鹿児島神宮の御朱印|大隅国一宮|八幡宮のルーツ・正八幡の本宮(鹿児島県霧島市)

所在地鹿児島県霧島市隼人町内2496−1
祭 神主祭神
・天津日高彦穗穗出見尊・豊玉比賣命
相殿神
・帯中比子尊・息長帯比賣命
・品陀和気尊・中比賣命
社 格 ・大隅国一宮・式内社(大)・旧官幣大社・別表神社
由 緒 社伝によると、神武天皇の時代に天津日高彦火火出見尊の宮殿だった高千穂宮を神社として創建したのが始まり。その後、平安時代に八幡神が勧請され、正八幡宮などと称したといいます。927年にまとめられた延喜式神名帳に鹿兒嶋神社と記載される古社で、大隅国一宮として崇敬を集めています。戦国時代から江戸時代、島津氏から崇敬を受けて栄え、1871年に国幣中社に列格。1874年に神宮号宣下および近代社格制度において官幣中社に列し、1895年に官幣大社に昇格。勅使皇族の御参拝は20度以上に及んだという。戦後は別表神社となり現在に至るそうです。
HP鹿児島神宮
スポンサーリンク

鳥居と三之社と奉納木馬

●鳥居①

●鳥居①
・建立年不明
・両部鳥居

大隅国一宮であります鹿児島神宮に到着。

鹿児島神宮と書いてかごしまじんぐうと読みます。

もともとこの神社は、現在地から約300m離れた高千穂宮跡(現・石體神社)に鎮座していたそうです。

なんと、高千穂宮はホオリ(山幸彦)さんが営んだ皇居だという!

それを神武天皇の時代に神社に改めたのが鹿児島神宮の始まりなんだって。

ということは、紀元前の創建!

私の想像力じゃ追いつかないくらい、とてつもない長い歴史を有する古社です。

そんなこんなで、参拝開始。


●鳥居②

●鳥居②
・建立年不明
・神明鳥居

鳥居①をくぐると鳥居②に到着。

鳥居②の前には三之社という境内社がありました。


●三之社

●三之社
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

向かって右手前は豊姫命と磯良命をお祀りする社。

向かって右奥は武甕槌命と経津主命をお祀りする社。

そして向かって左側は火闌降命と大隈命がお祀りされていました。


●奉納木馬

●奉納木馬
・1943年奉納
・製作者 樋口精一
・奉納者 松元栄蔵
・責任者 南中道進

参道脇にはゴージャスな飾りをつけた奉納木馬がありました。

この神社は勇人町指定文化財の伝統行事・初午祭が有名なんだって。

そんなこんなで、この奉納木馬は初午祭にちなんだもののようです。

ちなみに、初午祭は鹿児島県の三大行事の1つとのことです。


それにしても派手だなぁ。

黄色い鈴や色とりどりの花で飾られていました。

米俵までついてる!


鞍には島津氏の家紋・丸に十字紋も確認できました。


●参道

そんなこんなで、奉納木馬ちゃんに別れを告げ、境内奥へ進む。

さすが神宮号を与えられただけあって、境内は立派で広いです。
スポンサーリンク

御門神社と雨之社と御神木と亀石

●御門神社

●御門神社
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

そんなこんなで、宮橋を渡ると豊磐間戸神と櫛磐間戸神を祀る御門神社が登場。

・豊磐間戸神 → トヨイワマドの神
・櫛磐間戸神 → クシイワマドの神

と読みます。

ちなみにこの2神は、アマテラスが天岩戸から出たあと新殿に遷座した際、殿の守衛した神様といわれています。

一般的に神社の随身門でお祀りされることが多く、お寺でいう仁王さんみたいな役割をするお方です。

それにしても、九州南部の神社には門社がある神社が多いです。

そんなこんなで、鹿児島・宮崎旅では門社で参拝するのが密かな楽しみでもあります。


●雨之社

●雨之社
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

続いて、雨之社が登場。

こちらには豊玉姫命の父・豊玉彦命がお祀りされていました。

ちなみに、豊玉彦命とはワタツミワダツミ(海神・綿津見)さんのことです。

簡単にいえば海の神様です。


●御神木

●御神木
・クスノキ
・樹齢 約800年

雨之社のすぐ後ろには大きなクスノキがそびえ立っていました。

樹齢はなんと約800年

他県なら天然記念物に指定されてそうな巨木ですが、巨木が多い鹿児島ではこの程度では天然記念物にはなれないという。


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・銅板葺 切妻造

そんなこんなで、手水舎でお清め。


●亀石

手水舎の向かい側には亀石がお祀りされていました。

この亀石を撫でると願いが叶いやすくなるといわれています(叶えるとは言っていない)
スポンサーリンク

勅使殿と拝殿と本殿

●勅使殿

●勅使殿
・1756年建立
・銅板葺 唐破風付き流造
・国指定重要文化財

続いて、社殿で参拝。

まず最初に登場するのは・・・拝殿?

と思ったら、こちらは勅使殿だという!

勅使殿は霧島神宮や枚聞神社や揖宿神社などで見られる鹿児島地方特有の建造物で、勅使門が変形した社といわれています。


ということでこの社殿は、勅使殿拝殿本殿という並びになっていました。


この社殿は高低差を利用して構成された社で、鹿児島県内最大の木造建造物として文化財的価値が高いと評価されています。

そのため、2022年に国の重要文化財に指定されました。


ちなみにこの社殿は1755年に薩摩藩7代藩主・島津重年さんの寄進により起工され、翌年の1756年、薩摩藩8代藩主・島津重豪さんの代に完成した社のようです。


勅使殿には正八幡宮と書かれた扁額が掲げられていました。

どうやら、かつてこの神社は正八幡宮国分正八幡大隅正八幡などと呼ばれていたみたいです。

そしてなんと!

全国にある正八幡の本宮なんだと!

平安時代末期の今昔物語集によると、八幡神めて現れたのは大隈国と記載されてるんだと!

その後、八幡神は宇佐に遷り、そして石清水に遷ったんだと!

それが正八幡宮の本宮と呼ばれる理由なんだって。


しかし、八幡宮の総本宮である宇佐八幡宮は黙っていません。

伝承によると、過去に国分正八幡(現・鹿児島神宮)と宇佐八幡宮は、どちらが正統な八幡なのかを巡って争ったんだって。

宇佐八幡宮サイドは14人の使者を国分正八幡に送り、国分正八幡の古文書を調査

そして、正統性は疑わしいとして社にをかけたんだと!

すると、立ち上がる黒煙の中に正八幡の字が出現!

これに恐れおののいた使者たちは溝辺という地まで逃れたそうですが、神罰を受けたのか次々とんでいったんだと!

その数、13人

生き残った1人も、宇佐八幡宮に戻って事態を報告するとともに死亡。

そんなこんなで、その地の住民が死者を憐れみ、それぞれが倒れた場所にをつくって霊を慰めたんだそうな。


それが現在の十三塚原といわれています。

まさか八幡宮のルーツが鹿児島神宮だったとはね!

ホオリ(山幸彦)さんの皇居跡だったり、八幡宮のルーツだったり、何気にとんでもない神社ですね!


●拝殿

●拝殿
・1756年建立
・銅板葺 平入り入母屋造
・国指定重要文化財

そんなこんなで、勅使殿の左側にある階段を上って拝殿前へ。

拝殿の天井には約240枚天井画ズラ〜!

あたしゃ目が悪いので詳細を確認することができませんでしたが、ネットの情報によると天井画には花や野菜、そして当時日本にはなかったサボテンの花やメロンなどが描かれてるんだって。


●お賽銭箱
・1819年奉納(多分)

お賽銭箱には二 己卯という文字を確認することができました。

と書いて何て読むのでしょ・・・(-“-;) ??
調べてみたけどわかりませんでした。

しかしがつく元号で己卯なのは、文政二年しかありませんので、おそらく王に支と書いてと読むのでしょう(多分)

ということで、1819年に奉納されたお賽銭箱だと思われます。


その他、拝殿には鯛車と呼ばれる郷土玩具がありました。

この鯛車は山幸・海幸神話で登場するをモチーフにして作られた玩具なんだって。



そんなこんなで、社殿横の授与所では鯛車の他に、たくさんの郷土玩具が売られていました。


密かに民芸品を集めるのが趣味なので、迷わず買っちゃうでしょ!


●本殿

●本殿
・1756年建立
・檜皮葺 平入り入母屋造
・国指定重要文化財

勅使殿と拝殿は銅板葺ですが、本殿は檜皮葺となっておりました。

どうやら2022年に約50年ぶりの葺き替え工事が終わったみたいです。


本殿の向拝柱は龍柱になっていました。

本日は霧島岑神社、東霧島神社に続き、3度目の龍柱となります。


霧島岑神社と東霧島神社は白木造りの龍柱でしたが、この鹿児島神宮はカラーバージョン!


龍柱だけではなく、組物や蟇股にも鮮やかな極彩色が施されており、とってもゴージャスな社となっておりました。


●主祭神
・天津日高彦穗穗出見尊(山幸彦)
・豊玉比賣命

●相殿神(左殿)
・帯中比子尊(仲哀天皇)
・息長帯比賣命(神功皇后)

●相殿神(右殿)
・品陀和気尊(応神天皇)
・中比賣命

主祭神はホオリ(山幸彦)さんとトヨタマヒメ
この2神は夫婦です。

そして左殿にお祀りされているのが、仲哀天皇神功皇后
この2神も夫婦です。

そして右殿にお祀りされているのが、応神天皇中比賣さん。
この2神も夫婦です。

そんなこんなで、この本殿には3家族がお住まいになっておりました。
スポンサーリンク

四所神社と武内神社と隼風神社

●四所神社

●四所神社
・江戸時代中期建立
・銅板葺 三間社流造
・国指定重要文化財

●御祭神
・大雀命(仁徳天皇)
・石姫命(仁徳天皇の皇后)
・木之荒田郎女(石姫の妹)
・根鳥命(石姫の弟)

本殿の右隣には四所神社が鎮座していました。

この四所神社は本殿と同じ計画で建立されたもので、境内の摂社のなかで唯一残る建立当時の建物として国重文に指定されています。

御祭神は大雀命さんと石姫命さんと木之荒田郎女さんと根鳥命さんでした。


●武内神社

●武内神社
・建立年不明
・銅板葺 三間社流造

四所神社の近くには武内宿禰さんを祀る武内神社が鎮座していました。

武内宿禰さんは景行・成務・仲哀・応神・仁徳の5代の天皇に仕えた神話界の名補佐役です。


●隼風神社

●隼風神社
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

武内神社の隣には日本武尊さんを祀る隼風神社が鎮座していました。

ちなみに隼風神社と書いてはやちじんじゃと読むそうです。

その他、境内には保食神社・招魂社・稲荷神社・山神神社・大多羅知女神社が鎮座しているそうですが、見事に見逃して帰りました!
スポンサーリンク

石體神社(高千穂宮跡)

●石體神社(高千穂宮跡)

そんなこんなで参拝後、鹿児島神宮から徒歩5分のところにある石體神社(高千穂宮跡)を参拝してきました。

ちなみに石體神社と書いてしゃくたいじんじゃと読むそうです。

體とは、からだ姿という意味があるんだって。

すなわち石體とは石体

その名の通り、御神体とする神社のようです。


現在、石體神社が鎮座するこの地はホオリ(山幸彦)さんが営んだ高千穂宮があった場所といわれています。

ここでホオリさんが暮していたのかと思うと感動もひとしお。


神話好きにはたまんないスポットだね!


もともと鹿児島神宮はこの地に鎮座していたみたいです。

ということで、高千穂宮跡は鹿児島神宮の旧社地、すなわち鹿児島神宮の元宮ということなんだね。


そんなこんなで、参拝終了。

いやはや、素敵な神社でした。

御朱印情報

●御朱印の種類
・鹿児島神宮の御朱印

●御朱印の料金
・300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし


●御朱印の受付場所
・社務所

※社務所は参道脇にあります。

●御朱印の受付時間
・9:00~16:30


社殿横にも授与所がありますが、そちらでは御朱印を頂くことはできません

御朱印は参道脇の社務所で授与されています。


●限定 巾着袋
・600円(御朱印料込)

社殿と四所神社が国重文に指定されたことを記念して、御朱印拝受の方限定で鯛車がデザインされた巾着袋が授与されています。

初穂料は、御朱印料と合わせて600円です。

御朱印帳袋にいいかもね。

・2022年11月3日 参拝
・2022年12月 更新

スポンサーリンク

参拝情報とアクセス

●開門時間
・8:30~17:00

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・JR隼人駅から徒歩15分
・JR隼人駅から車で5分

●最寄りのバス停
・鹿児島交通
 鹿児島神宮 バス停から徒歩5分

●最寄りのIC
・東九州自動車道
 隼人西IC車から車で10分

・東九州自動車道
 隼人東ICから車で20分

・九州自動車道
 空港ICから車で20分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(350台)

鹿児島神宮の地図

 

御朱印のじかん~週末ドロボー~ - にほんブログ村
霧島市の御朱印鹿児島県の御朱印
都道府県別の御朱印
御朱印のじかん|週末ドロボー
タイトルとURLをコピーしました