可睡斎の御朱印~日本一有名なトイレの神様~(静岡県袋井市久能)

都道府県別
所在地静岡県袋井市久能2915−1
宗 派曹洞宗
札 所遠州三十三観音霊場 第30番
由 緒1394〜1428年、如仲天誾禅師が開創。11代住職・仙麟等膳大和尚は、戦乱から幼い家康を救いました。その後、家康が浜松城主になった際、家康は報恩のために和尚を城に招き入れました。しかし、和尚はその席上でコックリコックリと居眠りを開始。その姿を見た家康は、和尚の安らかな親愛の心を悟り、和尚に『睡る可し』(御前で眠っても無礼ではないという意味)と言い、可睡和尚と称しました。そして、寺号も東陽軒から可睡斎と改めたそうです。その後、10万石の待遇と、徳川家康・最初の僧録司という職を与えられました。1873年、秋葉山の神仏分離により、三尺坊大権現が遷座され、火防災除のお寺となりました。
HP秋葉総本殿 可睡斎 公式ホームページ
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総門と三門

●境内図

曹洞宗屈指の名刹であります可睡斎に到着。

・1300年の歴史を持つ火防の総本山
・遠州三山の1つ
・徳川家康ゆかりのお寺
・日本一の大東司(トイレ)

などなど、見所がたくさんあるお寺とのこと!

一体、どんなお寺なんでしょ?

そんなこんなで、参拝開始。


●総門

●総門
・2019年再建
・瓦葺 切妻造の高麗門


●トイレ

総門をくぐると、東司(トイレ)がありました!

早くも日本一の大東司の登場かっ!
日本一有名な、あの烏蒭沙摩明王さんとご対面か!

そんなこんなで、ワクワクしながらトイレに入ると・・・普通のトイレでした。

ここじゃないのか・・・(汗)

ちなみに、棚に置いてあるお札は可睡斎にしかないお札らしいです。


そんなこんなで、先へ進むと再び東司が登場!

今度こそ日本一の大東司かっ!
日本一有名な、あの烏蒭沙摩明王さんとご対面か!

そんなこんなで、ワクワクしながらトイレに入ると・・・ またまた普通のトイレでした。

ここも違うのか・・・。

というか、このお寺はトイレが充実してるなぁ。


●山門

●山門
・2010年建立
・瓦葺 切妻造
・三間一戸の三棟門

もともと、この山門は1935年に建築家・伊東忠太博士に設計依頼をしていたそうですが、完成することはありませんでした。
しかし、2010年に伊東忠太博士が残した設計図をもとに無事山門が完成!
なんと設計依頼から山門完成まで、実に76年の歳月が流れたという。


●仁王像
・美濃の彫刻家・大橋祐瑞作
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本堂

●本堂

●本堂
・明治時代移築
・瓦葺 入母屋造
・本尊は聖観世音菩薩像

本堂は、明治時代中頃に冨里(旧・浅羽町)の松秀寺から移築されたものなんですって。

江戸時代、幕府から三河・遠江・駿河・伊豆の曹洞宗寺院を統括する権限を認められていた曹洞宗屈指の名刹です。


堂内では運水さんがお勤めをしてました。
どうやら毎日、朝・昼・夕に勤行が行われるそうです。
そんなこんなで、運よく昼の勤行を拝見することができました。

ちなみに堂内に吊るされてる梵鐘は1518年鋳造で静岡県指定文化財です。
もともとは掛川市の西宮八王子明神にあったものらしいですよ。
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御真殿(秋葉総本殿)

●御真殿(秋葉総本殿)

●御真殿(秋葉総本殿)
・建立年不明
・銅板葺 入母屋造
・秋葉三尺坊大権現の御真躰を祀る
・火防守護の総本山

御真殿は、1300年の歴史を持つ火防の総本山

日本で唯一、秋葉三尺坊大権現の御真躰をお祀りする、全国有数の火防霊場となっています。

もともと、秋葉三尺坊大権現様の御真体は、秋葉山の山頂にあった秋葉山秋葉寺に祀られてましたが、1873年の廃仏毀釈により、廃寺となってしまいました。

そんなこんなで、可睡斎が三尺坊様の御真体と仏具の全てを引取り、大切にお祀りするようになったんだって。


参道の両脇では、鼻高天狗と烏天狗像がカッと睨みをきかせてました。


その他、天狗の持ち物と思われる巨大な一本下駄十能火箸がありました。

で、でかい!


お堂の正面には黄金の扁額。
秋葉総本殿の文字は有栖川宮幟仁親王の筆なんですって。

どうやら1886年に奉納されたもののようです。


それにしても、龍の彫刻が施された海老虹梁が圧巻でした!

相当、気合いの入った作品となっております。


堂内には、天狗のお面がたくさん掲げられてました。


●秋葉三尺坊大権現とは?

●秋葉三尺坊大権現とは?
三尺坊は、約1300年前に長野県戸隠で生まれました。
そして、越後・蔵王権現堂十二坊の1つ・三尺坊というお堂で修行をしていたそうです。

そんなこんなで、その修行により秘密の奥義を極め、神通力で火を自由自在に扱うことができる火生三昧を取得したんだって。
そして、観世音菩薩三十三化身の1つ・カルラ神に変身したといわれています。


●それにしても、なんで天狗に火を防ぐ神徳があるの???
天狗は、神仙界の1つ・天狗界から人間界を観察してるんだって。

そして、罪を犯してるのに罰せられてない人を見つけると、人に代わって天狗界が処罰を下すんだって。

その処罰とは、悪い人に火をつけて懲らしめるというもの・・・その役割を担うのが天狗というわけです。
天狗の爪先からしたたり落ちた液体がポトリと落とされると、それが火となって燃え広がるんだとか・・・(ヒェッ)
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僧堂(坐禅堂)

●僧堂(坐禅堂)

●僧堂(坐禅堂)
・建立年不明
・瓦葺 入母屋造

可睡斎は東海道一の禅道場で、多くの雲水さんが修行をしています。

僧堂の中央には僧の形をした文殊菩薩像が安置されてました。

ちなみに禅宗では、坐禅だけを行う場合を禅堂
食事や寝泊りなどの修行を行う場合を僧堂といいます。


この場所では雲水さんが坐禅を行ったり、寝泊りをしています。
雲水さんに与えられるスペースは畳一畳!(ヒェッ)
つまり畳一畳のスペースで寝泊りするという。

まさに起きて半畳、寝て一畳ですね。

人間1人に必要なスペースは、座っている時に半畳、寝ている時に一畳だけ。
いくら天下を取ったって、一食に二合半以上のお米は食べきれない。
必要以上のものを欲しがったり手に入れたりしても使い切れないのだから仕方がないということですな。

ちなみに宿泊をすると、朝5時から雲水さん達と一緒に坐禅体験ができるそうですよ!


真風林の額は、第53世・原田亮祐禅師の筆。
明治時代に西有穆山禅師が可睡斎に学林を開いて真風林と名付けたそうです。

僧堂には禅宗のマストアイテムであります開梆がありました。
開梆(魚板)は木魚の原型といわれています。


ちなみに僧堂と本堂は地下道で繋がってるという!
秘密基地感がすごい!
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開山堂と高祖廟

●開山堂

開山堂には
曹洞宗の開祖・道元禅師
總持寺の開山・瑩山禅師
可睡斎の開山・恕仲天誾大和尚
その他、歴代住職・56名が祀られています。

ここ入っていいの!?
と、思わずためらってしまうくらい、堂内は薄暗く、とっても厳粛な空気が充満していました!


そんなこんなで、恐る恐る堂内へ。
すると摩訶不思議な仏像さんを発見してしまう!
なんと大日如来さんに火炎光背!
禅宗に密教仏というだけで違和感があるのに、火炎光背の大日さんとは!
いやはや〜、本日も珍しいものを拝見できて有り難き幸せ。



その後、さらに薄暗い堂内を散策する・・・

すると無骨な仏像群が・・・

こ、これは・・・円空仏ではないですかっ!!!

ま、まさか円空仏に出会えるとは!
感動のあまり思わず声が出てしまいました(汗)

※帰宅後、インターネットで調べてみると、どうやらこの円空仏はレプリカということがわかりました・・・あの時の歓喜の声はなんだったのか(笑)


●高祖廟

高祖廟には、曹洞宗の開祖・道元禅師像が安置されてました。

説明板によると、なんとこの高祖廟には道元さんのお骨が祀られてるというじゃない!
曹洞宗の総本山・永平寺じゃなくて、なぜここに・・・!?

どうやら、道元さんの遺骨は、もともと曹洞宗総本山・永平寺に祀られていたそうですが、何度か火災に遭ったことにより、分骨することとなったんだって。
そして、この可睡斎に分骨の一部が納められたんだって。

もともとこの高祖廟は一般公開されてませんでしたが、第55世・伊東盛煕和尚が『拝観される皆様にお手を合わせて頂いた方が道元様もお喜びになられましょう』ということで、2004年から参拝可能になりました。

大東司と烏蒭沙摩明王

●大東司(トイレ)

そんなこんなではいドーーーン!

お目当ての大東司に到着!
日本一の大東司です!

ちなみに大東司は内部拝観(有料)をすると拝見できます。

●拝観の受付場所
・萬松閣

●拝観時間
・8:00~16:30

●拝観料
・500円


●大東司
・1937年建立
・国の登録有形文化財

禅宗ではトイレのことを東司(とうす)といい、七堂伽藍の1つとなっています。

そして禅宗では、僧堂・浴室・東司のことを三黙道場といい、用を足すのも修行の1つとされています。
ちなみに三黙道場では、私語禁止

ということで、連れションの際は要注意です!

A『トントンっ』
B『入ってまーす』
とかも言っちゃいけない!

ちなみに、この大東司は日本で最も古い水洗トイレといわれています。
当時は水洗トイレが珍しかったので、このトイレを一目見ようと大勢の人が押し寄せたんだって。


大東司の中心には巨大な烏蒭沙摩明王像。

欄間には組子細工が飾られるなど、とっても和モダンなトイレとなっておりました。


ちなみにトイレは男女兼用
便器や床は掃除が行き届いておりピッカピカです。
ニオイもありません。


●烏蒭沙摩明王像

●烏蒭沙摩明王像
・像高 約3m
・高村晴雲作
・日本一大きな烏蒭沙摩明王像
・通称・トイレの神様


●烏蒭沙摩明王とは?
烏蒭沙摩明王とは、火生三昧と呼ばれる炎の世界に住む神様です。

人間界の煩悩が仏の世界へ波及しないように、聖なる炎によって煩悩や欲望を焼き尽くすといわれています。
不浄なものを炎で浄化させるという意味で、禅宗では東司(トイレ)の仏様として祀られることが多いです。

近年ではトイレの神様として人気ですね。

ちなみに烏蒭沙摩明王と書いてウスサマ明王と読みます。
烏蒭沙摩明王の他に、烏枢沙摩明王と書かれる場合もあります。

●高村晴雲とは?
ちなみに作者の高村晴雲とは昭和時代に活躍した仏師です。
生涯を仏像彫刻に捧げ、多くの寺院の仏像制作・保存に貢献したお方です。


腕は四本。すなわち四臂。
左手は天を指してドクロを持ち、右手は宝棒と独鈷を持っています。
右足で岩の上に立ち、左足で歓喜天(ガネーシャ)を踏んでいます。

それにしても、なんでガネーシャを踏んづけているの???

一説によると、烏蒭沙摩明王は、有り余る性欲を乗り越え、その煩悩に打ち勝った神様といわれています。

そして、歓喜天(ガネーシャ)は愛欲の神様です。

ということで、もしかしたら全ての欲望と煩悩を振り払うという意味で、歓喜天(ガネーシャ)を踏んづけているのかも???

みたいなことを勝手に推測してみました。



そんなこんなで、便器の前に立つ。
実はこの瞬間のために、ずっとオシッコを我慢してたんです!

この大東司でオシッコをするのが長年の夢だったんです!

こんなに感動したオシッコは初めてだ!


そんなことより、大東司には手水のような手洗い場がありました。
これまたモダンですなぁ。


女性用もしくは大便用の便所はこんな感じです。

輪蔵堂と位牌堂

●輪蔵堂


●輪蔵堂
・大正時代建立
・瓦葺 八角堂

輪蔵とは、経典や書物などを収めておくお堂のことです。
古来よりお寺ではとても重要視されてきた堂宇の1つです。

2006年の伽藍修復工事の際、建立当時の棟札が発見されたそうです。
そのことにより、第48世・日置黙仙禅師の発願により、1919年に第49世・秋野孝道禅師が上棟したということが判明しました。


そんなこんなで、輪蔵内へ。
輪蔵をゆっくりと時計回りに1周させると大蔵経を読んだことと同じ功徳を得られるという!

ということで、輪蔵をグルリと1回転。
お経の速読完了です。


●位牌堂

●位牌堂
・建立年不明
・瓦葺 入母屋造

檀家のご先祖様・戦死病没・可睡斎ゆかりの方々の霊が祀られています。

ということで、堂内にはたくさんの位牌が安置されてました。

大黒殿とおさすり大黒

●大黒殿

●大黒殿
・建立年不明
・瓦葺 入母屋造

大黒殿は本堂と合体してました。
その名の通り大黒天さんを祀るお堂です。

ご存知、大黒天さんは七福神の1神

大黒天 → ヒンドゥー教の神
大国主 → 神道の神

大黒天はシバ神の化身ですが、密教の伝来とともに大国と大黒はダイコクつながりということで習合しちゃいました。

現在では、五穀豊穣・商売繁盛など福の神として信仰されています。


大黒天の両サイドには2体のネズミ像がおられました。

古事記によると、火に取り囲まれた大国主命に、ネズミが『地下に洞穴があるよ~』と教えて大国主を救ったと記されています。

ということで、ネズミ像が安置されてるのかなぁ???


●おさすり大黒

山門をくぐったところにはおさすり大黒さんがおられました。

ひとさすりで福を招き
ふたすりで徳を授かり
みさすりで満足を戴く

とのことです。

奥の院・不動明王堂と出生六の字穴

●奥の院・不動明王堂

●奥の院・不動明王堂
・2008年再建
・瓦葺 入母屋造
・本尊は不動明王像

もともとこの地には1913年建立の不動明王堂があったみたいです。
しかし、2006年に全焼してしまいました。。

数日前には家内安全や防火を祈る火渡りが行われたばかりなんだとか・・・。

出火原因は、本尊・不動明王の火炎光背の炎が引火したとか・・・さすがにそれはないか。(失礼m(_ _)m)
本当の原因は放火だったようです。

火防のお寺なのにこんなことが起こるとは・・・なんとも皮肉なことです。


●出生六の字穴

戦国時代、徳川家康 vs 武田信玄との戦い(三方ヶ原の戦い)で、武田軍に追われた家康が、可睡斎に逃げ込みこの洞穴に隠れて命びろいしたんだって。

その後、徳川家康が国を平定し天下泰平の世を作ったという出世の故事になぞらえて、出世六の字穴と名付けられたそうです。

ちなみに六の字とは、六観音(聖観音・千手観音・馬頭観音・十一面観音、準胝観音・如意輪観音)から名付けられたそうです。


残念ながら洞穴の中に入ることはできませんでした。

ネットの情報によると、洞穴の内部は数字の6の形をしてるんだとか。

瑞龍閣と大庭園

●瑞龍閣


●瑞龍閣
・1937年建立
・瓦葺 総檜造の入母屋造
・第51世・高階瓏仙禅師が建立
・設計者は伊東忠太の弟子・金子清吉
・国の登録有形文化財

1937年建立の瑞龍閣は総檜造の迎賓施設です。

1階に6部屋。
2階に100畳の大広間がある大規模な建物です。

山口玲熙画伯が40年かけて完成させたという天井画が圧巻でした。


●大庭園

内部拝観中、廊下からは素敵な枯山水庭園を観賞することができました。

このお庭は、
・過去から現在を見ることができる浄玻璃の池
・心の字を現す異形心字池
・未来の自分を映す鏡石
・苦しみから解脱させる解脱石
・その他、亀石・羅漢石

などが配されており、通称・法華蔵界の池と呼ばれています。


●境内の風景

その他にも見所がたくさんありましたが、もうページを作るのがしんどくなってきたので今回はこのへんで!

いやはや~、素敵なお寺でした。

御朱印情報

●御朱印情報
通常の御朱印は3種

●通常の御朱印
・秋葉総本殿
・三尺坊
・聖観音(遠州三十三観音霊場・第10番)

●期間限定御朱印
・ひなまつりの御朱印
・風鈴まつりの御朱印

●御朱印の受付場所
・萬松閣

●御朱印の受付時間
・8:00〜17:00

●御朱印料
・各300円


●オリジナル御朱印帳

●葵の御紋
・サイズ・・・16×11cm
・色・・・黒と赤
・値段・・・1000円


●三尺坊大権現
・サイズ・・・18×12cm
・値段・・・1700円


●牡丹
・サイズ・・・18×12cm
・値段・・・1700円

主な年間行事

●可睡斎ひなまつり・室内ぼたん庭園
・1月1日〜3月31日
・8:00〜17:00
・拝観料 500円
・御朱印 限定御朱印あり
可睡斎ひなまつり(公式ホームページ)

●ぼたん燦燦まつり
・ぼたん苑(4月中旬~5月初旬)
・8:00〜17:00
・入苑料 大人500円(小学生以下無料)
ぼたん燦燦まつり(公式ホームページ)

●酒塚観音大祭
・4月29日

●風鈴まつり
・5月下旬〜8月下旬
・赤富士風鈴拝観(7月と8月のみ)
・拝観料 500円
・御朱印 限定御朱印あり
・水無月ぜんざい付き 限定100食

・お絵描き風鈴体験
・料金 500円(材料費込)
風鈴まつり(公式ホームページ)

●奥之院不動尊大祭
・8月28日
・灯篭流し奉納料 一基1500円
・諸堂拝観の方へおもてなし
・冷やしぜんざいと袋井冷茶(1日100食限定)
奥之院不動尊大祭(公式ホームページ)

●紅葉ご利益めぐり
・11月下旬〜12月初旬
・料金 無料
・期間限定スイーツあり
紅葉ご利益めぐり(公式ホームページ)

●火防大祭・秋葉の火まつり
・12月15日
・料金 無料
・火防大祭大祈祷
 御祈祷料 3000円
・松明道中
 参加料 1000円(御守り含む)
・七十五膳御供式
 献供奉納料 3000円(御札と御神饌含む)
火防大祭・秋葉の火まつり(公式ホームページ)

可睡斎の地図

 

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