西林寺の御朱印|四国霊場 第48番|伊予の関所寺!?無間地獄に落ちるかもよ!|四国八十八ヶ所 車遍路の旅(愛媛県松山市)

所在地愛媛県松山市高井町1007
宗 派真言宗豊山派
札 所 ・四国八十八ヶ所 第48番
・伊予十三仏霊場 第8番
前後札所 ・前 → 第47番札所・八坂寺
・後 → 第49番札所・浄土寺
本 尊十一面観世音菩薩
真 言おん まか きゃろにきゃ そわか
由 緒741年、聖武天皇の勅願により、行基と伊予国の国司・越智玉純が創建したのが始まり。807年、空海(弘法大師)がこの地を訪れた際、国司・越智実勝と協議した結果、現在地にお寺を移転。そして、第48番札所に定めたそうです。そのとき空海は日照りで苦しむ里人のために、錫杖で水脈を探し当て、周辺の田畑を潤したといいます。江戸時代、火災により焼失してしまいますが、伊予松山藩主・松平定直などが一部を再建。その後、本堂や大師堂などが再建され、現在に至るそうです。
HP清滝山 安養院 西林寺 – 四国八十八ヶ所霊場会

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西林寺とは?


四国八十八ヶ所の第48番札所であります西林寺に到着。

第47番札所・八坂寺から4.2km。
徒歩55分。
車で10分のところに位置しています。

西林寺と書いてさいりんじと読みます。

●西林寺とは?

741年、聖武天皇の勅願により、行基と伊予国の国司・越智玉純が一宮別当として堂宇を建立。

そして、十一面観世音菩薩を刻んで本尊とし、お堂に安置したという。

もともとは、現在地から約3km離れた徳威の里というところに創建されていたそうです。


807年、弘法大師がこの地を訪れ、国司・越智実勝と協議した結果、お寺を現在地に移転。

そして、四国八十八ヶ所の第48番札所に定め、国家安泰を祈願する道場としたそうです。


この頃、この地は大旱魃に見舞われていて、長く続く日照りが村人たちを苦しめていたという。

そこで弘法大師は、村人を救うために錫杖水脈を探し当て、周辺の田畑を潤したそうです。

現在、その水脈は杖の淵と呼ばれ、西林寺から約300m離れた地に奥の院として残っています。


その後、お寺は繁栄しますが、1624〜1644年に火災で焼失。

しかし、1700年に伊予松山藩4代藩主・松平定直をはじめ、家老や奉行など諸役人などが一部を再建。

1707年には中興の祖・覚栄法印が本堂と鐘楼堂の再興に尽力したそうです。

さらに1813年に大師堂を。
そして1843年に仁王門が再建され、現在に至るそうです。

そんなこんなで、参拝開始。
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伊予の関所寺!?

●石橋

まず最初に登場するのは小川に架かる石橋

このお寺は、小川の橋を渡って数段の石段を下りて境内に入るという珍しい伽藍となっています。

そんなこんなで、四国霊場では珍しい下り参道になっているわけなのですが・・・

道路より低い位置に境内があるため・・・

邪悪な者が境内に踏み入れると・・・

なんと!

無間地獄に落ちるといわれています!

えぇぇっ(((;゚Д゚)))))

・・・ですよ!


そのため、いつの頃からか、このお寺は伊予の関所寺と呼ばれるようになったんだって!

関所寺とは、四国の各県1ヶ寺に設けられた悪人を検問するためのお寺。

公式には、伊予の関所寺は第60番札所の横峰寺なのですが・・・まさかこのお寺も関所寺だったとは!

ということで、愛媛には2つの関所寺があるということになるんですね・・・し、知らなかった。

第60番札所はまだまだだからと気を抜いていましたが、こんな早い段階で検問されることになるとは・・・

阿波国と土佐国の関所寺をクリアしたから、今回も大丈夫だとは思うのだけど・・・

そんなこんなで、急ピッチで心の準備をしていたひと時。

まるで抜き打ちテストのようだね!


この前、読経中にオナラが出ちゃったんだけど、バレてないかな・・・

とか思いつつ、懺悔の気持ちを持って橋を渡りました。

●無間地獄とは?

無間地獄とは地獄の中で最も苦しい地獄といわれています。

別名・阿鼻地獄としても知られています。

地獄には8段階のレベルがあるのですが、無間地獄はレベル8!
そう、最高レベルの地獄の中の地獄です!

ちなみに、無間地獄に到達するまでは、真っ逆さまに落ち続けて2000年かかるといわれています。

レベル8の無間地獄は、レベル1〜7までの地獄を全て合わせた1000倍の苦しみがあるといわれ、レベル1〜7の地獄が夢のように幸福と思えるほど苦しい地獄といわれています!


どんな悪人が無間地獄に行くのかというと・・・

●無間地獄の条件
殺生・盗み・邪淫・飲酒・妄語・邪見・犯持戒人・父母を殺害・聖者を殺害した者。

ちなみに、私は6/9当てはまっています。
その場合は、レベル6の焦熱地獄行きが確定です。

焦熱地獄の刑期は5京4千兆9千億年となります・・・(笑)

ちなみにを殺しただけで等活地獄行きが確定です。 刑期は1兆6千億年(笑)

●地獄の刑期
等活地獄
 刑期 1兆6千億年
(殺生)

黒縄地獄
 刑期 13兆3千億年
(殺生・盗み)

衆合地獄
 刑期 106兆6千億年
(殺生・盗み・邪淫)

叫喚地獄
 刑期 852兆6千億年
(殺生・盗み・邪淫・飲酒)

大叫喚地獄
 刑期 6821兆1千億年
(殺生・盗み・邪淫・飲酒・妄語)

焦熱地獄
 刑期 5京4千兆9千億年
(殺生・盗み・邪淫・飲酒・妄語・邪見)

大焦熱地獄
 刑期 43京6千兆7千億年
(殺生・盗み・邪淫・飲酒・妄語・邪見・犯持戒人)

無間地獄
 刑期 349京2千兆4千億年
(殺生・盗み・邪淫・飲酒・妄語・邪見・犯持戒人・父母 聖者殺害)

それでは皆さん
地獄でお会いしましょう!
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仁王門と手水舎と鐘楼

●山門(仁王門)

●山門(仁王門)
・1843年再建
・瓦葺 入母屋造 楼門造

そんなこんなで、無事に橋を渡りきって仁王門に到着。

あとはこの門を無事にくぐり終えると、地獄の検問はクリアです!

ということで、境内へGO!


と、その前に仁王さんにご挨拶。

無事に門がくぐれるように媚びを売ろうと思ったら

凄く怒ってた!

やましい気持ちがあるからか、仁王さんがエンマさまに見えてしまいましたよ!


そんなこんなで、仁王門をくぐって境内へ。

こわいな こわいな~

やだな こわいな~(稲川淳二)


そして無事、地獄に落ちることなく境内に入ることができました。

というか、こうなることは知ってた!

いずれは地獄に落ちる・・・

でも今日は落ちないということを、心のかなり浅い部分で気付いてた!


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 切妻造

そんなこんなで、手水舎でお清め。

大きな屋根が特徴的な手水舎でした。


●鐘楼

●鐘楼
・1707年再建(?)
・瓦葺 入母屋造

そして、鐘楼で鐘をひと撞き。

御本尊さまとお大師さまにご挨拶。
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本堂と大師堂

●本堂

●本堂
・1707年再建
・瓦葺 入母屋造

●本尊
・十一面観世音菩薩

●真言
・おん まか きゃろにきゃ そわか

続いて、本堂で参拝。

現在の本堂は、1707年に中興の祖・覚栄法印が再建したものといわれています。

見た感じ、そこまで古そうに見えなかったので、何度か改修工事が行われたのかも知れません。


本尊の十一面観音さんは秘仏のため拝顔することはできませんでした。

その代わり、お前立ちと脇仏の不動明王立像毘沙門天立像を拝顔することができましたよ。

なんと!

本尊の十一面観音さんは、パワーが強過ぎるため後ろ向きに安置されているという!

そのため、本堂裏に回って裏からお参りする参拝者がチラホラとおられました。

しかし!

調べてみると、後ろ向きに安置しているというのはのようです・・・むむむ。

正解は、本尊のパワーが強過ぎるため本堂裏からお参りしても御利益があるという意味なんだって。

本堂裏からお参りしても御利益がある

後ろ向きに安置している

と、間違った都市伝説が広がってしまったみたいですね!

ということで、裏に回って参拝しても御利益はありますが、わざわざ裏に回る必要はないみたいです。


●大師堂

●大師堂
・2008年再建
・瓦葺 入母屋造
・本尊 弘法大師

続いて、大師堂で参拝。

2008年に再建したということで、ほぼ新築ホヤホヤのお堂となっておりました。

堂内には弘法大師像興教行大師像専誉僧正像が安置されているそうですよ。

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
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閻魔堂と阿弥陀堂

●閻魔堂

●閻魔堂
・建立年不明
・瓦葺 入母屋造
・本尊 閻魔大王

続いて、閻魔堂を参拝。

ヒェっ!

まさか境内にエンマさまがおられたとはっ!

ということは、先ほどの橋のくだりを全て見られていたのですね。。

でも、地獄に落とされることなく、こうやってエンマさまの前に立てているということは、まだ私は救いようがあるということですね!

と、深々とお礼・・・!


というか、前札所の八坂寺に続いて閻魔堂2連発です!

この地は地獄信仰が盛んな地なのでしょうか?

普通にお寺巡りをしていても、連続で閻魔堂が登場することは滅多にないです。

というか・・・

なんと・・・

実は、この閻魔堂は取り壊されてしまったようです!

ということで、もう閻魔堂はありません!

~画像は2010年6月5日 撮影~


●阿弥陀堂

●阿弥陀堂
・2018年建立
・瓦葺 入母屋造

そんなこんなで現在、閻魔堂の跡地には阿弥陀堂が建ってるんだって。

堂内中央に本尊の阿弥陀如来坐像。

そして、本尊の左横に閻魔大王像が安置されてるんだって。

どうやら、元閻魔堂のエンマさまはこちらにお引越しされたみたいですね。

同じ堂内に、浄土地獄が共存しているのが面白いと思いました。

~画像はWikipedia 西林寺より~

簡単な地獄紹介

●簡単な地獄紹介

お寺巡りをしていると、たまに見かける地獄絵図
内容を知ると、今日から正しく生きて行こぉぉぉ!と思うようになります!


●閻魔大王
御存知、地獄の大王・閻魔さん。
死者の生前の罪を裁く裁判官です。


●見る目嗅ぐ鼻(写真左)
この男女の頭は、地獄行きかどうかを判定するマシーンです。 これで死者の善悪判定をするという。

●浄玻璃鏡(写真右)
鏡に生前の一挙手一投足が映し出されるため、いかなる隠しごともできません!


●叫喚地獄
生前に、殺生・盗み・邪淫・飲酒をした者は焼かれます!釜茹でもされます!追いかけ回されて矢を射られたりもします!

皆さん、蚊を殺したことありますよね???
ということで、叫喚地獄確定です!


●修羅道(写真左)
争いごとが好きな者が落ちる地獄です。
毎日争いに明け暮れ、身体中キズだらけ・・・しかも必ず負けるという!

●衆合地獄(写真右)
美人が剣の葉の木の上から誘惑してきます。
罪人が登ると、今度は木の下に美人が現れます。
そんなこんなで、昇り降りの度に剣の葉が突き刺さり血まみれになります!

いつまで経っても美人に会えない!
男心の弱いところをついてきます!


とにかく地獄では、滅茶苦茶にされます!
蚊を殺しただけでこれですよ・・・
ということで、皆さん地獄行き確定です。
地獄でお会いしましょう!(再び)


●お釈迦さん(写真左)
ちなみに地獄絵図は怖い場面ばかりではなく、お釈迦さんも描かれています。 助けてあげてー!

●お地蔵さん(写真右)
お地蔵さんも描かれてます。
ちなみにお地蔵さんは、閻魔さんの化身です。

そもそも閻魔大王とは?


閻魔さまは、人間で初めての死者になったお方です。
閻魔さまは死んだ後に、死者の進むべき道を見つけ出しました。
そして死者の国(極楽)の王になりました。
閻魔大王の誕生です。

その後、多くの人間が死にましたが、中には極楽に行くのにふさわしくない人もいました。
そこで閻魔大王は地獄の裁判で死者を裁き、死者の行く先を決めるようになりました。
地獄の裁判官は閻魔大王を含め10人の王で構成されています。
いわゆる十王です。

人は死ぬと7日ごとに、10人の王が裁判を行います。

●7日目(初七日)
1番目の裁判官は、秦広王
全ての死者は、この方から裁判が始まります。
そして、針の山を越えなければならないという!

●14日目
2番目の裁判官は、初江王
裁きの前に奪衣婆が登場します。
奪衣婆は死者の着ている服をはぎ取り、服を木の枝に掛けます。
そして、枝のしなり具合で罪の重さを判定します。

そして、三途の川を渡ります。

ちなみに、子供のうちに亡くなったときは、賽の河原に連れて行かれ、そこで永遠に石を積み続けます。

●21日目
3番目の裁判官は、宋帝王

●28日目
4番目の裁判官は、五官王

●35日目
5番目の裁判官は、閻魔大王!
ここで極楽に行くか、地獄(六道輪廻)に戻されるかを決定します。

六道とは、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道のことです。


●地獄道
あらゆる苦しみを受け続ける世界。
六道の中で最も苦しく、最も期間が長い。

●餓鬼道
食べ物を口に入れようとすると火となり、餓えと渇きに悩まされる日々。 ガリガリに痩せ細り、骨と皮だけになります。

●畜生道
生前に動物や植物の命を粗末にした人が行く世界。
弱肉強食の世界で、常に強いものから襲われる不安におびえる日々。

●修羅道
生前に他人を蹴落として自分の地位を獲得したり、醜い争いをした人が行く世界。
怒りで我を忘れ、戦いや殺し合いをする日々。

●人間道
私たちが生きている世界。
四苦八苦に悩まされる日々。
六道の中で唯一、仏教に触れることができ、六道から脱出できるボーナスステージ。

●天道
苦しみや迷いがなく、楽しみが多い世界。
天とは、天国ではなく天人や天女が住む場所です。
例え、天に行ったとしても、必ず衰えて、やがて死にます。
そして、また1からやり直しです。
すなわち、また地獄裁判が始まるのです。

話しは戻って

●42日目
6番目の裁判官は、変成王

●49日目(四十九日)
7番目の裁判官は、泰山王

●100日目(百ヶ日)
8番目の裁判官は、平等王

●2年目(一周忌)
9番目の裁判官は、都市王

●3年目(三回忌)
10番目の裁判官は、五道転輪王


●閻魔さまの顔が赤い理由
閻魔さまの表情といえば、飛び出しそうな目玉と真っ赤な顔

めちゃくちゃ怒ってる!

と思ったら大間違い。
実は閻魔さまは、人を地獄に落とすという罪の代わりに、閻魔さま自身も罰を受けているのです!

どんな罰を受けているのかというと、1日3回、ドロドロに熱せられた銅を飲まされるという罰!

ということで、この真っ赤な顔は、実はアッチアチの銅を飲んで苦しんでいる表情なんです!

閻魔さまも大変だぁ~。
できることなら地獄に落としたくないでしょうね~!

福授地蔵菩薩

●福授地蔵菩薩

納経所前のお庭には福授地蔵菩薩さんがおられました。

どうやら、こちらは1つだけ願いを叶えてくれるお地蔵さんのようです。

それにしても、小槌を持つお地蔵さんって珍しいですね!

ちなみに、お地蔵さんはエンマさまの化身といわれています。

何だか、このお寺はずっとエンマさまに監視されてるような気がして、気が抜けない時間が続きますねぇ(笑)


そんなこんなで、参拝終了。

第49番・浄土寺へ続く。

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浄土寺の御朱印|四国霊場 第49番|空也上人ゆかりの地。国重文の堂内を想像拝観|四国八十八ヶ所 車遍路の旅(愛媛県松山市)
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御朱印情報

●御朱印の種類
・四国八十八ヶ所の御朱印
・奥の院 杖ノ淵大師の御朱印
・伊予十三仏霊場の御朱印

●御朱印の受付場所
・納経所

●御朱印の受付時間
・7:00~17:00

●御朱印の料金
・四国八十八ヶ所 500円
・奥の院 杖ノ淵大師 300円
・伊予十三仏霊場 300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2010年6月5日 参拝
・2024年3月 最終更新
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参拝情報とアクセス

●拝観料
・無料

●宿坊
・なし

●前後札所
・第47番札所・八坂寺へ4.2km
 徒歩55分
 車で10分

・第49番札所・浄土寺へ3km
 徒歩40分
 車で6分

●最寄りの駅
・伊予鉄道(横河原線)
 鷹ノ子駅から徒歩30分

・伊予鉄道(横河原線)
 鷹ノ子駅から車で5分

●最寄りのバス停
・伊予鉄バス
 西の岡 バス停から徒歩4分

●最寄りのIC
・松山自動車道
 松山ICから車で10分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(20台)

西林寺の地図

 

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