腹五社神社(黒神埋没鳥居)の御朱印情報~埋没した氏神さま~(鹿児島県鹿児島市)

所在地鹿児島県鹿児島市黒神町647
祭 神 邇邇芸命・彦火火出見命・鵜草葺不合命
木花咲耶姫命・豊玉姫命・玉依姫命
由 緒 江戸時代後期に創建した神社といいます。1914年、桜島の大噴火で境内が埋没。高さ3mあった鳥居は、あっという間に火山灰に埋まり、上部の約1mが姿を見せるのみとなりました。そんなこんなで噴火後、住民は鳥居を掘り起こそうとしましたが、『噴火の記憶を後世に残そう』ということとなり、現在も当時の姿のままで残っているという。
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大正噴火とは?

●大正噴火とは?

~画像は境内説明板より~

1779年の安永噴火以降、穏やかだった桜島。

しかし1914年、大噴火を起こしたという!
いわゆる大正噴火です。

この大噴火は、明治維新以降、我が国が経験した最大の噴火といわれています。


噴煙は上空7000mも上がり、約30億トンもの溶岩が吹き出たそうです。

もともと独立した火山島だった桜島は、このとき流れた溶岩で陸続きになりました。


桜島にあった8つの集落が埋没。
積もった灰の高さは2m

黒神地区には約680世帯あったそうですが、全ての家屋が火山灰に埋没したといいます。


海を泳いで島から脱出する人も多く、その様は地獄絵図のようだったともいわれています。

亡くなった方は約140人

火山灰に埋もれて亡くなった方より、船で逃げる際に転覆して亡くなった方のほうが多かったそうです。
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黒神埋没鳥居

●黒神埋没鳥居

そんなこんなで、桜島の黒神地区に鎮座する腹五社神社に到着。

なんとこの神社には桜島大噴火の火山灰で埋没した鳥居があるという!

それがこちら。


はいドン

本当に埋まってる!


もともとこの鳥居は3mの高さがあったそうです。

しかし、あっという間に火山灰に埋まり、上部1mが姿を見せるのみ!


噴火で埋没後、住民らが鳥居を掘り起こそうとしましたが、東桜島の村長が『噴火の記憶を後世に残そう』という決断をしたため、現在も噴火直後の姿のままで残っているという。

そんなこんなで、こちらの埋没鳥居は大正噴火の凄まじさを伝える貴重な災害遺産となっております。


ご覧の通り小さなオバ様よりも低いです。

いやはや~・・・
想像していた以上に埋まっていたので、しばらく鼻息が荒れていました。


地上から笠木が触れるなんて!

なんだか巨人になった気分です。

ちなみにこの埋没鳥居は、鹿児島県の天然記念物に指定されてるんだって。

有形文化財ではなく天然記念物なのが面白いですね。
鳥居なのに!

調べてみると、天然記念物とは動物・植物・地質・鉱物などの自然物に関する記念物・・・みたいなことが書かれておりました。

ということで、この鳥居は自然物として扱われてるんですね!

地球の一部なんだ!


額束には腹五という文字が確認できました。

おそらく腹五社神社もしくは腹五社大明神と書かれていたのでしょう(推測)


埋没した黒神地区の氏神さま。

たまに鳥居が墓標のように見える瞬間がありました。

●黒神地区の由来
かつてこの地区には、女性の髪のようなふさふさとした木が茂っていたそうです。

そのためこの地区は黒髪と呼ばれていたんだって。
それが後に黒神に転じて現在の地名になったといいます。
(諸説あり)


そんなこんなで記念撮影。

何だか不思議な気分でしたよ。


当然、鳥居をくぐることはできません。

ということで、鳥居横のスペースを横切って境内へ。
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アコウの木と参道

●アコウの木

●アコウの木
・樹齢 約100年

埋没鳥居のすぐ近くには根っこがモジャモジャに絡み合う奇妙な木がありました。

どうやらこちらはアコウという木らしいです。

大噴火に耐えて奇跡的に生き残った木なんだって!


アコウの木は九州南部や四国南部などの暖かい地域に生息する木のようです。

岩などに根っこを張り付けて成長するらしいのですが、岩だけではなく自分の親木まで張り付けてしまうという!
そして親木を枯らしてしまうこともあるんだって!

そのため、締め殺しの木と呼ばれてるそうですよ。


本当だ!

親木を絞め殺そうとしてる!


●参道

それはそうと!

なんと、黒神中学校の校内が参道だという!

神社の境内に学校があるのか。
学校の中に神社があるのか。

こんなの初めて!感動!


挙動不審で怪しまれることが多々あるので、不審者扱いされないように進まないと。


ちなみに境内の地面は火山灰です。

桜島は今日もモクモクと煙を噴き出しています。
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拝殿と本殿

●拝殿

●拝殿
・建立年不明
・鉄筋コンクリート造

拝殿は無機質なコンクリ造。
頑丈に造られたその様は、まるで避難壕のようでした。

もしかしたら、実際に避難壕として使うことを想定して建立されたものかも知れません。


光が入らないからか壁にはカビが生えておりました。


木造の桐紋まで無機質に感じてしまうほど温かみのない社殿でしたよ。


そんなこんなで、拝殿内をのぞいてみることに・・・なんだろう、この廃墟感。このガクブル感。


●本殿

●本殿
・建立年不明
・瓦葺 平入り切妻造

本殿は板張りの木造建築でした。

●祭神
・邇邇芸命・彦火火出見命・鵜草葺不合命
・木花咲耶姫命・豊玉姫命・玉依姫命

祭神はニニギさんとホオリ(山幸彦)さんとアエズさん。
いわゆる日向三代です。

そして日向三代の嫁さんが祀られていました。

・コノハナサクヤヒメ → ニニギの嫁さん
・トヨタマヒメ → ホオリの嫁さん
・タマヨリビメ → アエズの嫁さん

ちなみに旧本殿は、現在も灰の下に眠っているそうです。


噴火した当時は、火山灰でほとんどの樹木が枯れてしまったそうです。

しかし生き残ったスダジイが芽をだして森を再生。

現在は、境内を薄暗くしてしまうほどに緑が生い茂っています。
木々の力強い生命力を感じることができましたよ。
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境内社など

●境内社①

●境内社①
・建立年不明
・瓦葺 平入り切妻造

社殿の横には境内社がありました。
本殿同様、板張りの切妻造でした。

一体全体、どなたが祀られてるのでしょ?


そんなこんなで、殿内をのぞいてみる・・・

想像以上に怖かったよ!
中に入る勇気はなかったです。


●境内社②

●境内社②
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

流造の境内社もありました。

なんと、神社建築なのに社の中には赤子を抱いた観音さまがおられるという!

これは一体・・・。


●境内社③

●境内社③
・建立年不明
・銅板葺 一間社流造

こちらの境内社もどなたが祀られてるのか不明です。


●境内社④

●境内社④
・建立年不明
・覆屋 → 瓦葺 流造

覆屋の中に小さな社がありましたが、こちらもどなたが祀られてるのか不明です。

でも神具を見る限り稲荷さんかな?
と思いました。


●黒神げんき塾

その他、境内には黒神げんき塾というプチ資料館がありました。

黒神げんき塾の中では、黒神中学校の生徒会が製作した神社の紹介が展示されていましたよ。


●桜島の風景

そういえば、桜島には家型の覆屋を構えるお墓が多かったです。

これも鹿児島ならではの風景ですね。


またいつか大爆発をおこすのでしょうか?

いつまでも穏やかでいてほしいですね。

有村溶岩展望所

●有村溶岩展望所

せっかくなので、観光もしちゃおう。

そんなこんなで、有村溶岩展望所に行ってきました。


桜島は日本有数の活火山
鹿児島のシンボルです。

周囲は約55km
北岳・中岳・南岳で形成されている複合火山なんだって。

・北岳 → 1117m
・中岳 → 1060m
・南岳 → 1040m


過去に何度か桜島を訪れてるけど、来る度にモクモクです。

噂によると、多いときで年間1000回も噴火してるんだって(ひぇっ)

人間で言えば、休まず屁をこき続けてる感じなのかなぁ・・・(意味不明)。



この後、風向きが変わって噴煙がモロに車を覆いました。

おかげで黒い車がオフブラックに・・・たった1日で鹿児島の方々の苦悩がわかりました。


あっ、そういえば桜島大根を発見しました。

桜島大根は世界一大きい大根らしいです。

御朱印情報

●御朱印の種類
・なし

●御朱印の受付場所
・なし

●御朱印の受付時間
・なし

●御朱印の料金
・なし

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2018年5月3日 参拝
・2021年4月 更新
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参拝情報とアクセス

●開門時間
・境内自由

●拝観料
・無料

●アクセス
・桜島港フェリーターミナルから車で30分

●最寄りのバス停
・市営バス
 黒神中学校前 バス停から徒歩1分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり

腹五社神社(黒神埋没鳥居)の地図

 

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