三角寺の御朱印|四国霊場 第65番|愛媛県最後の札所!厄除・子安の観音さん|四国八十八ヶ所 車遍路の旅(愛媛県四国中央市)

所在地愛媛県四国中央市金田町三角寺甲75
宗 派高野山真言宗
札 所四国八十八ヶ所 第65番
前後札所 ・前 → 第64番札所・前神寺
・後 → 第66番札所・雲辺寺
本 尊十一面観世音菩薩
真 言おん まか きゃろにきゃ そわか
由 緒730~749年、聖武天皇の勅願により行基が開基。815年、空海(弘法大師)が十一面観世音を刻み本尊として安置。さらに不動明王も刻んで三角形の護摩壇を築き、21日の間、降伏護摩の秘法を施したといわれています。三角寺の寺名はこの護摩壇に由来するそうです。その後、嵯峨天皇が深く信仰しますが、戦国時代に長宗我部元親の兵火により焼失。その後、再建され現在に至るそうです。
HP由霊山 慈尊院 三角寺 – 四国八十八ヶ所霊場会

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三角寺とは?


四国八十八ヶ所の第65番札所であります三角寺に到着。

第64番札所・前神寺から45km。
徒歩9時間10分。
車で50分のところに位置しています。

三角寺と書いてさんかくじと読みます。

●三角寺とは?

730〜749年、聖武天皇の勅願により行基が弥勒の浄土を具現化するために開創したお寺だという。

その後、815年に弘法大師が訪れ、本尊の十一面観音像を刻んで安置したそうです。

さらに不動明王像も刻み、三角形の護摩壇を築いて21日間降伏護摩の秘法を施したそうです。

この降伏護摩は、弘法大師がこの地に棲む悪い龍に対して農民のために水を提供するように約束させたものといわれています。

このときに築いた三角形の護摩壇寺号の由来といわれています。


809〜823年、嵯峨天皇が本尊を深く信仰し、寺領300町歩を下賜。
そして、堂塔を建立したそうです。

最盛期には、七堂伽藍と12坊を備えて大いに繁栄したそうです。


しかし1581年に長宗我部元親の兵火により焼失。。

その後、再建。
正確な再建時期は定かではありませんが、1689年の寂本四国遍礼霊場記に本堂・弥勒堂・鎮守堂・庫裡が描かれていることから、少なくとも江戸時代前期には復興していたと思われます。
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石階段と山門と手水舎

●三角寺までの道のり

とうとう四国霊場・愛媛編最後の札所となりました!

愛媛県の札所は四国霊場の中で最も多い26寺
長〜い菩提の道場もこれで最後かと思うとちょっとおセンチな気分になります。

山寺や珍寺や難所や国宝のお寺や近代的なお寺や争うお寺などなど、どのお寺も個性があって楽しかったな!

んで、この三角寺はというと土砂降り!
雨の暴力で心が骨折しそうだ!

そんなことより、現在は舗装された道があるので車で門前まで来れますが、かつてはかなり厳しい山道を登らないと辿り着けなかった難所寺だったみたいです。

舗装されたとはいえ、現在も急坂は健在のようで歩き遍路さんを苦しめているんだとか。

ほんと毎度毎度、歩き遍路さんの凄さに感動しております。


私はというと・・・カーナビの指示通りに走ったら、とんでもないガタガタ細道に案内されたという!

途中、この道が正規ルートじゃないことに気づいたときには時すでに遅し
こんな細道をバックで下山なんて無理!(笑)

結局、三角寺まで永遠とこの細道を登っていきました。


ちなみに赤線が私が通った細道ルート。
青線が正規ルートです。
そして緑線が遍路道となります。

カーナビの機種や設定にもよると思いますが、目的地をセットしたらまずはカーナビを疑うことをオススメします(笑)

ちなみに遍路道もエグい細道となっております。

そんなこんなで、参拝開始。


●石階段

まず最初に登場するのは73段の石階段

不揃いで無骨な石で造られた階段なのですが、見た目以上に急で、なおかつ雨で滑りやすくなっていました。


滑り落ちちゃうと本当の意味での遍路ころがしになっちゃうので一歩一歩慎重に上ることに。

ちなみに、上りより下るほうが怖かったです。


●山門

●山門
・建立年不明
・銅板葺 入母屋造
・三間一戸 八脚門

そんなこんなで、石階段を上ると山門に到着。

容赦なく降り続く雨。

しかしその雨が幻想的な景色を演出してくれました。


そんなことより、山門には梵鐘が吊るされていました。

これまで重層の鐘楼門には何度か出会いましたが、このように単層の鐘楼門に出会ったのは四国霊場お初となります。

四国霊場のみならず、全国的にも珍しい形式ですね。


●仁王像
・造立年不明
・2014年修復

山門には仁王さんもおられました。

ということで、この門は鐘楼門であり仁王門でもある2WAYタイプの山門になっておりました。

ちなみに、私が参拝したときは古仏感があって歴史を感じる仁王さんでしたが、現在は光沢のある彩色で修復されて新品感のある仕上がりになっているみたいです。

さらに以前にはなかった天衣が追加されたことにより、かつての面影は皆無となっております。


そんなこんなで、鐘を撞いて山門をくぐる。

山門の先は激しい雨・・・束の間の雨宿りでした。


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 切妻造

続いて、手水舎でお清め。
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本堂と大師堂

●本堂

●本堂
・1849年再建
・銅板葺 重層
・唐破風向拝付き宝形造

●本尊
・十一面観世音菩薩

●真言
・おん まか きゃろにきゃ そわか

そして、本堂で参拝。

本堂は1849年に再建されたお堂のようです。
はっきりとした建立年がわかるものでは、このお寺最古の建造物となります。


それにしても、重層の宝形造とは珍しいですね!

もちろん重層宝形造の本堂は四国霊場初登場となります。

ちなみに説明板では、京都・金閣寺と同じ構造になっていると書かれておりました。


あと、面白いなぁ〜と思ったのがコンクリート製基礎

どうやら、1971年の改修工事の際に基礎の木造部分だけをコンクリート造に変更したみたいですよ。


●本尊 十一面観世音立像
・平安時代作
・像高 168cm
・檜材 一木造
・愛媛県指定有形文化財

御本尊は弘法大師作と伝わる十一面観音さん。

秘仏のため拝顔することはできませんでした。

ちなみに本尊の御開帳は60年に1度。
前回の御開帳が1984年とのことなので、次回は2044年になります。

健康ならば生きてる間にワンチャンありそう・・・やっぱ厳しいかな!

そんなことより、本尊の十一面観音さんは厄除・子安の観音さんとして信仰されてるんだって。

妊婦の方はお寺から授かった杓子を出産の際に床下に置くと安産の御利益があるそうです。

また子宝に恵まれない方は、お寺から授かった杓子夫婦仲良く食事をすると子宝に恵まれるんだって。

妊婦の方も子宝に恵まれなかった方も、無事に出産を終えたら、新しい杓子と授かった杓子を持ってお礼参りをするのが習わしなんだって。

ちなみに杓子は納経所で授かれるそうですよ。

現在は納経所で杓子を頂けますが、かつては自力で杓子を持ち出していたんだって。

①妊婦が庫裏にある杓子を密かに持ち出す。

②お寺の方は妊婦が杓子を持ち帰るのを見てみぬふりをする。

③出産の際、密かに持ち出した杓子を床下に置くと安産になる。

④無事出産を終えた妊婦は、新しい杓子を持ってお礼参りをする。

密かに持ち出すとか、ドロボー感があって楽しそうだなぁ。

見てみぬふりとかも面白い!


ちなみに本堂内には御本尊の他に、胎蔵界の大日如来坐像・文殊菩薩坐像・不動明王立像・毘沙門天立像が安置されているそうですよ。

そんなこんなで、しばし雨宿り。

天気予報によると今晩から翌朝にかけて台風がくるらしい・・・やばいよ、やばいよ〜。


●大師堂

●大師堂
・建立年不明
・銅板葺 宝形造
・本尊 弘法大師

続いて、大師堂を参拝。

なんと、堂内の中心にはお大師さまではなく弥勒如来さんが安置されてるんだって。

ちなみに、お大師さまは弥勒如来さんの右隣に安置されているそうです。

どうやら、かつてはこの弥勒如来さんが三角寺の本尊だったみたいですよ。

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
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三角の池と延命地蔵菩薩

●三角の池

庫裏と薬師堂の間には、寺号の由来となった三角の池がありました。

上手く写真で伝えることができませんでしたが、その名の通り三角形の池になっています。

815年、弘法大師ががこの地を訪れた際、三角形の護摩壇を築いて21日間降伏護摩の秘法を修法したといわれています。

その三角形の護摩壇の跡地に造られたのが、この三角の池なんだって!

三角形の護摩檀を池に変えて後世に伝えるとはね!
素晴らしい発想だと思いました。

ちなみに現在、三角の池の中の島には弁財天を祀る社が建っています。


●延命地蔵菩薩

●延命地蔵菩薩
・1977年造立
・像高 約7m
・青銅製

本堂と大師堂の間には巨大なお地蔵さんがおられました。


どうやら、もともとはここに大師堂が建っていたそうですよ。

しかし、万が一火災が起きたときに延焼してお互いのお堂が焼失するのを避けるために本堂と離れた現在地に大師堂を移動したんだって。
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小林一茶の句碑と奥の院 仙龍寺

●小林一茶の句碑

手水舎の近くには江戸時代の俳人・小林一茶の句碑がありました。

1795年、小林一茶がこのお寺を訪れた際、これでこそ 登りかひあり 山桜という句を詠んだんだって。

どうやら、このお寺は桜の名所として有名らしく、境内には樹齢300年以上の山桜があるそうですよ。

あと、年中チラホラと咲く四季桜が有名なんだって。

一体全体、どれが桜の木なのか・・・雨が凄まじかったので桜の木を探すのを諦めましたよ!


●奥の院 仙龍寺

かつては三角寺と仙龍寺は一体だったらしく、四国総奥之院(伊予国総奥之院)と呼ばれ、隆盛を誇っていたみたいです。

現在は三角寺の境内に大師堂がありますが、かつては山を越えた仙龍寺に大師堂があったんだって。

そのため、1700年頃までは弘法大師像を拝むために8.2km先の仙龍寺まで行っていたそうですよ。


そんなこんなで、参拝終了。

ならびに、四国霊場・愛媛編終了!

次回から、四国霊場最後の県香川県に突入・・・と思ったら、次の札所は徳島県(笑)

第66番・雲辺寺へ続く。

次の札所
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御朱印情報

●御朱印の種類
・四国八十八ヶ所の御朱印

●御朱印の受付場所
・納経所

●御朱印の受付時間
・7:00~17:00

●御朱印の料金
・500円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2011年5月28日 参拝
・2024年3月 最終更新
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参拝情報とアクセス

●拝観料
・無料

●宿坊
・なし

●前後札所
・第64番札所・前神寺へ45km。
 徒歩9時間10分
 車で50分

・第66番札所・雲辺寺へ32km
 徒歩5時間35分
 車で50分

●最寄りの駅
・JR川之江駅から徒歩1時間45分
・JR川之江駅から車で15分

・JR伊予三島駅から徒歩1時間45分
・JR伊予三島駅から車で20分

●最寄りのバス停
・せとうちバス
 三角寺口 バス停から徒歩45分

●最寄りのIC
・松山自動車道
 三島川之江ICから車で30分

●駐車場
・有料の民営駐車場を利用

●駐車料金
・普通車 200円(40台)
・マイクロバス 500円
・大型 500円もしくは1000円

三角寺の地図

 

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