真性寺の御朱印|中山道の江戸六地蔵尊(東京都豊島区)

所在地東京都豊島区巣鴨3丁目21−21
宗 派真言宗豊山派
札 所 ・御府内八十八ヶ所 第33番
・江戸六地蔵尊 第3番
・豊島八十八ヶ所 第33番
由 緒創建年は不詳ですが、聖武天皇の勅願により行基が開いたお寺と伝わっています。その後、1615年に祐遍法印が中興。1688〜1704年、東覚寺(東京都北区田端)の末寺だったそうですが、1711年に仁和寺(京都)の末寺になったといいます。その後、1900年に長谷寺(奈良)の末寺となり、現在に至るそうです。
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境内入口と参道

●巣鴨地蔵通り商店街

本日は通称・おばあちゃんの原宿として知られる巣鴨地蔵通り商店街を散策することに。


●境内入口

まず最初に訪れたのは巣鴨地蔵通り商店街の入口付近にある真性寺さん。

このお寺の正式名称は医王山 東光院 真性寺

医王山 東光院 真性寺と書いていおうざん とうこういん しんしょうじと読みます。


江戸時代、巣鴨は東京・日本橋京都・三条大橋を結ぶ中山道の出入口に位置しており、たくさんの旅人で賑わっていたそうです。


ちなみに、江戸の六街道沿いには旅の安全を見守る六地蔵が安置されてたんだって。

●江戸六地蔵尊
東海道  品川寺(品川区)
奥州街道 東禅寺(台東区)
甲州街道 太宗寺(新宿区)
中山道  真性寺(豊島区)
水戸街道 霊巌寺(江東区)
千葉街道 永代寺(廃寺)

※⑥永代寺の代仏は上野の浄名院にあります。

そんなこんなで、中山道の六地蔵はこの真性寺におられるんだとか!

人生は旅。
ということで、人間みんな旅人なのだ。

令和になった現代でも六地蔵さんは旅の安全を見守っているのだ(多分)

そんなこんなで、参拝開始。


●参道

俗界は生き生きとしたお婆ちゃんで賑わっていましたが、境内はどこかしら寂しさを感じる世界でした。

って、そう感じたのは夕暮れ時だからか?


そんなことより、今でこそ巣鴨の地蔵といえば高岩寺とげぬき地蔵さんが有名ですが、高岩寺が巣鴨に移転してきたのは明治時代の1891年。

ということで、江戸時代は巣鴨の地蔵といえば、この真性寺六地蔵さんだった・・・はず

何だろう・・・新しくお引越ししてきた高岩寺さんに美味しいところを全部持っていかれた感。

そのことも寂しさを感じる原因なのかも知れない。
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本堂

●本堂

●本堂
・建立年不明
・瓦葺 宝形造(一部 銅板葺)
・鉄筋コンクリート造

本堂は2階建てのRC造。

屋根の頂部に五重塔の相輪みたいなものがあるアピール度の高いお堂でした。


医王山という山号でもわかるように御本尊は薬師如来さん。

御本尊の薬師如来さんは秘仏で、古来より一切開扉されてないのだとか!

本当に厨子に御本尊さまがおられるのか・・・私だったら気になって開けてしまいそう!

ほんでもって、厨子が空っぽだったら・・・想像するだけでゾッとする。

やっぱり開けない方がいい!
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銅造地蔵菩薩坐像

●銅造地蔵菩薩坐像

●銅造地蔵菩薩坐像
・1714年作
・像高 268cm
・総高 345cm
・東京都指定有形文化財

続いて、本堂前におられる六地蔵さんを参拝。

こちらが先ほど説明した江戸六地蔵尊の1体です。

地蔵さんの高さは268cm。
蓮花台を含めると、なんと345cmもある巨像でした。

●江戸六地蔵尊とは?

1706年、江戸深川に住んでいた地蔵坊正元さんが六地蔵の造立を発願。

そして14年もの歳月をかけて資金を集め、江戸の主要街道である六街道の出入口に六地蔵を造立したそうです。


地蔵坊正元さんは若い頃に大病を患っていたという。

地蔵坊正元さんは両親が一心に地蔵菩薩に祈願する姿を見て、もし病気が治ったなら『世の中の人々に地蔵菩薩の御利益を勧め、多くの尊像を造立して人々に帰依することを勧めたい』と地蔵菩薩に誓ったという。

すると不思議な霊験があって難病が治ったという!

そんなこんなで、誓い通り地蔵菩薩像を江戸の出入口にある六ヶ寺に造立することに。

それが江戸六地蔵尊を造立した理由というわけだ。


六地蔵はいずれも神田鍋町の鋳物師・太田駿河守藤原正儀さんの鋳造で、像高は全て270cm前後です。

造立当初は鍍金が施されていたそうですが、現在は金箔の痕跡をわずかに残すのみ。

それぞれの像内には小型の銅造・地蔵菩薩坐像寄進者名簿などが納められていたという。


さらに像や蓮花台には寄進者の名前が刻まれているという。

なんと、寄進者は合計72000名以上なんだとか!


ちなみに6番目に鋳造された永代寺の六地蔵は、明治時代の廃仏毀釈により取り壊されてしまったという。。

現在、上野の浄名院に永代寺の代仏が安置されていますが、浄名院が江戸六地蔵を名乗っていることについては、他の札所で賛否両論あるらしいです。。


●江戸六地蔵尊
①東海道 品川寺(品川区)
・1708年作
・像高 275cm
・東京都指定有形文化財

②奥州街道 東禅寺(台東区)
・1710年作
・像高 271cm
・東京都指定有形文化財

③甲州街道 太宗寺(新宿区)
・1712年作
・像高 267cm
・東京都指定有形文化財

④中山道 真性寺(豊島区)
・1714年作
・像高 268cm
・東京都指定有形文化財

⑤水戸街道 霊巌寺(江東区)
・1717年作
・像高 273cm
・東京都指定有形文化財

⑥千葉街道 永代寺(廃寺)
・1720年作
・像高 不明

※⑥永代寺の代仏は上野の浄名院にあります。

●江戸六地蔵の百万遍大数珠供養
毎年6月24日には、江戸六地蔵の供養のために百万遍大数珠供養が行われるそうです。

百万遍大念珠供養では、全長16m、541個の珠からなる大念珠を500〜600名で廻して江戸六地蔵の供養を行うんだって。


頭部は前後に、そして体部は15個の部材に分けて鋳造してるんだって。

そして鋳掛け鋲止めなどで接合して組み上げてるみたい。

このような技法は江戸時代の大型像によく見られ、像の制作や運搬の労力を減らすことが出来る合理的で優れた技法なんだとか。


よく見たら笠のヒモがでした。

パンクだなぁ〜。


ちなみに笠をとったお顔はこちら。

随分と印象が変わるなぁ~。


その他、境内には山積みになった石仏さんがおられました。


そんなこんなで、参拝終了。

いやはや、素敵なお寺さんでした。
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御朱印情報

●御朱印の種類
・御府内八十八ヶ所の御朱印
・江戸六地蔵尊の御朱印

●御朱印の受付場所
・寺務所

●御朱印の受付時間
・不明

●御朱印の料金
・お気持ち

●期間限定・特別御朱印
・不明

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2016年12月17日 参拝
・2024年2月12日 再訪
・2024年3月 最終更新

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参拝情報とアクセス

●開門時間
・9:00~17:00

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・JR山手線
 巣鴨駅から5分

・地下鉄三田線
 巣鴨駅から5分

・都電荒川線
 庚申塚駅から15分

・都電荒川線
 大塚駅から15分

●最寄りのバス停
・都バス
 とげぬき地蔵前 バス停から徒歩3分

●駐車場
・なし

真性寺の地図

 

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