二井寺山 極楽寺の御朱印|天狗伝説が残る古寺(山口県岩国市)

所在地山口県岩国市周東町用田866
宗 派真言宗御室派
札 所 ・周防国三十三観音霊場 第1番
・山陽花の寺二十四か寺 第2番
・山口県十八不動・三十六童子霊場 第14番
・熊毛王国 極楽巡り(大元帥明王)
由 緒 744年、玖珂の大領・秦皆足が十一面観音像を祀るお堂を建立したのが始まり。奈良時代、聖武天皇の勅願寺となり、24坊を有する寺院となりますが、戦国時代に大内氏が滅亡すると次第に衰退。しかし1694年、岩国領4代領主・吉川宏紀が再興し、現在に至るそうです。
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二井寺山 極楽寺とは?

●境内入口

標高245mの二井寺山に位置する極楽寺に到着。

正式名称は二井寺山 極楽寺

二井寺山 極楽寺と書いてにいてらさん ごくらくじと読みます。

そんなこんなで、参拝開始。


●参道

このお寺には山門はなく本堂までは山道階段が続きます。

かつてこの山には24坊があり、一山を総称して二井寺山と呼んだそうです。

それが二井寺山という山号の由来なんだとか。

ちなみに二井寺山という名前の由来は、かつてこの山に閼伽井桜井という二つの井戸があったからなんだって。

●二井寺山 極楽寺とは?

744年、玖珂の大領・秦皆足が霊夢を感じて二井寺山に登り、神霊から十一面観音像を授かったという。

そこで秦皆足は十一面観音像を祀るお堂を建立。
それがこのお寺の始まりといいます。

その後、奈良時代に聖武天皇の勅願寺となり、24坊を有する寺院に発展。
そして一山を総称して二井寺山と呼んだそうです。


平安時代後期、後白河天皇が崇敬し、18坊を再建。

室町時代、守護大名・大内氏が滅亡すると次第に衰退していったという。。

しかし江戸時代前期、岩国横山村・妙福寺の住職・侑山が岩国領主・吉川氏に再興を願い、1694年に岩国領4代領主・吉川宏紀さんが再興したそうです。

その際、18坊から大坊極楽寺・槙本坊・中谷坊・修善坊・尾崎坊の5坊に減らし、天下泰平・国家安穏の祈願をするため護摩供養を執り行ったという。

1895年の古社寺取調書によると、現在の本堂は1660年建立
そして、1873年に現在地に移築再建されたものといわれています。

その他、境内には大師堂茶所24坪、鐘楼2坪2号5勺(元禄7年再建)、庫裏28坪などがあったそうです。

それにしても、さっきから登ってばっかだけど、本当にこの先にお寺があるのかぃ?

と少々、不安になりながら山道を登る・・・テクテク。
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二井寺山天狗

●二井寺山天狗

そうこうしてると、いきなり巨大な天狗さんがドーンと登場!

どうやらこの山には天狗伝説が残っているのだとか!

一体全体、どんな伝説なんだろう?

いろいろと調べてみましたが具体的な天狗伝説は不明・・・(-“-;) ??

きっとその昔はこの山に天狗さんがおられたのでしょう(多分)


天狗さんの横には天狗鼻撫願叶と書かれた札がありました。

どうやら、天狗さんの鼻をナデナデすると願いが叶うみたいだね。

ということで、ナデナデ。


よく見ると、鼻が折れた形跡がある・・・

ナデられ過ぎて折れたのでしょうか?
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かわらけ祈願道場

●かわらけ祈願道場

そんなことより、参道途中には中山川ダムを望める爽快ビューポイントがありました。

どうやら、ここはかわらけ投げスポットのようです。


それにしても、どこでかわらけを手に入れればいいんだろう?

もしかして、参道途中にあった本坊で購入するのかなぁ?

せっかくここまで登ってきたのに、本坊まで下るのはさすがにツラい・・・

ということで、かわらけ投げはナシということで!


それにしても、なかなかの絶景スポットでした。


そんなこんなで、再び長〜い階段を上る。

やっと、お寺らしい雰囲気になってきました。

ちなみにこの階段は108段あるそうですよ。
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本堂

●本堂

●本堂
・江戸時代建立
・1873年移築
・瓦葺 唐破風向拝
・重層 宝形造
・山口県指定有形文化財

そんなこんなで、階段を上りきると本堂に到着。


もともとこの堂は江戸時代に岩国市横山の白山比咩神社境内に梅枝薬師堂として建立されたお堂のようです。

それを1739年に寺谷という地に移築。

その後、1873年に現在地へ移築。

それが現在の極楽寺・本堂といわれています。

ちなみに1895年の古社寺取調書によると、1660年建立と記されているそうです。


屋根の頂部には火炎宝珠

正面には唐破風向拝

桁行5.75、梁間5.74mで、ほぼ正方形の宝形造となっておりました。



組物は二手先。

手挟みは牡丹。

木鼻は獏。

蟇股はネコ・・・いや、多分トラ。


そしてこちらは・・・馬でしょうか?


御本尊は十一面観音さんで、周防国三十三観音霊場の第1番と山陽花の寺二十四か寺の第2番札所となっております。


~画像はリーフレットより~

●不動明王立像
・平安時代末期〜鎌倉時代初期作
・山口県指定有形文化財

ちなみに、本堂の厨子には山口県の有形文化財に指定されている不動明王さんが安置されてるんだって。

この不動明王さんは、山口県十八不動・三十六童子霊場 第14番の札所本尊で、山口県内における不動明王像の秀作の1つといわれてるんだとか!


それにしても、たくさんの鈴がついた太い紐(?)が特徴的なお堂でした。

紐というか、ほぼ棒!


先っちょには、身代わり猿に似た物もぶら下がっていましたよ。

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二井寺大権現と鐘楼

●二井寺大権現

続いて、二井寺大権現を参拝。


堂内には蔵王権現さんと役小角さんがお祀りされていました。

先ほどの天狗さんしかり、この蔵王権現さんしかり、役小角さんしかり、修験道の要素が強めのお寺さんでした。

かつては山岳信仰が盛んなお寺さんだったのでしょうか?

それにしても、役小角さんの数珠がデカい!


●鐘楼

●銅鐘
・1272年鋳造
・総高 105.8cm
・龍頭高 21cm
・鐘身 81cm
・山口県指定有形文化財

鐘楼に吊るされている梵鐘は山口県の有形文化財に指定されていました。

リーフレットによると、梵鐘には周防国玖珂庄新寺文永九年十一月という銘が刻まれているそうです。

ということで、1272年の鋳造!

歴史の深さを感じます。

その他、寺宝として秀吉書状を所有しているみたいです。

どうやら、豊臣秀吉さんが朝鮮出兵で名護屋城へ向かう際、このお寺に立ち寄ったそうですよ。

あと、境内には鎌倉時代に建立された頼朝という僧の供養塚(宝篋印塔)があるそうです。

見事に見逃して帰りましたけどね!

本坊

●本坊

そんなこんなで参拝後、本坊にて住職さんとお話タイム。


そして帰り際、手作りのお守りを頂きました!

住職さん、その節はどうも有難うございました!


そんなこんなで、参拝終了。

いやはや、素敵なお寺さんでした。

御朱印情報

●御朱印の種類
・周防国三十三観音霊場(十一面観音)
・山陽花の寺二十四か寺(十一面観音)
・山口県十八不動・三十六童子霊場(不動明王)
・熊毛王国 極楽巡り(大元帥明王)

●御朱印の受付場所
・本坊(納経所)

●御朱印の受付時間
・不明

●御朱印の料金
・周防国三十三観音霊場(300円)
・山陽花の寺二十四か寺(300円)
・山口県十八不動・三十六童子霊場(300円)
・熊毛王国 極楽巡り(500円)

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2010年12月4日 参拝
・2023年5月 更新

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参拝情報とアクセス

●開門時間
・不明

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・JR岩徳線
 周防高森駅から徒歩55分
 周防高森駅から車で10分

●最寄りのバス停
・なし

●最寄りのIC
・山陽自動車道
 玖珂ICから車で10分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり

二井寺山 極楽寺の地図

 

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