平等寺の御朱印|四国霊場 第22番|おもしろ寺に変身していた!|四国八十八ヶ所 車遍路の旅(徳島県阿南市)

所在地徳島県阿南市新野町秋山177
宗 派高野山真言宗
札 所四国八十八ヶ所 第22番
前後札所 ・前 → 第21番札所・太龍寺
・後 → 第23番札所・薬王寺
本 尊薬師如来
真 言おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
由 緒814年、空海(弘法大師)がこの地を訪れた際、清らかな水を求めて井戸を掘ったところ乳白色の水が湧き出てきたという。そして、空海はこの地に滞在。厄除け修行をしていたとき、空に五色の霊雲がたなびき、その中に大日如来の梵字が現れたという。 そして、梵字に祈りを捧げると薬師如来が出現。そのお姿を刻み、本尊として安置したのがこのお寺の始まりといいます。最盛期には、七堂伽藍を構え12の末寺を有する大寺院に発展しますが、1573~1592年の長宗我部元親の兵火により焼失。その後、1716~1736年に照後僧正などが再興し、現在に至ります。
HP平等寺 四国八十八ヶ所霊場第二十二番札所

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平等寺とは?


四国八十八ヶ所の第22番札所であります平等寺に到着。

第21番札所・太龍寺から13km。
徒歩2時間40分。
車で20分のところに位置しています。

平等寺と書いてびょうどうじと読みます。

●平等寺とは?

814年、弘法大師が四国を巡錫中、この地に到着。

そして、清らかな水を求めて井戸を掘ったところ、乳白色の水が湧き出てきたという!

そんなこんなで、この地が密教の修行地に適していると感じた弘法大師は、しばらくの間、滞在することにしたそうです。


ある日、瞑想にふけっていると、突然、空中に五色の光とともに大日如来の梵字が現れたという!

その梵字は次第に姿を変え、やがて薬師如来になったんだと!

そんなこんなで、そのお姿をお手本とし、一刀三礼して薬師如来像を刻み、本尊として安置したのがこのお寺の始まりといいます。


その後、弘法大師は薬師如来像の功徳によって人々の苦しみを平等に癒やし去ると誓いを立て、100日間の護摩行を行ったそうです。

それが平等寺という寺号の由来なんだって。

ちなみに白水山という山号は、弘法大師が掘った井戸から乳色のが湧き出てきたことが由来のようです。

そんなこんなで815年、弘法大師はこのお寺を去り、四国巡錫を再開したといいます。


最盛期には、七堂伽藍を構え12の末寺を有する大寺院に発展しますが、1573~1592年の長宗我部元親の兵火により焼失。

それからしばらく寺運は衰え、やがて荒廃していったそうです。

1680年、愛媛の西山興隆寺から照俊阿闍梨と河野・槙野という3名が平等寺を訪れ、荒廃した伽藍の復興に取りかかったそうです。

途中、照俊阿闍梨はお亡くなりになりますが、照俊の意思を継いだ槐翁や慧燈などが本堂や薬師堂を建立し、再興したそうです。

正式名称は白水山 医王院 平等寺

しかし、このお寺には2つの院号があるという!

①白水山 医王院 平等寺
②白水山 日光院 平等寺

調べてみると、江戸時代の文献や納経帳などには日光院として記載されているそうです。

ということで、明治時代までは日光院という院号だったんだって。

それが後に、医王院になったみたいです。

ちなみに日光院は平等寺最古の仏像・十一面観世音菩薩さんが由来。
十一面観音さんの眉間から日光の如く光が放たれていたから日光院という院号になったんだって。

そして医王院は本尊の薬師如来さんが由来。
薬師如来さんは別名・医王善逝と呼ばれています。
各地のお寺で薬師さんをお祀りするお堂を医王殿と呼ぶように、医王院という院号になったんだって。

そんなこんなで、参拝開始。
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仁王門と手水舎と鐘楼と厄坂

●仁王門

●仁王門
・1932年建立
・瓦葺 入母屋造
・三間一戸 楼門造

まず最初に登場するのは立派な仁王門

本日は仁王門前にて、地元のオバさま達が手作りパン・ミカン・ジュースを接待していました。

参拝を終えたお遍路さん全員に接待をしている姿を見て、四国って暖かいなぁって感動した次第です。


そんなこんなで、私も接待を受けました。

そして、仁王門の前で仁王さんの写真を撮っていると、接待をするオバさま達が『あららら~、私が撮られているみた~い』って (笑)

せっかくなので、一緒に記念撮影をしましたが、世知辛い世の中なので写真を載せるのは控えておきます!

オバさま達、その節はどうもありがとうございました!


そんなこんなで、仁王さんにご挨拶。

腕には筋肉がなく、どことなく身体もダラしない。
そして、何より顔がデカい!

とても人間感があって、仁王像というより人間像と言いたくなります。

なんだか、人間に怒られているみたいな気がして逆に怖かったです!


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 宝形造

そんなこんなで、仁王門をくぐって手水舎でお清め。


●鐘楼

●鐘楼
・昭和時代建立
・瓦葺 切妻造

続いて、鐘楼で鐘をひと撞き。

御本尊さまとお大師さまにご挨拶。


もともとあった梵鐘は第二次世界大戦中の金属類回収令により供出・・・。

現在の梵鐘は、戦後に新調したものらしいです。


●男厄坂

第20番・鶴林寺 → 第21番・太龍寺が山岳霊場だったので、久々の平地だぁ〜とニコニコしていたら、ドーンと男厄坂が登場!

ちなみに男厄坂は42段です。

階段にはたくさんのお賽銭が置いてありました。

よくわかんないけど、とりあえず私も1円置いとこ。


●女厄坂

男厄坂とくれば、次は女厄坂!

と言いたいところですが、女厄坂はちょっとズレた位置にあるため、男厄坂を上るだけで本堂前に到着することができます。

ちなみに、女厄坂は33段です。
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本堂

●本堂

●本堂
・1737年建立
・瓦葺 錣屋根 入母屋造

●本尊
・薬師如来坐像

●真言
・おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

そんなこんなで、本堂で参拝。

現在の本堂は、江戸時代の再興時に中興三世・慧燈が建立したものなんだって。


二重屋根が特徴的なお堂で、小ぶりながらも重厚感のある造りになっていました。

ちなみに、このような二重屋根のことを錣屋根(しころやね)といいます。

多分ですけど、四国霊場(順打ち)で錣屋根が登場したのはお初だと思います!


本尊は薬師如来さん。

私が参拝した当時は秘仏でしたが、2015年から常時拝顔できるようになったそうですよ!

御本尊の他に、脇仏の日光月光菩薩・十二神将、青不動明王坐像・毘沙門天立像・倶利伽羅不動と金剛界大日如来坐像が拝顔できるみたいです。

また再訪しなくてはっ!

ちなみに境内地は全て撮影可能
『目に映るモノは何でも撮ってください。撮影程度で汚されるような柔なつくりではないです。』とのことなので、仏像ファンの方は写真撮り放題ですよ!


それにしても、本堂外陣の格天井に描かれた草花が素敵でした。

いつの時代の作品かはわかりませんが、いい味が出てましたよ。


ちなみに、お賽銭は電子マネー対応だという!

電子マネーの対応は四国霊場初の試みなんだって。

●キャッシュレス賽銭の仕方
①本堂にあるタブレット端末に任意の金額を入力。

②決済アプリを立ち上げたスマートフォンを端末にかざす。

③お賽銭が完了!

住職さんいわく、社会のキャッシュレス化が進む中、寺社も変化する必要があると考えたそうです。

導入後1年間で利用者は50~100人程度。
割合でいえば1%にも満たないという。

かつて寺社は現金ではなく野菜をお供えする風習がありましたが、時代とともにお賽銭へと変化しました。

こうした過程を踏まえ、現金にこだわる必要はないと判断した住職さんは『通貨に代わる新たなものがあれば、検討するのは当然だ』と考えたそうです。


ちなみに住職さんはリモート鏧子(けいす)も考案しています!

リモート参拝者がチャットにコマンドを入力すると鏧子を鳴らすことができるんだって!


あと、遠方の方や参拝できない方のために、リモート参拝のほか24時間本堂のライブ中継が行われています。

そんなこんなで、いつの間にか平等寺はおもしろ寺に変貌していました!

古い伝統を守るお寺さんも好きですが、こういった新しい試みにチャレンジするお寺さんも好きです。
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大師堂と白水の井戸

●大師堂

●大師堂
・1824年建立
・瓦葺 宝形造
・本尊 弘法大師

堂内には弘法大師像と十大弟子像が安置されていました。

お釈迦さんの十大弟子像はよくありますが、弘法大師の十大弟子像とは珍しいですね!

ちなみに、弘法大師の十大弟子像は寄木造で胡粉地彩色仕上げになっております。

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・


●白水の井戸

参道脇には平等寺を創建するきっかけとなった白水の井戸がありました。

814年、弘法大師が四国を巡錫中、この地に立ち寄ったときのこと。

清らかな水を求めて井戸を掘ったところ、なんと乳白色の水が湧き出てきたという!

それがきっかけとなり、弘法大師はこの地で薬師如来を感得し、お寺を創建したといわれています。

白水の井戸は、別名・鏡の井戸もしくは弘法の霊水と呼ばれているみたいですよ。

なんと万病に効く霊水なんだとか!

ちなみに、現在は乳白色ではなく透明の水が湧き出ています。
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涅槃大師

●涅槃大師

なんと境内から望む山は、涅槃大師と呼ばれてるのだとか!

左側の小さい山が頭。
そして右側にいくにつれ胴体・足となります。

やや強引との噂もありますが、言われてみればお大師さまに見えなくもない・・・です!


ちなみに写真には写っていませんが、山裾(胴体)はもっと続いています。

ということで、30頭身以上ありそう(笑)

ですが、実際のお大師さまも30頭身以上あったかも知れないし!


そんなこんなで、参拝終了。

やっと、四国八十八ヶ所巡礼の1/4が終わりました。

あと3/4・・・考えると気が遠くなりますので、1歩1歩コツコツを前に進んでいきます。

第23番札所・薬王寺へ続く。

御朱印情報

●御朱印の種類
・四国八十八ヶ所の御朱印

●御朱印の受付場所
・納経所

●御朱印の受付時間
・7:00~17:00

●御朱印の料金
・500円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2009年11月22日 参拝
・2024年3月 最終更新

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参拝情報とアクセス

●開門時間
・7:00~17:00

●拝観料
・無料

●宿坊
・3室(完全予約制)

●前後札所
・第21番札所・太龍寺へ13km
 徒歩2時間40分
 車で20分

・第23番札所・薬王寺へ19km
 徒歩3時間45分
 車で20分

●最寄りの駅
・JR新野駅から徒歩30分
・JR新野駅から車で5分

●最寄りのバス停
・徳島バス
 阿南線に乗車
 新野局前 バス停で下車 徒歩10分

●最寄りのIC
・徳島自動車道
 徳島ICから車で55分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(30台)

平等寺の地図

 

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