皮葺と柿葺は光沢で見分けています。


それにしても、優雅な屋根です。

屋根の勾配はゆるやか。
軒先は優しく反り上がっていて、とっても上品な仕上がりになっていました。


とまぁ、平安時代建立の貴重な建造物ではありますが、向拝だけは江戸時代に付け加えられたものだという。

由緒によるとこのお寺は度々台風の被害に遭っていて、その度に修理が施されてきたみたいですよ。


残念ながら堂内に入ることはできませんでした。

ということで、ネットの情報などを参考にして堂内の様子を描いてみました。
堂内はだいたいこんな感じのようです。(多分)

どうやら堂内は内陣外陣に分かれているみたいです。

内陣はお堂の後方にあるため、外陣には広いスペースができています。

もしかしたら、礼拝用のスペースを設けるためにこのような造りになってるのかなぁ~とか思ってみたりしました。



そんなことより、なんと内陣の須弥壇には国重文の平安仏が安置されているという!

●本尊 薬師如来坐像(中央)
・平安時代後期作
・像高 131.5cm
・檜材 一木造
・国指定重要文化財

脇侍として日光・月光菩薩像を安置。


●釈迦如来坐像(右)
・平安時代後期作
・像高 133.5cm
・檜材 一木造
・国指定重要文化財

もともとこの仏像さんは薬師如来像として作られたもので、豊楽寺の本尊だったみたいです。

それがいつからか現本尊と入れ替わって釈迦如来像になったみたいですよ。

そのため、重要文化財の指定も薬師如来の名で登録されています。

ちなみに現在の本尊・薬師如来坐像の脇侍である日光・月光菩薩像は、もともとこの仏像さんの脇侍だったといわれています。


●阿弥陀如来坐像(左)
・平安時代後期作
・像高 131.5cm
・檜材 一木造
・国指定重要文化財

帰宅後に知ったのですが、事前予約をすれば仏像拝観ができたらしい・・・し、知らなかった〜!!!

これはもう無計画旅あるあるなので仕方ないです。


●境内の風景

そんなこんなで参拝後、境内を散策。

すると、花びらが枚あるを発見しました。

四葉のクローバー的に何かいいことないかなぁ〜とか思いつつ境内を後にしました。

いやはや、素敵なお寺さんでした。
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周辺の観光

●祖谷のかずら橋

豊楽寺から車で40分のところには祖谷のかずら橋があります。


空海が祖谷を訪れた際、困っている村民のために架けたという説や、平家の落人がこの地に潜み、追手がやって来てもすぐ切り落とせるようにを使って架けたという説など、歴史浪漫ビンビンの橋です。


まぁ、とにかく怖い!

こういうのは、1度怖いと思ってしまったらもぅダメね。


バツでました!

途中まで来てしまったら、行くも地獄、帰るも地獄です!


かずら橋を渡りきって徒歩すぐのところには琵琶の滝もありました。

祖谷狭は平家の落人が隠れ住んだ地として有名です。

ある説によると、1185年の源平合戦・屋島の戦いで敗れた平国盛は安徳天皇を連れて祖谷に逃れたといわれています。

そしてこの滝は、平家の落人達が古都の生活をしのびながら琵琶を奏でて慰め合った場所といわれています。

いやはや、こちらも歴史浪漫ビンビンの地ですね。


そんなこんなで、かずら橋の下を流れる川でひと休み。

突然ですが、クイズを出題。

私はどこにいるでしょう?


正解はここです。


名物のでこまわしが美味し過ぎた件。


ダイナミックで開放感のあるお土産屋さんもよかったです。


●祖谷狭の小便小僧


豊楽寺から車で55分のところには祖谷狭の小便小僧もおられます。

ここも高くて怖かったです!


●大歩危峡


豊楽寺から車で30分のところには大歩危峡もあります。

道の駅 大歩危のテラス席で、大歩危峡を望みながらイノシカバーガーを食べてきました。


テラス席からはJR土讃線を走る電車を望むことができましたよ。


そんなテラス席で一生懸命に撮影しているのは、大歩危峡でも電車でもありません。

さて、何を撮影しているのでしょーか?


正解はハエの交尾です。


●黒沢湿原


豊楽寺から車で1時間10分のところにある黒沢湿原にも行ってきました。

一面、緑の世界!

最高の目の保養になりました。
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御朱印情報

●御朱印の種類
・豊楽寺の御朱印

●御朱印の受付場所
・庫裏

●御朱印の受付時間
・9:00~16:00

●御朱印の料金
・300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2010年2月13日 参拝
・2021年6月 更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・9:00~16:00

●拝観料
・境内無料

●薬師堂内の拝観
・事前予約が必要
・拝観料 500円

●最寄りの駅
・JR大田口駅から徒歩30分

●最寄りのIC
・高知自動車道
 大豊ICから車で50分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(20台)

豊楽寺薬師堂の地図

 

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