艮神社の御朱印|旧尾道市内最古の神社|巨木と巨石とロープウェイ(広島県尾道市)

所在地広島県尾道市長江1丁目3−5
祭 神・天照大神・須佐之男命・伊邪那岐命・吉備津彦命
由 緒806年に創建。もともとは多氣遠宮・建遠神社と称し、素戔男命を祀る神社だったそうです。976年に吉備津彦命が合祀され、1200年頃に幣多賀宮と2社合祭になったという。その後、現社号の艮神社に改称したそうです。
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鳥居と石柱(注連柱)と参道

●境内入口

千光寺山ロープウェイ 山麓駅の隣に鎮座する艮神社に到着。

艮神社と書いてうしとらじんじゃと読みます。

神社の創建は806年。

なんと旧尾道市内最古の神社なんだとか!

建治元年乙亥二月貢之郡尾道畧図(1275年)という鎌倉時代の古い地図によると、当時は神社の目の前まで海岸線だったみたいですよ。

全く想像できない!

そんなこんなで、参拝開始。


●石柱①(注連柱)

●石柱①(注連柱)
・1840年建立

まず最初に登場するのは石柱(注連柱)

天保11年と刻まれていましたので、1840年の建立となります。


ちなみに尾道注連柱の発祥地です。

日本最古の注連柱は尾道・住吉神社にあります。

尾道・住吉神社の注連柱は1820年建立ですので、艮神社の注連柱は日本最古級の注連柱となりますね!


●鳥居

●鳥居
・1660年建立
・明神鳥居
・大工石屋新右衛門 石屋十人 作

続いて、鳥居が登場。

柱には萬治三年庚子三月吉日と刻まれていました。

ということで、こちらは江戸時代初期の鳥居となります。


唐破風の屋根付き扁額には艮宮と書かれておりました。

とは丑と寅との中間の方角、つまり北東の方角を指します。

北東は鬼門にあたることから、艮神社は鬼門を護るための神社ということになります。

って言うけど、何の鬼門なんだろう?

例えば、京都の鬼門は比叡山延暦寺。

江戸城の鬼門は東叡山寛永寺。

みたいな感じで、どこかを護ってるはずなんだけど・・・(-“-;) ??


そんなこんなで、ネットで調べてみたところ、千光寺と艮神社は大三島に鎮座する日本総鎮守・大山祇神社の鬼門なのではないか?

という説を唱えているお方がおられました。

なるほどね〜と妙に納得してしまったひと時。


それにしても、この鳥居・・・

どこかで見たことがあるような・・・

と思ったら、亀山八幡宮の一ノ鳥居に似てる!

ちなみに、亀山八幡宮の一ノ鳥居は1659年の建立で尾道最古の石鳥居です。

艮神社の鳥居は1660年建立ですので、亀山八幡宮・一ノ鳥居の翌年に建立された鳥居となります。

そんなこんなで、艮神社の鳥居は尾道最古級の石鳥居となります!


笠木・島木の鋭い反りが似ていたり、唐破風屋根付きの扁額が似ているため、同じ作者?

と思ってみましたが、全然違ってました。

●艮神社の鳥居 石工
・大工石屋新右衛門 石屋十人

●亀山八幡宮の鳥居 石工
・大工石屋与七郎 小工石屋助六 石屋中

2つの鳥居に共通するのは笠木・島木の反りと扁額だけではありません。

鳥居に刻まれた石屋という文字も共通点。


尾道は坂の町、文学の町、映画の町、芸術の町、猫の町、お寺の町などなど、様々な肩書きを持っていますが、石工の町としても知られています。

かつて尾道には石屋町と呼ばれていた町があり、そこにはたくさんの石工が住んでいたそうです。

そんなこんなで、鳥居に刻まれた石屋という文字は石屋町の石工という意味です。


ちなみにかつての石屋町は、現在スナックやパブが軒を連ねるディープエリアとなっております。


●参道

そんなこんなで、鳥居をくぐって境内へ。

艮神社の創建は806年。

千光寺も806年の創建です。

艮神社は千光寺山を背にして建てられており、拝殿で参拝するとちょうど千光寺を拝む格好になります。

古来より艮神社と千光寺はセットで参拝されていたのでしょう(推測)

ちなみに神仏習合時代、千光寺は艮神社の別当寺だったそうです。


●石柱②

●石柱②
・1933年建立

見事に写真を撮り忘れてしまいましたが、参道途中にも石柱(注連柱)がありました。

題字は浅野宗家13代当主ならびに広島藩最後の藩主・浅野長勲さんの書です。

御袖天満宮の社号標や住吉神社の平山市尹紀功之碑など、尾道には浅野長勲さんが関わった石造物がたくさんあります。
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神門と手水舎

●神門

●神門
・建立年不明
・銅板葺 軒唐破風切妻造
・四脚門

参道を抜けると立派な神門が登場。

建立年はわかりませんが、歴史を感じる建物でした。


よく見ると、唐破風には千木がついているという!

さらに唐破風には横向きの鰹木がついているという!

これは地味に珍しい建物ですね!


ちなみに住吉神社には、千鳥破風に横向きの鰹木がついていました。

横向きの鰹木をつけるのは尾道ではよくあることなのかい?


そんなこんなで、神門をくぐる。


そして振り返ると神門の背後にロープウェイの駅が!


頭上を15分置きにロープウェイが通過するという珍光景!

日本広しと言えど、ロープウェイが頭上を通過する神社ってそうそう出会えないです!


神様の真上をロープウェイが通化。

下から上を見るぶんには何も思わなかったけど・・・


上から下を見ると、あまり良い気がしませんね(笑)

何だか神様を見下ろしてるような気がして!


●手水舎

●手水舎
・建立年不明
・瓦葺 切妻造

続いて、手水舎でお清め。


●手水鉢
・1842年奉納
・尾道石工 嘉十郎 助七 作

それにしても立派な手水鉢でした。

一枚岩をくり抜いた贅沢で豪快な造りですね。

この手水鉢の作者は、尾道石工の嘉十郎さんと助七さん。

尾道で嘉十郎さんの作品は、浄土寺の石灯籠、御袖天満宮の鳥居、妙宣寺の手水鉢・題目塔、亀山八幡宮の百度石などがあります。
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クスノキと狛犬

●クスノキ

●クスノキ
・樹齢 約900年(推定)
・樹高 約25m
・幹周 約7m
・広島県指定天然記念物

境内にはとてつもなく巨大なクスノキがそびえ立っていました!

樹齢は約900年!

樹高は約25m!


圧倒的な生命力!


ロープウェイから見ると、境内はクスノキで覆われています!


ちなみに境内にはクスノキの大木が4本あり、艮神社のクスノキ群として広島県の天然記念物に指定されています。


●石柱③

●石柱③
・1895年建立
・尾道石工 寄井彌七 作

ちなみにクスノキの前にある石柱は明治時代の建立です。


●狛犬①②

●狛犬①②
・奉納年不明
・出雲丹後型

続いて、狛犬ちゃんにご挨拶。

頭部はなく、どっちが阿でどっちが吽なのか判別できません。

そして足は・・・補修が大胆!

ほぼ生かさず殺さずの状態でした。


まるで箱から足を出してるような状態・・・

良いよ、全然良いよ!

全然良いんだけど、なんかもっとこう・・・別の方法があったんじゃないかと(笑)

実はこの狛犬にはこんな伝説が・・・

この狛犬は、丑三つ時(艮神社だけに)になると、町中を走り回っていたんだそうな。

そんなこんなで、狛犬を動けなくするために足をコンクリートでロックしたという・・・

って、すみません、ウソつきました。

全くの作り話ですm(_ _)m


おそらくこの狛犬は出雲丹後型

材質は島根県産の来待石です。

来待石はもろい石なので、このように崩れてる狛犬が多いです。

悲しいかな、これは出雲系狛犬の宿命なのです。


●狛犬③④

●狛犬③④
・1800年奉納
・尾道石工 明星八三郎 作

続いて、拝殿前の狛犬ちゃんにご挨拶。

吽形ちゃんはストレートヘアーの座型。
耳が立っていました。

阿形ちゃんはパーマヘアーの座型。
耳は垂れていました。

そんなこんなで、吽形ちゃんと阿形ちゃんは対照的な造りになっていました。
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拝殿と本殿

●拝殿

●拝殿
・建立年不明(江戸時代末期建立?)
・銅板葺 妻入り切妻造

続いて、拝殿で参拝。

切妻屋根と切妻向拝が重なっているため二重屋根のように見えるのが特徴的なお社でした。

一見、出雲大社の拝殿のような造りに見えますが、出雲大社の拝殿は左右非対称なのでちょっと違う。


このような造りは、近くではお隣の三原市に鎮座する瀧宮神社にもありました。

ダブル妻入り屋根は、この地方の特色なのでしょうか?


806年に創建。

その後、火災により1475年に平盛祐が再建。

1595年、本殿屋根の葺替。

1611年、再興。

1666年に本殿・拝殿を造立。

1689年に社殿の屋根を葺替。

1705年に本殿・幣殿を造立。

などなど、度々の造営があったことが棟札より知られています。


というか神門同様、拝殿にも横向きの鰹木がついているという!

神門は3本で、拝殿は2本

ということは、もしかすると本殿は1本かも!

と思い、本殿を拝見してみると・・・


本殿は0本でした!(笑)

うーん、この・・・。


●本殿

●本殿
・建立年不明(江戸時代末期建立?)
・銅板葺 三間社神明造

御祭神は天照大神須佐之男命伊邪那岐命吉備津彦命

もともとこの神社は素戔男命を祀る神社だったそうですが、後に吉備津彦命を合祀。

その後、天照大神伊邪那岐命がお祀りされたみたいです。
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境内社

●境内社

続いて、拝殿の左隣に鎮座する境内社を参拝・・・と言いたいところですが、ロープが張られていたため立ち入ることができませんでした。

遠目に見る限り、このエリアには複数の境内社が鎮座しているみたい。


それにしても巨石が気になる!

石垣からはみ出しちゃってるよ!

まるで裏山の千光寺山から降ってきたんじゃないかと思うくらいメリ込んでいます!

昔の人は磐座として崇拝していたのでしょうか?


ちなみにこの岩は通称・ビリビリ岩と呼ばれているらしく、触るとビリビリと感じる人がいるんだとか。

触りたい・・・でも近づけない。。


●境内社の鳥居
・1838年建立
・明神鳥居
・尾道石工 山根源四郎藤原傳篤 作

鳥居の柱には天保九戊戌九月吉辰と刻まれていました。

ネットの情報によると、なんとこの鳥居の作者は山根源四郎藤原傳篤だという!

尾道石工といえば山根屋系!

山根源四郎といえば、山根源四郎富重や山根源四郎登徳や山根源四郎傳駕や山根源四郎傳馬や山根源四郎好孝などがおられますが、山根源四郎の中では山根源四郎傳篤さんの石造物が1番多いような気がします(多分)


●金山彦神社

続いて、金山彦神社を参拝。

こちらもロープが張られていたため立ち入ることができませんでした。

鳥居は尾道では珍しい神明鳥居

狛犬ちゃんは広島玉乗り型(尾道型)でした。

ネットの情報によると、狛犬ちゃんは1921年に奉納されたもののようです。


御祭神は金山彦神

別名・金山大明神と呼ばれ、鉄工関係の人々から崇拝される神様です。

かつては艮神社の南に鍛冶屋町がありましたので、鍛冶屋の人々がお詣りに来てたのかな?

とかなんとか思いつつ。

社号標、玉垣、鳥居、狛犬、石橋。

さすが石工の町!

と言いたくなるほどの石造ワールドでした。

あの細い石橋を渡りたい・・・でも近づけない。。


その他、社殿の右側にもたくさんの境内社が鎮座していました。


●白玉稲荷神社

●白玉稲荷神社
・建立年不明
・瓦葺 妻入り入母屋造

こちらは白玉稲荷神社です。

正念寺にも白玉井成神社がありましたが、同じ系列の神社でしょうか?

ちなみに正念寺の白玉井成神社は稲荷ではなく井成だという!



●神宮遙拝所

こちらは神宮遙拝所です。


●塞神社

こちらは手水舎の向かい側に鎮座する塞神社です。


●不明の境内社

こちらは神門前の境内社です。

どなたがお祀りされているのでしょう?

由緒、御祭神などは不明です。

その他、この神社にはたくさんの境内社があるみたいです。

ネットの情報によると、塞神社・白玉稲荷社・金山彦神社・恵美須神社・猿田彦神社・豊玉彦神社、代々七福稲荷神社など11社が鎮座しているみたいですが、立入禁止のエリアがあるので、全てを参拝することはできませんでした。

あと、説明板がないため、どれがどの神社なのか詳細がわからない境内社もありました。

映画のロケ地


この神社は大林宣彦監督の映画・時をかける少女ふたりのロケ地としても知られています。

ちなみに大林監督をはじめスタッフと出演者が、この神社で撮影の無事と映画のヒットを祈願したそうですよ。


あと、アニメ・かみちゅの来福神社のモデルとなった神社でもあります。


艮神社に隣接する道は猫の細道と呼ばれています。

猫の細道は招き猫美術館梟の館尾道アート館など、芸術家・園山春二さんのワールドが全開したエリアとなっております。



そんなこんなで、参拝終了。

いやはや、素敵な神社でした。

御朱印情報


●御朱印情報

●御朱印の種類
・艮神社の御朱印
・住吉神社の御朱印

●御朱印の料金
・各300円

●期間限定・特別御朱印
・なし

●オリジナル御朱印帳
・なし


●御朱印の受付場所
・社務所(授与所)

●御朱印の受付時間
・不明

・2012年12月8日 参拝
・2024年1月7日 再訪
・2024年1月 最終更新

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参拝情報とアクセス

●開門時間
・境内自由

●拝観料
・無料

●最寄りの駅
・JR尾道駅から徒歩15分

●最寄りのバス停
・おのみちバス
 長江口 バス停から徒歩1分

●最寄りのIC
・山陽自動車道
 福山西ICから車で15分

・山陽自動車道
 尾道ICから車で15分

●駐車場
・無料の専用駐車場あり(3台)

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艮神社の地図

 

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