西堂寺六角堂の御朱印~海に浮かぶお寺さん~(山口県萩市江崎)

所在地山口県萩市江崎1281−4
宗 派曹洞宗
札 所中国楽寿三十三観音霊場 第20番
由 緒1394〜1428年、江崎湾から引き上げられた地蔵尊を安置するために岩上にお堂を建立したのがこのお寺の始まりといいます。始めは済度寺(さいどじ)といっていたそうですが、いつのころからか西堂寺(さいどうじ)と呼ばれるようになったそうです。
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山門と本堂

●全景

中国楽寿三十三観音霊場・第20番札所であります西堂寺六角堂に到着。

このお寺さんは小さな島に建立されていて、まるで海に浮かんでいるように見えるという!

ということで
山口のモンサンミッシェル
と勝手に命名・・・って、橋で繋がっているから違うか。

この姿を見れただけで結構な視覚的満腹感を得られましたが、心の満腹度はまだまだ。

ということで、さらに近づく。


どうやらこのお寺さんは、江崎港の入口に建っているようです。
まるで港を見守っているかのような、そんな風に思えたひと時。

仏さんに見守られているからか漁の方も絶好調で、この地方はアマダイの漁獲量が全国2位というじゃない。

古くから長門国の玄関口として繁栄し、江戸時代には北前船など諸国の船が出入りする一大商港だったんだって。

きっと昔の人は港を出入りする際、航海の無事を祈ってお寺さんに手を合わせていたに違いにない・・・と勝手な想像を膨らませつつ参拝開始。


●石柱と浮島橋

境内入口には慈眼視衆生・福聚海無量と書かれた石柱がありました。

これは観音経の最後の方に出てくる言葉で『観音さんはいつも優しく思いやりの眼をもって皆さんを見守ってますよ。だから観音さんの心をもって生きれば、海のごとく量り知れない福が集まるよ』という意味です。

そんなこんなで観音さんの心を胸に受け、山門前の浮島橋を渡る。


●山門

●山門
・建立年不明
・瓦葺 入母屋造 鐘楼門

山門には山陰名物の石州瓦
このお寺がある萩市は山陰地方に近いからか、このお寺以外にもちょいちょい石州瓦のお寺さんを見かけました。


山門は鐘楼門になっていました。
さらに門の両サイドには仁王さんが!

ということで、この山門は鐘楼門でもあり仁王門でもあるという2wayタイプの門のようです。


山門には大木を輪切りにした扁額が掲げられていました。

もともとこのお寺は済度寺(さいどじ)と呼ばれていたそうですが、いつの頃からか済度が転じて西堂寺(さいどうじ)と呼ばれるようになったんだって。


●参道

そんなこんなで、山門をくぐって参道へ。

水面が近い!


本当に海に浮いてるような気分になりました!

しかも塀などは一切なく、よそ見なんかした日にゃ海に落っこちちゃうよ!

不謹慎かもしれないけど・・・ここで釣りがしたい・・・そう思ったひと時でした。


●本堂

●本堂
・1876年再建
・開基 妙清尼(鍋山長者の妻)
・宗派 曹洞宗
・本尊 薬師如来像

そんなこんなで、本堂でお参り。

御本尊さんは薬師如来さん。

オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ・・・
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地蔵堂(六角堂)

●地蔵堂(六角堂)

本堂の隣にはこのお寺のシンボルであります六角堂がありました。

強い海風に耐えられるように、方形ではなく六角形のお堂にしたんだって。

なるほど!
お堂を六角形にするのには、そういう意味があったんですね!

ちなみに堂内の柱も六角形だという!


●地蔵堂(六角堂)
・1696年再建
・本瓦葺 裳階付き宝形造
・一面 4.26m
・高さ 11m
・本尊 地蔵菩薩像
・山口県指定有形文化財

見た目は2重に見えますが、下の屋根は裳階なので、実際は1重のお堂です。


●本尊
・地蔵菩薩像
・通称・子育て地蔵

どうやら、御本尊の地蔵菩薩像には悲しい逸話が残っているみたいです。

●本尊・地蔵菩薩像の由来
1395年、鍋山に住む長者の娘さんが許されぬ恋に悲しみ江崎湾で投身自殺したそうです。

その後、娘さんは行方不明に・・・。

ある日、漁師の網にお地蔵さんがかかったそうです。

そのお地蔵さんの姿が赤ん坊を抱いているように思えたため、長者の妻はこのお地蔵さんを娘の化身とし、尼になって小さなお堂を建てたといいます。

そして、お地蔵さんを安置し生涯娘の菩提を弔ったといわれています。

そんなこんなで、このお地蔵さんは通称・子育て地蔵と呼ばれ、毎年8月の地蔵祭りではたくさんの人出で賑わうそうですよ。


長門国といえば、やはり毛利さん。

ということで、地蔵堂の屋根瓦には毛利氏の家紋がありました。

どうやら、このお寺さんは毛利氏の祈願所だったみたいですよ。


木鼻は雲を模した禅宗様木鼻
蟇股には白い菊(?)の彫刻がありました。
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その他の見どころ

●楽寿観音像

そんなこんなで、境内を散策。

地蔵堂の裏の方には楽寿観音さんがおられました。

どうやらこちらが中国楽寿観音三十三ヶ所霊場の札所のようです。

ちなみに中国楽寿観音霊場はボケ封じの霊場です。

ということで参拝。

天然家族のサラブレットとして生まれた私は、もはや天然なのかマジのヤツなのかわからないほどボケた毎日を過ごしております。


●宝篋印塔

●宝篋印塔
・1820年建立

境内の片隅には相輪が欠損した宝篋印塔がありました。

塔身の銘文には文政三庚辰七月と刻まれていました。
ということで、約200年前の宝篋印塔です。

それにしても、ひどい傾きようです・・・これ以上、傾いちゃうと海に落ちちゃうよ。


●金比羅宮

●金比羅宮
・建立年不明
・銅板葺 流造
・大物主神を祀る

宝篋印塔の前には金比羅宮がありました。
鎮守社でしょうか?


●気象警報の石碑

その他、気象警報と刻まれた石碑もありました。
どうやら、江嵜(えさき)浦漁業組合が奉納したもののようです。

・・・って、何ですかこれ???

こんなの初めて見ましたよ!

海が荒れた時とかに光ったりするのかなぁ・・・(-“-;) ??

ちなみにお寺の方のお話によりますと、こんなに海が近いのに今まで波風の被害に遭ったことはないんだって!


●石灯籠


境内には個性豊かな石灯籠が点在していました。


●クロマツ

●クロマツ
・樹齢不明
・樹高 約10m
・枝下の幹周 約3.3m
・萩市の保存樹木

六角堂の裏には、岩に大きく根を張ったクロマツがありました。

上手く写真を撮ることができませんでしたが、まるで岩から生えてるみたいでした!


●大乗妙典六十六部供養塔

●大乗妙典六十六部供養塔
・1834年建立

銘文には天保五歳龍舎申午と刻まれていました。

説明板がないのでハッキリとしたことはいえませんが、おそらく六十六部が納めた法華経の供養碑だと思われます。

●六十六部とは?
ちなみに六十六部とは、日本全国66ヶ国を巡礼し、各国の霊場に法華経を1部ずつ納める行者のことです。

六十六部は納経の証として各寺社から納経請取状を受け取っていました。
これが御朱印のルーツといわれています。

どうでもいい話ですが、供養塔は六角形・・・


本堂の柱も六角形・・・


水道の所も六角形・・・

そんなこんなで、六角形に異常なこだわりを見せるお寺さんでした!
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厳島神社

●厳島神社

●厳島神社
・市杵島姫命・瑞津姫命・田心姫命を祀る
・通称 江崎の弁天様

ちなみに、西堂寺六角堂の向かい側には厳島神社が鎮座していました。


厳島神社から西堂寺六角堂を望む。

なんか怖いことが書いてある・・・(笑)
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御朱印情報

●御朱印情報

●御朱印の種類
・中国楽寿三十三観音霊場の御朱印
・六角堂の御朱印

●御朱印の受付場所
・庫裏

●御朱印の受付時間
・不明

●御朱印の料金
・各300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

(2020年12月更新)
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アクセスと駐車場

●最寄りの駅
・JR江崎駅から車で5分
・JR江崎駅から徒歩20分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり

西堂寺六角堂の地図

 

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