御厨人窟の御朱印~空と海との間には~(高知県室戸市室戸岬町)

所在地高知県室戸市室戸岬町
札 所四国八十八ヶ所 番外札所
由 緒御厨人窟は、平安時代初期に青年時代の弘法大師が居住していた洞窟。洞窟から見える景色が空と海のみだったので空海という名前になりました。また、御厨人窟の隣にある神明窟で難行を積んでいた際、口の中に明星が飛び込んで来たことにより悟りが開けたといわれています。
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御厨人窟

●御厨人窟

四国八十八ヶ所 第24番札所・最御崎寺から約400m離れた場所にあります御厨人窟に到着。

御厨人窟と書いてみくろどと読みます。
うぅ〜ん・・・日本語って難しい。

この御厨人窟は四国八十八ヶ所番外札所となっております。


この荒々しい洞窟は、海水の侵食によってできたものなんだって。

それにしても洞窟と鳥居・・・とても四国八十八ヶ所の番外札所とは思えない景色だ。

もしかして・・・来るところを間違えちゃった系?

と思ったら、大間違い!

この洞窟は弘法大師の人生において、ものすごく重要な出来事が起こった場所なんです!

それがこちら。


はいドン!

洞窟の中から見える景色はのみ!

そうです!

これが空海という名前の由来だという!

ここで空海爆誕したのです!

俗名・佐伯真魚から空海になった記念すべき場所なのです!

現在は洞窟の前に道路が通っているので空海道になっていますが、当時は洞窟の前まで海だったそうですよ。


青春時代の空海はこの洞窟に住み、そして修行に明け暮れていたといいます。

厳密にいえば

・御厨人窟 → 居住スペース
・神明窟 → 修行スペース

ちなみに神明窟は御厨人窟の隣にある洞窟です。

地方豪族の裕福な家庭で育った空海は幼い頃から頭がよく、当初は官僚の道を目指して勉強をしていたといわれています。

18歳のとき京の大学で勉学に励みますが、大学での勉学に飽き足らず、たった1年で中退してしまいました。

そして私度僧(自称僧侶)となり、関西や四国の山中でひたすら修行をするようになりました。

そのときに辿り着いたのがこの御厨人窟!


御厨人窟に辿り着いた空海は、洞窟内で虚空蔵求聞持法の厳しい修行を始めました。

虚空蔵求聞持法とは、真言を50日・70日・100日といった一定期間内に100万回唱えるといった修行です。

この法を修めれば、84000あるといわれる経典を全て記憶して智恵を授かるという!
しかし、最低でも1日10000回唱えなければ到達できないという過酷な修行!

そんなこんなで、空海は来る日も来る日も一心不乱に真言を唱えました。

そんなある日、空海の口の中明星飛び込んで来たという!

その明星は、虚空蔵菩薩の化身でした。

このことにより空海は悟りが開け、見事修行を完遂することができました。


・・・って

どうせ、後の時代に創作された伝説だろ?

と思ったら大間違い!

このことは、空海が24歳のときに記した三教指帰や、弟子が記した御遺告に書かれてるんだって。


全国に数々の伝説を残している大師さん。
このような超人的なエピソードは全国に300以上存在するといわれています。

私はサイキックモードに突入したときの大師さんが大好きで仕方ありません!


ちなみに現在、御厨人窟の洞窟内には大国主命を祀る五所神社が鎮座しています。

ということで、御厨人窟の前に立っているのは五所神社の鳥居なんですね。
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神明窟

●神明窟

続いて、御厨人窟の隣にある神明窟を参拝。

神明窟の中には大日孁貴を祀る神明宮が鎮座していました。


御厨人窟と違い、神明窟は浅い洞窟になっていました。

ここで空海さんが修行をしていたと思うとドキドキしちゃいます。

ちなみに、室戸岬・御厨人窟の波音は日本の音風景100選の1つに選ばれています。


とまぁ、空海浪漫あふれる素敵な風景を紹介してきましたが、それは過去の姿。

現在の御厨人窟の姿はこちらです。

とても残念な風景になっています・・・。

どうやら、海蝕の進行による落石頻繁化してしまったようです。
そのため、参拝者の安全の確保が不可能になってしまったんだって。。。

そんなこんなで、神明窟は2012年10月に。 御厨人窟は2015年11月から立入り禁止になって封鎖されてしまったという・・・。

しかし!

室戸市へ立入り再開の要望が相次いだため、慎重な検査と検討を重ねたうえ、洞窟の入口に鉄製防護屋根が設けられ、2019年4月から入洞ができるようになったんだって!

立入禁止前までは入洞自由でしたが、入洞再開後は入洞時間が定められたみたいです。

●御厨人窟・神明窟の入洞時間
・8:00~17:00

入洞の際は、必ずヘルメット着用とのことです。
ヘルメットは納経所で貸してくれるそうです。

かなり残念な景観になってしまいましたが、安全のためなら仕方ないか・・・。

それにしても洞窟内からの景色が気になります・・・。

多分、洞窟内からは柵が見えるだろうから、空海道柵になっていると思われます。

空海道柵・・・意外といい名前です。

~写真はフリー素材より~


そういえば、ミカンのお接待を受けました。

四国では遍路スタイルで歩いていると、見知らぬ人に『大師さん、大師さん』と呼び止められて、いろいろな物を頂くことがあります。

四国遍路は同行二人の旅。
同行二人とは弘法大師と一緒に旅をしているという意味です。

そのため、四国の方々はお遍路さんのことをお大師さまお大師さんと呼んでいます。

『大師さん、大師さん』と呼ばれると、一瞬自分が弘法大師さんになれたような気がして・・・正直、気持ちいいです。

って、こんなことを言ったら、お大師さまに怒られそう・・・

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
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室戸岬の弘法大師ゆかりの地

●灌頂ヶ浜

ちなみに御厨人窟の近くにある室戸岬にも弘法大師ゆかりのスポットが点在していました。

こちらは灌頂ヶ浜です。

説明板によると、ここで弘法大師が仏と縁を結ぶ灌頂の会式を行ったそうですよ。


●目洗いの池

続いて、こちらは目洗いの池です。

説明板によると、弘法大師がこの池の水を加持して、衆生の眼病を治したんだって。

●行水の池

こちらは、弘法大師が身を清めたといわれる行水の池です。


●最御崎寺

室戸岬の駐車場から約30分ほど山を登ったところには、四国八十八ヶ所 第24番札所・最御崎寺があります。

南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・
南無大師遍照金剛・・・


●子授けの岩

こちらは弘法大師ゆかりのスポットではないですが、子授けの岩というものもありました。

子授けの岩の上部に蜂の巣状の穴があって、その穴に婦女子小石を投げると子宝を授かることができるといわれています。

ちなみに、産後サンゴを投げ入れる人もいるのだとか・・・ダジャレですね!

好きです、こういうの!




その他、像高21mの巨大な室戸青年大師像や不動明王像などがありました。
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室戸岬

●室戸岬

本日は荒れる潮騒をBGMにして車中泊をして夜を明かしました。


午前5時半、岬にて海に抱かれていると、1人のオジサンが話かけてきました。

オジサン『今日はダメですねー』

私『何がダメなんですか?』

オジサン『今日はダメですねー』

私『何がダメなんですか???』

オジサン『今日はダメですねぇ~~』

どうやらオジサンは耳が遠いらしい。

そんなこんなで、何がダメなのかわからぬまま、再び海に抱かれる私。


それにしても波の暴力がハンパなかったです。

ちょっと足が震えました。


●中岡慎太郎像

室戸岬には中岡慎太郎さんの銅像もありました。

ひどいピンボケ写真になってしまいましたが。


ちなみに桂浜には坂本龍馬像。
足摺岬にはジョン万次郎像がおられます。


●室戸岬灯台

●室戸岬灯台
・1899年設置
・塔高 15.4m
・光達距離 約49km
・日本の灯台50選の1つ

続いて、室戸岬の先端にあります室戸岬灯台へ。

なんとこの灯台は、日本に5ヶ所しかない直径2.6mの第一等フレネル式レンズを備えているという!
しかも光達距離約49kmは日本一だという!

その歴史的価値から、海上保安庁によってAランクの保存灯台に指定されてるんだって。


●朝日と夕日

・左 → 朝日
・右 → 夕日

夕日はだるま夕日になっています。
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御朱印情報

●御朱印の種類
・御厨人窟の御朱印(弘法大師)

●御朱印の受付場所
・納経所

納経所は御厨人窟の入口付近にあります。

●御朱印の受付時間
・不明

●御朱印の料金
・300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし

・2010年2月13日 参拝
・2021年6月 更新
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参拝情報とアクセス

●御厨人窟・神明窟の入洞時間
・8:00~17:00

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・徳島方面から
 阿佐海岸鉄道・甲浦駅から車で40分
 阿佐海岸鉄道・甲浦駅から徒歩7時間30分

・高知方面から
 くろしお鉄道・奈半利駅から車で35分
 くろしお鉄道・奈半利駅から徒歩6時間

  ●最寄りのバス停
・徳島方面から
 阿佐海岸鉄道・甲浦駅からバスで50分
 バス停 大師像前で下車 徒歩6分

・高知方面から
 くろしお鉄道・奈半利駅からバスで60分
 バス停 岬ホテル前で下車 徒歩2分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり

御厨人窟・神明窟の地図

 

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